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たださみしかっただけ  作者: 朝月
二章 レイ
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No.4 消息不明

 悪魔型とはいうがどうにも悪魔には見えない部分があるレイと名乗る男。


「悪魔型……? 聞いたことないわ。それにあなたの頭の上のそれはどう見ても悪魔には見えないのだけれど」


「あー……オレ悪魔型と天使型のハーフだからね。だから片翼だし天使型の輪っかもついてるって訳。なんか尻尾もみんなより丸っこいし」


 再び翼を羽ばたかせ、黒い尻尾は先端は逆向きのハートのような形になっている。


「同じ型同士の親だとその型が生まれるし、違う型の親だとどっちかの型が生まれる。けどたっまーにオレみたいに親の特徴両方持って生まれるハーフがいるよねー。どっちの親の特徴も持ってない新種の型が生まれることもあるって噂で聞いたことあるしトートって不思議だよね。まああんたらもトートなんだし知ってると思うけど」


 まったくよく喋る男だ。

 おしゃべりに夢中になっているのをいい事に全員が少しずつ距離を詰めていく。


「あ、あと世間的に悪魔型と天使型の事が知られてないのは、現世(うつしよ)が俺たちの事隠したがってるからで基本的に違う世界に隔離されてるんだよね」


「悪魔型に天使型。今考えても意味のないことね。だってそんな事関係なくあなたがキルちゃんを拉致したという事実に変わりはないもの」


 その言葉を合図に全員がレイ目掛けて攻撃を仕掛ける。

 こちらが近づいていた事に気づいていたのか瞬時に羽ばたき天井付近まで飛ぶ。

 片翼でも飛べるんだ。


「せっかく人質とったのに結局こうなっちゃったね」


 レイも固有武器を出す。

 二股の槍だが刃の大きさが非対称になっている。


「オレに手を出していいの? もしかしたらオレの仲間がキルちゃんを傷つけるかもよ?」


 武器を出してはいるが逃げるつもりなのか窓に向かって飛んでいく。


「最初から君がキルじゃないってわかってたのにその可能性考えてないと思った? もう探させてるよ。だから君は黙って僕達に殺られて」


 食事処に入った瞬間ハクにキルを探すようにお願いしていた。

 あの子は頭のいい子だからキルがいない事にすぐに気づいたみたいで目配せだけで僕の言いたい事を理解してくれた。


「さっきからあんたが1番物騒なんだけど」


 窓から外に飛び立つと同時に攻撃を仕掛ける。

 窓枠のせいで避けれずに始めて攻撃が当たるが大した傷にはならなかったようだ。

 少しよろけて地面に着地をする。

 ソルも続いて窓から外へと出る。


「オレからしたら戦うのはなるべく避けたいんだよね。だからササっと契約させてもらって立ち去るつもりだったんだけど」


「契約はさせない。それ以前にキルのこと早く返してくれる? キルは誰にも渡さないから」


 ハクに任せてるけど万が一があったらいけないから早く、早く返してほしい。


「ふーん。やたらムキになってると思ったらそういう事、でもダメ! もうキルちゃん以上に良い契約者なんて絶対見つけられない。キルちゃんは今日からオレの物!」


「黙れ――」


「ソルくん」


 いつの間にか扉から出てきていたフォミが突撃寸前のソルの前に立つ。

 他のみんなもフォミと一緒に出てきたようでミルとフィーはレイの後ろを取っている。


「挑発に乗ったら駄目よ……フィーちゃんも」


 フィーの方を見ると胸の方を握りしめ、思い詰めた顔をしているのが見えた。


「でも私がつまらない事気にして耳を隠していたからキルが」


 いつもの穏やかな様子ではなく酷く張り詰めたように話す。

 すると隣にいるミルがフィーの服をちょんちょんと引っ張る。


「ミル……」


「フィーのせいじゃないよ。ほらミルだって耳隠してるし、ね?」


 自分の頭に巻いているバンダナを指差し微笑む。


「……本当ここの人達は仲がいいね。繋がりが濃いというか。オレには縁がないものだよ」


 ニヤケ顔が初めて崩れる。

 本人は気づいていないだろうが、困ったような悲しそうな表情。


「あら、あなたにも抉れる所があるみたいね」


 それを見て、すかさずフォミがケイルを現す。

 右目が赤くなり『暦』の文字が浮かび上がる。


「敵には容赦ないみたいだけど。あーあ、可愛い子ばっかりなのに殺しちゃうのもったいないな」


 目を瞑り、再び目を開けた時には右目が赤くなっており『薬』の文字が浮かび上がっていた。


「これだから戦うの嫌だったんだよね。可愛い子が眼の前で死んじゃうから」


 話終わるのと同時にレイの手元から薄紫色の煙が吹き出し辺りを包み込む。

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