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待っていたよ。

作者: ラフティー



今日は春なのに寒くて布団に包まりながら携帯をいじっている私



「今日は何の日だろう」


ふと、カレンダーを見る

小さく印が付いていた。



【3時に公園の木の下のベンチ、5時まで待つ】








「あっ」







慌ててパジャマを着替えて家を飛び出す私



母「どこに行くの?」


母が呼んでいるが私はそのまま走り出る






だが、









ザァー





「雨だ。」


ぱらぱらと雨が降っている。

歩くのが遅い私には公園まで15分ぐらいかかってしまう。今は15:47・・・・・頑張ろ 私は早歩きで公園に向かった。






急いでいたため、雨の日は履かない引きずれるジーパンを必死にあげて、信号のない道路をばたばたと早歩き。


少し風が出てきた、やっと公園に着くと約束をした友はまだいない




雨の日だからか人は少ない。公園の中を私は少し歩きベンチに腰を下ろした。







しばらく周りを見渡し、携帯を取り出す。


「まだ5分か・・・。」


公園に来て少ししか経っていないのに、すごく長い間待っていた気分がする。







きっと忘れているんだ





ただの口約束だし





向こうにも色々予定がある










そう思うだけで実際私は帰ろうとしない。


何を待っているのか?


信じたいのか?


無理に決まっている。でも心のどこかで期待している自分がいる。







手がかじかんできた・・頬は赤くなっていた。

私は雨の音に耳を傾けた













バシャ












何の音だろう?

音がしたほうへ目をやると、

















『来てくれたんだ。』












息を切らせながらゆっくりとこっちへ歩いてくる見覚えのある顔。



髪は茶髪になっていた、しっかりと女の子らしく化粧をしていて少し、身長は伸びていた。


傘をささずに来たせいでジャージが濡れている。部活帰りらしい。






『先生の用事で部活4時で終ったんだよ。間に合ってよかった。』






ニッコリと笑う友に思わず私も頬が緩む。






しばらく公園でお互いの学校生活や部活などの事を話、二人で帰ることにした。




『今日バイトなんだ、今度来てね。うちレジやっているから。』



「うん、必ず行く。」


















そして、彼女はバイトに行った。雨はさらに酷くなっていてすぐに彼女は見えなくなった。




一人家へと歩き出す。









携帯を取り出し、メールを打ち出す。でもそれは友達に送るものではない。今日あった出来事を打っている自分がいた。
























そして、まだ彼女との約束は始まったばかり。







次に会うのは成人式。

























でも、それはまだ


少し先の話。






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