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外れスキルで異世界版リハビリの先生としてスローライフをしたいです。〜戦闘でも使えるとわかったのでチーム医療でざまぁすることになりました〜  作者: k-ing☆書籍発売中
プロローグ〜幼い記憶〜

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第3話 いらない子

――五年前


「ケトそろそろ街に着くから降りる準備をして」


「はーい」

 馬車から降りる準備をしていると馬車は門の前で止まった。


「身分証明が確認できるものはないか?」

 俺の母親はどこからかカードを取り出し門番に手渡した。


「確認出来たぞ。 そいつのは?」


「この子は今日がスキル解放の日なんです」


「おー、そうか。 なら身分証明するものはまだ無いのか。 良いスキルが貰えるといいな」


「ありがとうございます」


「確認出来たから行っていいぞ」

 全員分の身分証明を見終わると俺が乗った馬車は街の中に入って行った。


 この世界では五歳になる年に教会からスキルと身分証を授かり、この世界で生きる資格を神から授かると言われている。


 そのため五歳になった俺は母親と乗合馬車で隣町の教会に来ていた。


「教会に着きました。 荷物を忘れないようにお願いします」

 御者から声がかかると俺達を含んだ馬車に乗っていた子供と親は馬車から降りてた。


「うわー、でけー!」

 教会自体はこじんまりとしているが上の方に付いている鐘が存在感を感じさせるような建物になっている。


「スキル解放の儀式に来た方達ですか?」

 鐘を見て驚いていると祭服を着た神官が声をかけてきた。


「今年で五歳になるの子供達です」

 一緒に乗合馬車に乗っていた女性が自身の娘を神官に差し出した。


「アニー……です」

 少女は小声で挨拶をしていた。それに促されるように子供達は親に背中を押され、俺はも同様に母親に背中を押された。


「ケトです! あの鐘すごいですね」

 俺は教会に付いていた鐘に指を刺した。


「静かにしなさい」

 なぜか俺は母親に頭叩かれていた。


「ははは、元気な子達ですね。 そろそろ始まるのでそのまま祭壇まで行きましょうか」


 神官に連れられて教会の中に入ると外よりは煌びやかな内装になっている。


「母さん、中もすごいね」


「ケトは初めてだけど成人になった時には成人の儀が王都であるからさらにびっくりするわよ」

 この世界では十五歳になると、その国の一番大きな教会に行き成人の儀を行う風習になっている。


「ここは近隣の村を対象にした教会なので小さめなんですよ」


「あっ、すみません」

 近くに聞いていた神官は笑っていたが、申し訳ないと思い母親は謝っていた。


「いえいえ、王都の教会がすごいのは事実なので問題ないですよ。 ではこちらへどうぞ!」

 扉を開けるとそこには大きな水晶と綺麗な祭壇がある。


「ここからは儀式を受ける者だけお願いします」


「母さん行ってくるね!」


「あんたには弟もいるから便利なスキルを貰ってくるのよ」

 俺は母さんに手を振ると祭壇に向かった。


 俺は扉を通ると自分を含めて十五人程度が集まっている。


 今回は東の村を中心に集めて儀式をする予定らしい。


「ではスキル解放の儀式を始める。 ステータスを授かるものは胸の前で手を組み神に祈りなさい」

 神官が呪文を唱えていると空から光が一人一人に降り注いだ。


 俺もとりあえず祈ることにした。


「では各々目を開けてステータスオープンと唱えて私に確認させてください。 そこから身分証明書を発行するから大事に扱うように」

 そう神官が一言言うと所々から『ステータスオープン』と言葉が飛び交っていた。


 お目当てのスキルを手に入れて喜ぶ子、少し残念な表情をする子はいたもののみんな落ち込むことは無かった。


「次そこの少年ステータスを見せてください」

 いつのまにか俺の順番まで回り神官が目の前に立っていた。


「ステータスオープン!」

 俺は神官にステータスを見せるように意識した。


「あー、これは大変ですね」


「えっ?」


「スキルがあまり見慣れない外れスキルだからこの先努力が必要です」


「そんなにですか?」


「まず私は聞いたことが無いですね。 十年間ここでステータス解放をしていますが、初めてわからないスキルに出会いました」


「それってなにか問題でも?」

 俺はどこか胸騒ぎがした。


「スキルがわからないと発動が出来ないんです。 それにスキルにあった職業に就くことが多いなか、スキルも使えないってなると他の人よりは能力は落ちますからね」

 そう言って神官は俺の前からアニーの方へ移動していった。


「理学療法ってそんなにダメなスキルだったんだ」


 俺はその後も頭が真っ白になってしまいどうやって家に帰ったのか覚えていない。


 その日から俺は家族からの嫌われ者となった。

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