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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第23話 振り撒くもの

「……、ということになった。お前ら良かったな。大隊長は前向きに検討してくれそうだったぞ。」


翌朝、ガイ部長は交渉の詳細を教えてくれた。


「おー!やりましたね!

流石!ガイ部長。信じてましたよ。

先輩!あとは自分達がひとりでできるかどうかにかかってきますね。」


「ああ。日吉。頑張ろうな。

やはり仕事をするにはモチベーションは大切だな。」


「お前達。まだ喜ぶのには早い……が、大隊長は突破出来たんだ。他の関門も恐らく大丈夫だろうな。

……だがしかぁし!その前に、まずは俺の休日からだ!」


どっちの世界でも部長はズルい。

俺達の休日をもぎ取るついでに、自分の休日を優先してもぎ取ってきていた。


「えーー!ガイ部長だけ抜け駆けなんて、酷いじゃないですか!?」


「馬鹿野郎共が!俺はお前達を管理する側だぞ。

俺から先に休日を取るのは当たり前だ!

大体、今までずっと休み無く、朝から晩まで付き合ったんだ。これぐらいは許されるだろう?」


確かに!

その辺りはガイ部長は優しい。

前の部長なら速攻で丸投げして帰っている。


「そして、これから大隊長が関係各所へ交渉するはずだ。今後も色んな方々がココへ視察に来るかもしれん。その時は、大隊長の時みたいに頼むぞ?」


「うっす!その先に休日が待っているのですね!」


「ガイ部長。任せてください!」


笑顔で安心アピールはやはり大成功だったな。

初対面の人と会う時は第一印象が全てだ。それならば笑顔が1番良いだろう。

本当なら話術も披露したいところだが、如何せん音がうるさ過ぎて話しても聞こえない。

ならば、それ以上の笑顔を振りまけばいい!


ただでさえ、見た目がどうしようもないからな。


俺と日吉はパンツ1枚だけだ。

しかも、ボロボロの布を、強化とすり減らないように捻ったTバックの紐パンを履いている。


ほぼ裸。しかもムキムキ。


更に、刃物がないから、髪はボサボサの伸び放題。髭ももじゃもじゃだった。


仕事中は汗が酷いので髪を布で縛って纏めている。

仕事終わりに解くと、大隊長曰く、俺か?日吉か?どちらか分からないぐらい顔が見なくなる。


そんなどうしようもない見た目の大幅なマイナスを背負っているのだ。取り戻すには満面の笑みしか無いと日吉と結論に達した。


そうして、その日以降。

ガイ部長の報告通り、何人かお偉いさんっぽい人達が大隊長が連れてきて視察に来ていた。


日吉と一緒に安心アピールで笑顔を振りまいた。


皆、驚きと共に去っていった。


「いいぞ。お前達。

もっと!もっとだ!もっと恐怖を振りまいてやれ!

俺が散々味わったこの苦痛を!フハハッ……。」


と、ガイ部長は若干狂っていた。

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