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異世界に行っても、社畜。  作者: 小雅 たかみ
1工程目
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第9話 節約

「しかし庇ったは良いが、お陰でたった1枚の服がボロボロになったな。」


「ただでさえ、ボロボロでしたからね。耳栓の予備は沢山作れそうですね。」


「?」


日吉と話しながら、取れかけの布を千切って丸めて予備の耳栓を作っていたら、オサイが不思議そうに見ていたので、オサイの片耳に突っ込んであげた。


「耳、痛くない。音、うるさくない。」


と説明すると、感激して、自分の服を千切って反対側の耳に突っ込んでいた。

他の奴隷達にも教えてくると朝食を食べる俺達の輪から離れて行った。


「うーん。しかし、このままだと着る服が無くなりかねんな。ちょっと節約しよう。」


「先輩。節約、得意そうじゃないですよね。」


「そうか?あの会社でも割と頑張っていたと思うぞ?」


「え?冗談ですよね?あの会社、全然節約してなかったじゃないですか?」


「うん?そんな事はなかったはずだがなぁ。」


「パソコンですよ!皆、電源つけたままスリープにもしないじゃないですか!?」


「ははぁん。そういう事か。

日吉。さては家のPCはマックだろ?」


「えっ?ええ。それがどうして分かるのですか?」


「あれも一応節約なんだよ。俺達の心の消耗を少なくする節約だな。

俺はこれを『ウィンドウズロゴ恐怖症』と呼んでいる。」


「は?」


「これでも分からんのか?そうだな……。

会社に出社して、まず最初にPCの電源入れてウィンドウズがロゴマークと共に立ち上がるだろ?

今まさに仕事が始まった感があるよな?」


「ええ。そうですね。」


「そして、その日はたまたま珍しいことに、早めに家へ帰れたとする。」


「おお!最高に気分良い日ですね!」


「ああ。その通りだ!

時間に余裕もあるし、大画面で動画を見たり、がっつりネットサーフィンでもしようかとPCの電源を入れるんだ。

……そして、ウィンドウズロゴマークと共に、仕事が始まった感も立ち上がってくるんだ。」


「一気に最悪じゃないですか!?

自分ならゲロ吐きそうになります!」


「だろ?それを無くす為に、俺達はPCの電源を切らないんだ。これも大切な節約だ。」


「そういう事だったんですね。理解しました!」


うんうん。節約は大切だな。

電気代?そんなもん知ったこっちゃねぇ。

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