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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第105話 野獣と野犬Ⅲ

まず最初にローブ姿の男から魔法が飛んできた。


半透明で良く見えないが、多分、風を刃状にしたものを一直線にいくつも飛ばしてきた。

俺の後ろにはミイネ達が居る。こいつ、避けれない状況を知っていて撃ってきやがった。


全身に力を入れて全てを受けきる事にした。

想像と違って風の刃じゃなかった。当たった時に「コンッ!」とか「キンッ!」とか、ただ音がする魔法だったようだ。

でも服だけは切り裂いていた。なるほど。俺の服を脱がせて恥をかかせる魔法なのかもしれない。


次に、全身鎧の男が盾を構えて俺に突撃を仕掛けてきた。


相変わらず、避けたら後ろに居るミイネ達に危険が及ぶように攻撃してくる。

やることが汚くて反吐が出る。腰を落とし力を入れたまま突撃を受ける。


日吉の言っていた事は本当だった。

スポンジがぶつかってきたような感触しかなかったんだ。


一歩も後ろに下がることなく、突撃した男の盾と鎧に、はっきりくっきりと俺の体の形で凹んでいた。

まるで停まっているダンプカーに猛スピードでぶつかる軽自動車みたいな感じだ。この例えでさえ、ダンプカーに傷ぐらいはつくだろう。俺は無傷なので、例え以下だった。

というより鎧のせいで腕や肩がペシャンコになってしまっていた。これでは治せないかもしれない。

生きているのか?微妙だったので、凹んだ鎧は手早く剥ぎ取ってあげた。その際に悲鳴を上げたので、なんとか生きていてホッとした。


この時点で、こいつらの弱さを知った。

いや、自身の化け物具合を知った。

確かにロン様の言う通り、手加減しないと殺してしまいそうだ。寧ろ攻撃なんてしたらヤバい。殺さないようにする方が難しい気がした。


そんな気持ちで緩みきっていたら、レイピアを持った優男とナイフを持ったガリ男が素早い速度で翻弄しながら左右に挟撃を仕掛けてきた。

スピードになすすべなく、好きなようにさせていたら、彼らは俺の服だけは切り刻むのだが、一向に体への痛みが来ない。


2人は俺の体が切れないと悟った途端に、優男が俺の前に飛び上がり、急所である目にレイピアを突き付けてきた。

目へと物凄い速度で迫りくるレイピアの先端はかなり怖く、目を瞑ったら瞼にチョンとした衝撃がきた。薄目を開けて様子を見ると、突いたはずのレイピアが折れていた。


「こいつ!化け物か!?」


俺の目の前で空中に飛び上がっていた優男が驚き固まっていたので、チャンスと思い優男の足を掴んだ。ただ掴んだつもりなのに、その拍子で優男の足を折ってしまった。

マジかよ!?本当にパスタの乾麺じゃねぇか!

蹴ったり殴ったりは絶対に出来んな。


冷や汗を流しながら、残りの3人を見ると、ナイフ使いのガリ男がサイドポーチから毒々しい色の小さなボール取り出し、俺の足元へ叩きつけた。そのボールから毒々しい色の煙が俺の周りにまとわりつく。ちょっと変わった煙玉みたいなものだった。


「干からびて死ね!」


ガリ男は笑いながら叫んだが、冷や汗が綺麗さっぱり無くなってスッキリした程度だった。


「うん?少しだけ乾燥肌にもなったかな?」


「馬鹿な!?砂漠ミミズの消化器官を粉末にして練りこんだものだぞ?常人ならミイラになってるはずだ!!」


水分吸収系の毒か。確かに恐ろしいが、上には上が居るんだ。

ガリ男の説明口調の驚きに、更に驚く者が居た。


「え?砂漠ミミズの消化器官はそのまま使っちゃダメなの??」


流石、シアラちゃんだ。

というか、あの飴玉はミミズが入っているのか。この子はなんて物を俺達に食べさせるんだ!


ナイフ使いのガリ男は毒使いでもあるのかもしれないが、汚料理使いには敵わない。


その場に居る全員がシアラちゃんの発言に驚き、その隙をついてガリ男の足を掴み折って、逃げられなくしておいた。

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