魔王への謁見
初投稿です。よろしくお願いします。
6月15日
サブタイトル : (魔王への謁見)に変更。
本文 : ~の長旅を終え、(帰って来た息子を)責める両親に変更
田舎で農業生活
自分が作った野菜を美味しく食べてもらいたい……そんな憧れであった農業……だが、現実はやはり厳しかった。
病気、害虫、山を下りてきた獣や容赦の無い自然、いつしか口座も底をつき破産寸前。
やっぱりこうなったかと、飛行機と特急の長旅を終え、帰って来た息子を責める両親、 前の仕事を辞めなければと後悔先たたず、再就職先を探すも書類選考で落とされ心が砕ける……お金はたまらないが親のすねかじってストレスが堪る。
そんな生活の唯一の楽しみ、たまに買ってくる温泉の素を入れた湯船にゆっくり肩まで浸かること。
「今日はこれにするか~」久しぶりのイベントに少し早歩きになっていた。
「はぁ~……」
湯船に浸かり目を閉じる。この、なんてことない至福の数秒を惜しみ、目を開けた。
瞬間、目の前に銀色の髪を整え、長い髭を生やした老人が椅子に腰かけていた。
記憶が正しければ、自分の住んでいるアパートだったはすず……
「 その無言の忠誠は実に素晴らしい!」
どうしてそうなる…… そんなことよりも今のこの異常な状況--なぜ俺は素っ裸で髭老人の前で突っ立ってる? しかもなんか満足そうにこっち見て微笑んでるし……
老人の腰掛けている椅子は、装飾が施された立派な玉座、三階建のビルほどあろう天井には今まで見たことないほど大きなシャンデリラが吊るされ、足下にはレッドカーペットが引かれている。
「よく聞け! お前は今からこの魔王直属の密偵だ」
はぁ?
「そして人間の住む大陸に潜入し、いつか産まれてくる勇者を排除しろ!」
………………「まず服下さい」
切実な願いが玉座の間に響いた……
「ふむ、そうだな! 我が軍の密偵に恥じぬ装備を与えねばな」
喋り終わると自称魔王は、椅子から立ち上る。
「では付いて来い」
素っ裸のまま、誰がみても高そうな絵画や調度品が並ぶ無駄に広い廊下を数分歩かされるはめになった。………………
「お前、名前は?」
初対面にお前って。
「さ--」
「気に入らん……これからはアイゼンと名乗れ」
最後まで聞け!
「あいぜん?」
「ああ、昔バラバラにしたエルフの名前だ! 名前だけ立派で、魔法など豆鉄砲だった」
………………エルフってどういうことだよ? もしかして最近テレビでやってた異世界的なあれ? 裸で登場って何? ……てゆうかバラバラにした奴の名前かよ。
「ここだ、中には入ったら右の木箱に入ってる」
案内され入った部屋、そこは槍や剣などが立て掛けられた武器庫、魔王が言ったように右の壁際には埃の被った木箱がある。箱を開けると黒い衣服と胸当て、その他にも腕宛と脛当てが入っていた。
黒い上着にズボンを着て胸当てを付けようと、ふと近くにあった鏡を見て自分の髪が魔王のように銀色になっているのに驚いた。
「何をしている? さっさと付けろ」そう言って魔王は胸当てを付けるのに四苦八苦しているのを見兼ね手伝ってきた。
鏡に映っているのはいい年取った男が二人……
着替えが終わり改めて自分の姿を鏡で見た。
全身真っ黒な軽装……コスプレ勘は歪めないがこの世界では慣れるしかないだろう。
「様になったな。では娘を紹介するから付いてこい」
この魔王は人ずかいが荒い……てか娘いるの!
これどうやって次に繋げよう