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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第30話 反省会

日吉の外出の成果は、銀の硬貨1枚で、

食堂の残飯少々。自分を捕縛された縄。

……以上だ。


夕食までは結局午後から日吉も泣きながら押していた。ここでやる事はそれしか無い。力を使って少しでも発散したいようだった。


夕食後、3人で反省会をした。


「すまんな。お前達の事を馬鹿だ、馬鹿だと言ってきてしまった。馬鹿を超えた大馬鹿だとは思ってもみなかった。」


「ガイ部長!それはあんまりですよ!

ガイ部長がしっかり教えてくれないのが悪いんですよ!」


「うんうん。日吉。分かるぞ。

マジで俺が初日じゃなくて良かったと今は思っている。」


「カゲイ。ヒヨシ。

何故俺が教えなければいけないんだ?

俺はお前達の保護者じゃないんだぞ?

自分達で学んでいくのでは無かったのか?その為の外出だろ。」


「それはそうですけど……。

部下の教育も管理者の責任ではないでしょうか?」


「ほほぅ。ヒヨシ。言うじゃないか。

ならば、お前らを教育すれば良いのだな?

それが終わるまで休日も外出も無しだが、良いんだな?

俺が無いんだ。当然だよな?

そして、その判断は責任者である俺の独断で良いんだろ?

これでもお前らを信じて送り出していたつもりだったのだかな……残念だよ。」


ガイ部長は静かに怒り出した。

これは非常にマズい。

明日は俺の休日だ。下手したらそれまで無くなりそうであった。


「ガイ部長。本当にすみませんでした!

ただ、俺も日吉も日々頑張っています。

もうちょっと何かあってもいいんじゃないですか?

ガイ部長だって、渡したお小遣いがあっさり消えるのは、良い気持ちしないでしょう?」


「ふぅ……確かにそれはあるな。

仕方がない。今後はお前達が間違えた箇所だけを教えていってやろう。」


そう言って、ツンデレなガイ部長はなんだかんだ言いながらも丁寧に教えてくれた。


まずはお金の価値や種類。

俺も日吉も学はあるので、すんなりと覚えた。


というか、日吉の予想通りガイ部長は何気に結構な額のお小遣いを渡してくれていた。そして、両替でかなりぼったくられていた。


プンスカ怒る日吉をなだめつつ、次の失敗へ。


「お前達が入館許可証?とか言っている肩の焼印だがな。

アレは絶対、他人に見せるな!見られれば、今日のヒヨシと同じ事が起こるぞ。」


ガイ部長は何故か恐る恐る、こちらの様子を探るように入館許可証について教えてくれた。


コレは、国が保有する奴隷の証だそうだ。

通常の奴隷は商会や誰かの所有物になるので、首輪のみ。

その所有者以外も自由に売買が出来る。奴隷が自身を買い上げて自由になる道もあるそうだ。


だが、この焼印があると国の物として扱われる。その焼印の記した国がある限り、ずっと奴隷なのだそうだ。

勿論、解放条件みたいなものもあるらしいが、かなり狭き門で、ほぼ一生奴隷のままが大半だそう。別名、【終身奴隷】と街の人達は呼んでいるらしい。


だから、この証を街中で他人に見られると、【終身奴隷】が自由にうろついているのを異常だと認識し、ほとんどの人々が脱走者だと思うそうだ。


なるほど。

確かにそう捉えられても仕方がないかもしれないな。


「ふむふむ……これがそんな証だったとはな……。」


「先輩。これって……もしかして……?」


「すまんな。今まで黙ってい……」


ガイ部長が申し訳なさそうに何か言うが、俺と日吉は……


「ああ!日吉!」


「ですよね?先輩!自分達……」


「「国家公務員になったんだ!」」


2人で抱き合って喜んだ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 保護者ではない。保護者ではないが…! 何かあったら責任を取るのは部長だぞ! それが国家公務員だ!
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