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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第76話 面接Ⅱ

「次、入りたまえ。」


「はい!失礼します。」


綺麗にお辞儀をして、自分が座るだろう椅子の隣へ立つ。

周りにはお偉いさんが長テーブルを挟んで数人座っていた。


「座りたまえ。」


「はい!よろしくお願いします。」


「影井俊介君か。まずは我が社に応募した動機を聞こうか。」


自分の履歴書を見ながら、まさに定番の質問が飛んできた。


「はい。御社のホームページを拝見させていただきまして、その素晴らしい経営理念と教育方針に心を打たれて……」




「カゲイ……カゲイ……カゲイ!

お前らは、何をおかしな事を喋っているんだ?」


「あれ?あっ!すみません。ガイ部長。ちょっと昔を思い出していたら、そのまま1人の世界に入ってしまっていました。」


日吉が面接なんて言うから、ちょっとトリップしてしまっていた。

倉庫内に確かに急造で椅子が並べられているが、お偉いさんなど何処にも居らず、先程のメンツが揃っていた。


「ヒッヒッ。先程の小僧もやっておったねぇ。あまり気にしておらんから気楽にしておくれ。」


マジかよ。日吉もやらかしていたのか。

完全に空気は面接だもんな。仕方がないか。

最初にお爺さんが質問してきた。


「フォッフォッ。まずは1つ目じゃ。おまえさん、外の世界に飛び出そうとはせんのか?」


どういう意味だ?

チラリとガイ部長を見ると俺達の事は事前に説明している。という雰囲気で頷いてた。

なら尚更意味が分からないな。


「その質問の意味が分からないですね。俺達の事情はガイ部長やハーシャ奥様から聞いているでしょう?なら逆に聞きたい。俺達は今、外の世界に飛び出して生きていけると思いますか?」


「あー。アキヒコ君でも大丈夫なんだから可能じゃないかしら?」


ガイ部長は本当にちゃんと話したのだろうか?

疑惑の視線をガイ部長に向けると何やら首を振ってきた。ああ。ガイ部長は明彦君を知らないのか。なら比べようが無いな。


「ディアナさん。明彦君は読み書き出来ますよね?」


「え?ええ。特に何か教えたりはしてないわね。」


いいなぁ。俺達と一体何が違うのだろうか。


「明彦君と俺達じゃ、まるで比較にならないですね。

明彦君達はこの世界へ来た時から喋れましたし、恐らく読み書きも出来たのでしょう。その後、1か月程かけてお偉いさん主導のこの世界の常識や知識の勉強もしていたみたいです。

かたや、俺達は何も無い。ガイ部長のお陰でやっと喋れるようになった程度ですよ?

読み書きもまだです。ルールや知識もさっぱりです。

これで生きて行けるとは到底思えないですね。恐らく日吉もそう言いませんでしたか?」


「同じ事を言ってたの!」


ディアナさんの隣に居るキエナさんが同意した。そして、更に質問が続いた。


「フォッフォッ。なるほどのぅ。では次じゃ。

先程の小僧、ヒヨシと言ったかのぅ。あやつが暴走したら、おぬしはどうする?」


ん?これまた意味不明だな。

暴走?もしや、恋の暴走かな?それとも初号機的な暴走かな?

どっちにしても一緒か。俺も日吉も今の楽しみは女性関係しか無いのだから。

それなら、答えは決まっている。


「迷うこともないですね。俺は日吉を応援しますよ!出来る事があれば協力だって惜しまないですね。」


きっぱりと発言したら、皆「またか。」そんな雰囲気を醸し出して呆れ果てていた。


「フォッフォッ。では最後の質問じゃ。今度はおぬしが暴走したらどうなると思うかのぅ。」


俺がか。考えられるとすれば、ミイネに何かあった時とかだろうな。


「その時は、俺はどうなるか分かりません。ですが、俺自身の歯止めが利かなくなっても、ガイ部長か日吉が止めてくれるはずです。」


その答えに今度はほぼ全員がガイ部長を見る。そしてガイ部長は先程と同じく「またか。」というような顔をしていた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ガイ部長への無限の信頼感が重い
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