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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第14話 自由

監視員の服は流石に貰えなかったが、20名分の服を貰ってホクホクした。


その後、部長は俺達にそのまま仕事を続けるよう命令して、他の部署の人間を呼んでリタイアした者達の後始末作業をしていた。



あれよあれよという間に後始末も終わり、俺達の仕事も終わった。


夕食の時間だ。

もしかして20人前貰えるのかと期待したが、こういう部分は、前の部長そっくり。

きっかり5人前を持ってきやがった。

本当に20人前持って来られても食べられないとは思うが、ちょっとぐらいサービスしてくれても良いんじゃないだろうか?


そんな事を考えていると、日吉が複雑そうに話しかけてきた。


「先輩。アレで良かったのでしょうか?オサイさん達のこと……。」


「日吉も俺にノリノリだったじゃないか!というかソレ、相談じゃなくて確認だろ?」


「あっ。バレます?そうですね。

自分達はあの作戦に参加しても、自由にはならないですもんね。」


「知り合いも居ない。行くアテも無い。

そして、言葉も満足に喋れない、聞き取れない。じゃ、話にならんだろ。」


「そうですよね。

オサイさん達と自分達じゃ、自由について認識の差がありましたね。

彼らからすれば、ココが地獄だから、外へ自由になりたい。

逆に自分達は、ココはある程度自由があり、外の方が地獄になりそうですもんね。」


「まぁな。しかも俺達を欺いた奴らと一緒だぞ?絶対ロクな目にあわんだろ。」


「ですよね。

何より仕事をサボりまくってましたからね。それが一番許せないですね。」


「代わりに布が大量に手に入ったんだ。切り替えて行こうか。」


「うっす!」


確認も終わり、俺と日吉はひとまず寝た。



そして、翌朝。

暗闇の中、起きだして日吉とストレッチをして部長と朝食を待っていた。


いつも通りの時間あたりで、いつも通り部長が朝食を持って1人でやってきた。

そして地下室の明りを灯す。


部長、俺、日吉。



あとのオサイ組じゃなかった3人は、俺達がもらった大量の布を使って。



……首を吊っていた。





……その後の処理は全部、部長に丸投げ。


うんざりしていた部長とは打って変わって、俺と日吉は5人前の朝食が食えてちょっとだけ幸せだった。それでもちょっとだけ寂しかった。俺と日吉の2人しか居ないのだから。


「吊っても、良い事なんて一つも無いのに……。」


「お、日吉も発見者の経験ありか?」


「あの会社ですからね。そりゃまぁ……。虚しくなりますよね。」


「通報から約2時間程で、綺麗さっぱり跡形もなく普段通りに戻るからな。

今まで生きてきた人生は、たった2時間しか存在価値が無いと言われてる気がするよな。」


「ええ。もっと他に出来ることがあるはずなのに。」


「それも人それぞれだ。仕方がないさ。

俺達は今まで彼らの頑張りがあったから5人だけでもアレを押せてたんだ。手でも合わせて見送ろうか。」


「うっす。」


部長に運ばれる3人へ手を合わせて見送る。

3人だけだったので、昨日から慣れたのか手早く後始末を終え部長が戻ってきた。

そして俺と日吉の2人だけで仕事を始める。

今まで一緒に頑張ってきた3人も居なくなってしまった為、仕事がこなせるかどうか?かなり不安ではあるが、とにかく棒を押した。




……昨日と重さが変わらなかった。


くそったれめ。

合わせた手を返せ!

あの3人もずっとサボってやがった!

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