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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第5話 休日

「先輩。この仕事、休日あるんですかね?」


「あると思うか?」


「いえ。ないですよね。

むしろ、元々無いと思っていた方が楽ですね!

休みだと思っていたら、いつの間にか休日出勤になるよりは、気持ちが全然違いますね!」


「ああ。確かにそうだな。

結局、休み全然無かったもんな。」


「よく分からない研修も沢山ありましたからね。」


「あー。アレな。まるで意味が無いやつだろ?

日吉。アレ受けて、使えた時あったか?」


「これっぽっちも無いですね。

家電の取扱説明書を最後まで読んでた方が余っ程、為になりますね。」


「それな!

地域のゴミ拾いとか強制参加もあったなぁ。」


「え?そんな行事もあったのですか?」


「ああ。日吉は知らないのか。

そういえば、俺と同期の佐藤さんが、集めたゴミと一緒に倒れてから開催しなくなったな。

その時、部長が佐藤さんに言った言葉は有名だな。

『佐藤!普段もゴミだが、真のゴミになるのか?』

って、笑いながら言い放ってたんだ。ヤバくね?」


「ゴリゴリのパワハラじゃないですか。

なんであの部長、クビにならないんですかね?」


「まぁそれなりに仕事だけは出来るからなぁ。それに俺達も慣れていたし、佐藤さんも笑っていたからな。」


「あー。確かに、半年もすれば慣れますね。人間、慣れる生き物だとつくづく思いましたよ。」


「ただ他会社の人達にもガッツリ見られて、問題になったみたいだな。それ以降は他会社と協力して何かをすることは無くなったな。」


「なるほど。部長のお陰ですね!」


「ああ。部長もそう言って自慢してたな。」


「先輩。本当に、あの会社……ここよりもファンタジーだったんですね。」


「だろ?俺達がここに来て、まだ魔物1匹見てないよな。あの会社、魔物しか居なかっただろ。」


「ええ。鬼かゾンビ。どっちかしか居ませんでした。」


「スケルトンも居たかもな。

ちなみに俺達もゾンビ枠だぞ。」


「マジですか?

確かに大学の友人に会う度に病院勧められますね。」


「うんうん。あるあるだな。

さて、朝食も食べたし仕事するか!」


「うっす。先輩。」



俺と日吉は、他の奴隷達と今日もせっせと棒を押す。まるでゾンビのように。

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― 新着の感想 ―
[一言] 既に、もう泣けてきた笑 そんな(元)会社、無いだろ、て? いやいや、 結構、ザラにあるんですよ、皆さん。 自分も昔、耐えられなくて会社辞めた後に、ある用事があって労基署行ったら、そこの職…
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