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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第13話 反抗Ⅱ

オサイ達がイカつい監視員を倒す手際と運は、かなり良かったのだろう。

誰1人欠けることなく、出入口の扉を守る部長と相対していた。

中には監視員から奪った鞭を持った奴まで居た。


そんな集団に囲まれようとも部長は落ち着いていた。

ゆっくりと腰に下げた剣をぬらりと抜く。


仲間の監視員が全員リタイアしたので、もう容赦はしないという意思表示だと思った。


そこからは時代劇のチャンバラシーンを思い起こされた。

部長、めちゃくちゃ強かった。

まぁオサイ達は鞭を5人持ってるだけで、あと生身だから、チャンバラになっていたかどうかも怪しい。


部長から『助さん、格さん、もういいでしょう。』という言葉待ちを、俺と日吉は心待ちにしていた。しかし残念ながら、俺達はどちらも印籠は持っていない。黄門様は別の漢字の物なら持っているが、ソレを出す訳にはいかない。


そして、俺達も立場的にはオサイ組と同じ奴隷枠だ。

『しずまれ~。しずまれ、しずまれ~い。』と雰囲気だけ出して部長に合流しても、

『はたらけ~。はたらけ、はたらけ~い。』と部長から叱られるだけだろう。最悪オサイ達と一緒にリタイアコースだ。


そんな事を思っていたら、部長は司令塔のオサイを残して、全ての奴隷を切り捨て終えていた。

皆、事切れる瞬間まで『自由を!』と叫んでいた。


何がそこまで彼らを駆り立てるのだろう?


最後に残ったオサイへ近づく部長。

後ずさりするオサイ。

必死に他の生存の道を探していたのか、キョロキョロと辺りを見渡す。

そんなオサイと目が合ってしまった。


オサイは駆け寄り、仕事中の俺の体にしがみつき助けを求めてきた。

必死だから早口になっており、聞こえ難いのもあり、何を言ってるのか分からなかった。

でも顔から判断できる程、アリアリと助けを求めていた。


正直、今まで俺達に押し付けて、散々サボっていた奴の行動じゃない。

そうまでして助かりたいなら、何故事を起こしたのか?意味が分からなかった。

自由とは……果たしてそんなに素晴らしい物なのか?


俺は片腕で棒を押しながらも、もう片方の手でオサイを払いのけ部長の方へ押し返す。


「はたらけ~。はたらけ、はたらけ~い。」


と、大声でオサイに伝えて、唾を吐きかけてあげた。

半周すると対角に居た日吉も同じことをしていた。


絶望の顔をしてへたり込み、放心状態のオサイ。

そして、その後ろからゆっくりと近づく部長。


オサイ。

【無念のリタイア】となった。



棒を押して周りながら、反乱を制圧した部長に俺と日吉は交互に笑顔を送ると、やや呆れた表情を返された。


周りはリタイア者続出の凄惨な現場だ。

笑顔なのは確かに変かもしれない。


周り?

あっ!そうだ!

周りを見渡して気付いた。


一周まわって部長へお願いする。


「オサイ達の服、欲しい!」


こちらの言語を使って大声で叫ぶ。聞こえた日吉も同調した。

俺と日吉が部長の前に来るたびにお願いしたら、渋々頷いてくれた。


やったぜ!

布!ゲットだぜー!

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