表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

06 戦利部品

 戦闘が終わり、自分の脚、思い切り金属を殴った手などの部分もしっかりと見つめるが、やはり目立った外傷は見当たらない。

 予想していた(データ)通りではあったものの、実際にこうして実践してみると、この身体は相当に頑丈で、随分と性能が良いのだという事を改めて実感する。


 目覚めてから、現実離れした状況を経ての最初の戦闘。

 動揺はしていないが、どこか満ち足りたように、顔が火照(ほて)り、熱を帯びた。

 それが、この身体の機動によって発生した熱を排出し、戦闘による熱気を逃がして、この身体をクールダウンしていく。


 どうやら最初にこの部屋に存在していた無数の屍は、この戦闘の余波で粉々に吹き飛んでしまったようだった。

 あちこちにまだ損傷が激しい残骸の破片が転がっているが、もはや元々の原型は見る影もない。

 このまま放っておくのも死者に対して悪い気がしたけれど、今この場所でしっかりと弔う方法も無い上、そもそもそういった感情自体、今はほとんど湧かかった。

 一応手短に手を合わせるだけで現状を済ませ、ムカデの廃品に使えそうなものが見つからないかと、回収を優先させる。


 部屋にあったムカデの残骸を一度部屋の中央に集め、取捨選択を開始した。

 【亜空間スペース】の要領的に、あまりゴミばかり抱え込む開けにも行かない。

 そんな理由で、無事な部品はそのまま流用し、自身の機能に組み込めるか試してみる。


 情報機能(データスキル)であった【機械成長(グレードアップ)】については、既にほとんどのデータが飛んでいたので入手出来なかったが、【投擲技術(スロウ)】については戦闘中に見る事が出来たので、見よう見まねで使用可能だ。

 ただ、ピッチングマシーンの様な方法で投げるだけなので、使う利点はなさそうだ。


 あとは部品機能(パーツスキル)の【部分剣化(ソードライズ)】【部分分裂(ディビジョン)】の2つだけれど、これらはその名の通り部品的な機能なので、そのまま自身の身体自体には応用できない。

 一応機能の詳細解析を行いつつ、なにか便利な道具が出来ないかと【内部工場(ファクトリー)】の内部で模索することにした。


 

※誤字や文章に違和感などがあったら教えて下さい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ