まさかの伏兵。 ここからなの?
主人公に自分をトレースして書いていますが、主人公はあくまで別者です。ですが半分は私です。
手前勝手に書いていくので、不快な思いをされる方がいましたら誠にすみません。
小説家になりたくて、小説を書き始め、色々な公募に応募し続けた。しかし一向に芽が出る気色は無い。そこで、自分に足りない物を知るため、小説家になろうというサイトに小説を載せ、色々な読者からアドバイスを頂こうと考え、果敢にもユーザー登録する事にした。
スマホのアカウントを作る事さえ困難を極める俺は、不安を抱えながらも何とか登録する事に成功し、手始めに短編小説を投稿した。
最初は自分が思っている以上の批評を受け、よく耳にする炎上という災害に襲われるのではとビクビクしたが、初めて自分の小説を載せ目にしたとき、まるで小説家にでもなった気分になれた。
ここから俺の小説家への道が開ける!
何の根拠も無いが、自分の書いた小説が誰かに読んでもらえる、そう思うだけで心が弾んだ。だがしかし、夢というものには必ず壁が立ち塞がり、それを追うものは篩いに掛けられる。
当然それは俺にも同じで、夢の背中は遥か彼方だった。
投稿して二日。毎日誰かから感想は来ていないか、暇を見つけてはドキドキしながらログインしていた。しかしまだ二日目とあり、誰からも返事はない。
これだけたくさん投稿作品があれば、しばらくは来ないな。気長に待とう。
本心のどこかでは、投稿してすぐ誰かが読み返事をしてくれる。そう楽観している自分がいた。もしそうなれば勇気を出して登録した甲斐もあるのだが、やはり現実はそうもいかない。
そんな状態のままサイトにアクセスして、マニュアルを読む時間ばかり増えていった。
投稿された作品を読み勉強しようかとも思ったが、生来小説を読む事があまり好きではない俺には、タイトルを眺め、気に止まるものを開いても、あらすじを読むだけで満足してしまう。本来なら他者の作品から学ばなければならないのだが、ここに来た一番の理由は他者からの評価だった為、深くは考えずマニュアルを読んでいた。
そんな中、アクセス解析という欄で心が躍った。アクセス解析を使えば、自分の作品を閲覧してくれた人数が分かるというのだ。俺は迷わずアクセス解析を行った。
アクセス解析にはPVアクセスとユニークアクセスがあり、良く分からない今の俺には理解できなかったが、とにかく十二となっていた。
これを見た俺は、やった! 読んでくれた人がいる! と思う喜びの反面以上に、たった十二人? という無念の思いの方が上回った。そしてその思いから、ある事に気付いた。
俺としてはここで色々なアドバイスを貰い、良くも悪くもそれを糧として力を付けていこうと考えていたのだが、これでは内容や文法以前の問題だ。読んでくれる人が少なければ、当然アドバイスをくれる人も少ない。
まさかの躓きに、俺はある人物に助けを求める事にした。
この話の主人公は一応彼ですが、この先登場するキャラクターが私の中では主人公です。彼はあくまで脇役であり何も特色はありませんが、この先の登場人物との絡みで味が出てくると思います。
お読み頂きありがとうございます。