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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第82話 風呂

豪華な夕食を食べ、1日が無事に終わる。


今日は色んな事があったなぁ。

それは誰もが思っていた事であり、特にガイ部長にとっては凄まじい出来事のオンパレードだったのだろう。誰よりもぐったりしていた。


イチャつきでの仕返しすら可哀想になるほど、顔に疲れが見えていた。

といっても、仕返しは不発に終わっていた。俺達がいつも食べている質素な夕食だったのが、結局ハーシャ奥様が、自分の分をアーンして分け与えていたので、普段とあまり変わっていなかった。


「ガイ部長。飯も終わったし、後は風呂にでもゆっくり浸かって疲れを取ったら良いんじゃないですか?」


「そうですね。自分達は、城内の風呂が何処にあるのか分かりませんがね。」


「日吉。確かにココから遠いかもしれんな。

そうだ!もし良ければココの風呂に入れば良いんじゃないか?」


「先輩!名案ですね!ガイ部長。あー。自分達が倉庫に行けば良いなら、ハーシャ奥様も一緒に入れるんじゃないですかね?ココなら誰も来ませんし。」


「お前は相変わらずの天才だな!日吉。」


「おいおい!ちょっと待て!これ以上の問題を起こすな?

風呂だと!?またお前らは変な物作ったのか!」


「いや、変な物とは失礼ですよ!俺達の文化に風呂は絶対ですよ!

今まで素材が足りてなかったから無理でしたが、石がいっぱい手に入るようになりましたからね。」


「まだ完全じゃないですがね。ある程度の水漏れはしょうがないですよね。」


うんうん。

石や岩で作ったんだ。一応、粘土で成形や結合をしていたりするが、あくまで粘土であり完璧というには程遠かった。

水が溜まれば、いっか!ぐらいであった。


「……はぁ。しかし、結局のところ水風呂だろ?俺達に凍え死ねという訳なのか?」


「ノンノン!ガイ部長。ちゃんとした暖かい風呂に決まってるじゃないですか!」


「貴方達、一体どうやってお湯を調達するおつもりなのかしら?

まさか、ミラ様から魔道具を頂いたんじゃないでしょうね?」


ハーシャ奥様まで疑問を呈してきた。

あっ。それはそれで名案だな。

あのミラ様なら、サクッと作ってくれるかもしれない。

でも魔道具ってどうやって使うのだろうか?魔って言うぐらいだから、魔法的な要素が必要なのかな?


「ハーシャ奥様。魔道具ってどうやって使うのですか?

というより、ココの風呂にそんな物無いですよ?

お湯なんて簡単じゃないですか!水を熱すればお湯になるのですから!」


そんな説明をしている間に、日吉は事前準備の為、一足先に風呂に水を貯めておいてくれた。


「先輩!大体貯まりましたよー!」


「おう!では、ガイ部長。ハーシャ奥様。我らの風呂を案内しますよ。」


同じ空間にあるので、すぐなのだが、水浴び場の仕切り布を外して自慢の風呂を2人に見せる。

元々、2~30人が雑魚寝したりする場所だ。スペースだけはまだまだ余裕があったので、2人が入っても充分な広さの風呂だった。


「なんだ。結局、水風呂じゃないか。ここからどうやって熱するつもりだ?

魔道具の使い方すら知らないんだ。火なんて無いし、ココじゃ使えないだろ?」


「俺達を甘く考えない事ですよ?ガイ部長。

熱くなるものなんて、他にあるじゃないですか!

……そう!俺達です!行くぞ!日吉。」


「うっす。先輩!やりますよー!」


俺と日吉はすっぽんぽんになって、水風呂へ入る。


こんな簡単な事も分からないなんて、ガイ部長もまだまだだな。

俺達のほとばしる熱いハートと、燃え盛りみなぎる体で、水を熱すれば良いんだ。

気合いだ!気合いだ!気合いだー!


「「うおぉぉぉぉーー!!」」



5分後。


煮えたぎるお湯が出来上がり、モウモウと湯気が立ち込める。

水を追加で入れて、適温にすれば、あら不思議!暖かいお風呂の出来上がり!


「「ガイ部長。ハーシャ奥様。お風呂の用意が整いました。是非!どうぞ。」」


俺と日吉は風呂から上がり。優雅に一礼し、倉庫にでも行こうとした。


「嫌よ!無理!絶対にごめんですわ!」


「お前ら……超大馬鹿と以前言ったが、それすらも超越していたとは……。」


「ガイ様。なんと言ったらいいのでしょう?このお湯に浸かれば……馬鹿が染み込んできそうですわ。」


「そうだな。ハーシャ。この風呂の効能は『馬鹿』だ。」

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