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第37話 ボス

 俺は朝一にステータスの確認をすることを日課にした。医療ポイントがそもそもどうやって増えているかわからないからだ。


――――――――――――――――――――


スキル:理学療法  医療ポイント5

Lv.1 慈愛の心、順従の心

Lv.2 異次元医療鞄

Lv.3 ????

Lv.4 ????

Lv.5 ????


――――――――――――――――――――


 昨日『順従の心』の使役を一枠増やす100ポイント、『異次元医療鞄』の解放と医療器具の解放に各々100ポイントずつ、医療鞄の容量拡張に10ポイント使った。


 そういえば打診器しか入らない医療鞄って現実世界にあったらポーチ程度なんだろうか。


 冒険者ギルドに着くとマルクスに声をかけた。


「マルクスさんお願いします」


「アリミアは?」


「今日はこの前のこともあったのでアニーさんと家で遊んでもらってます」

 アリスが付いていくと駄々を捏ねるため、説得するのに時間がかかった。


 家にはアニーが居るので特に問題はないが、帰ってきたらアリスの遊び相手になることが条件として一人で冒険者ギルドに来た。


「そうか、なら行こうか!」

 俺とマルクスは南にある森に向かって歩いた。





「はぁ……はぁ……流石に息苦しいな」

 エッセン町から二時間程度歩き森の入り口に到着した。はじめは森からエッセン町に向かうのに迷いながらも半日かかったが今では二時間で着くようになった。


「ずっと寝てたら体力落ちますからね。 僕も流石に歩き続けるのは疲れましたよ」

 俺達は森の麓で座って休憩をすることにした。


「グルル……ガゥ!」

 突然の茂みから動物の鳴き声が聞こえたためマルクスはハンマーを持ち上げた。


「ああ、大丈夫ですよ! おいで」

 声をかけると狼のボスを中心に十頭ほど茂みから出てきた。そのためマルクスはさらに警戒を強めた。


「ガゥ!」


「相変わらず可愛いやつめ」

 マルクスを御構い無しに狼達は俺を囲み腹を見せては撫でてくれとアピールしている。


「おい、いつもこんな感じなんか?」


「ん? この子達ですか?」


「そうだ。 狼でも一般的には弱い魔物並みには危ないからな」


「こいつらは昔から一緒に居るので大丈夫ですよ」

 狼のもふもふを堪能していた。


「俺にも触らし――」


「ガゥ! ガゥ!」

 マルクスが触ろうとすると狼達は拒否している。そんな中ボスだけがマルクスに近づいた。


「ガゥー」

 どことなく仕方ないから触らしてあげると言わんばかりの顔でマルクスを見ている。


「なっ!? すみませんが失礼します」

 優しくボスに触れそのままもふもふしようと両手を伸ばがすぐに俺の元へ戻ってきた。


「あー、くそ! もっと触りたかったのに」


「まだまだ警戒されてますね」

 ボスは俺の膝の上に乗りお腹を出していた。





 少し休憩しマナ草の回収に来ていたため川に向かって歩き出した。


「グルル!」

 突然、ボスが威嚇の姿勢に入ると木の裏からはぐれたゴブリンが出てきていた。


 俺はすぐに短剣を手に持つが、その前にマルクスはハンマーを振りかぶっていた。


「おらよ!」

 ハンマーはそのままゴブリンの頭から振り下ろされ、一度押し込まれただけでゴブリンは脳天から潰れていた。


 そんなマルクスの姿を見てハンマー使いとして憧れた。


 隙を見て異次元医療鞄から武器?の打診器を取り出して振りかぶってみるが腱反射が出た程度だ。使い方としてはこれが正しいからな。


 昨日コロポが飛んで行ったのはやはりサイズの問題なんだろうか。


「おい、ケント行くぞ!」


「うん!」

 異空間に打診器をしまいマルクスの後を追っかけた。


 その後は魔物との遭遇はなく川に着くとマナ草の採取を始めた。


 マナ草は水分を多く吸収することで成長するため、基本的には水辺に生えていることが多い。また、特徴として水の中でも成長する植物として有名だ。


 川の中まで手を入れないと採取出来ないものも多いため、リスクは川に流されるぐらいだ。


 俺達は安全を考慮して川から少し離れた所でマナ草を採取することにした。


「川の中じゃないと見つけにくいね」

 独り言を話していると突然ボスに呼ばれた。


「ガゥ!」

 どうやらマナ草を見つけ呼んでくれたようだ。


「おっ、ボスありがとう」

 俺は名前を呼びボスを撫でた。すると突然ボスの体は光った。


「ガゥ?」


「まさか……」


『動物『狼』を使役しました。 それに伴い魔力量が増加します。』


 狼のボスは使役になることを受け入れていた。だからこそ使役方法が偶然一致したのだ。


「これからもよろしくな!」


「ガゥ!」

 ボスはいつも通り俺の体を擦りつけていた。しかし、ボスは名前の由来通り狼のボスだったため使役しても良かったのだろうか。


 マルクスも採取が終わり戻ってきた。帰ることになり荷物をまとめると近くに狼の群れがいた。


「あっ、ちょっと待ってください!」

 俺はボスを連れて狼の群れに近づいた。


「みんなとお別れだね」


「ガゥ!」

 特に問題ないと言わんばかりの顔をしていた。群れの中でボスの次に大きい狼に近づくとボスはいきなり体に噛み付いた。


「グルル!」

 

「ガゥ!」

 そして噛まれた狼はボスよりも強く噛んだ。むしろ噛み千切るんじゃないかと心配になるほどだった。


 そして、狼が大きく遠吠えをするとケント達の元から去って行った。


 これが群れの引き継ぎだろうか。ボスより強く噛み付くことで強さを見せつけ、負けたものは去っていく。俺はそんな風に見えた。


「痛くなかったか?」


「ガゥ!」

 ボスの表情は普段と変わらなかった。


 その後エッセン町に戻るとロニーはボスを暖かく迎え入れた。むしろボスをがロニーを気にいるほどだ。それを見ていたマルクスは落ち込んでいた。

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