裏舞台、オネエ調査中につき
※情報のハッキングが発生※
※主導権を奪還します※
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※深刻なプログラム改造が発生※
※修復不可 主導権を奪還できません※
※再起動します※
※しばらくお待ちください___
…………
はぁ〜い♪ 台詞以外の文章から失礼。
私はルディーノ。表舞台で司書をしながら、裏でいろんな工作をやってるわ。
例えば? そうね……街の経済とか、軽くコントロールしてるわよ♪
……ええ、ええ。貴方の気持ちは分かるわ。
困惑してるでしょ? 私が『語り手ゾーン』まで介入してきて♪
まあ経緯を説明してもいいのだけれど……その前に、私の行動について纏めるわね。
私が普段なにをしてるか気になる人もいるかも、なんてね。
私は普段、本屋で司書をしているわ。
もしもこの街『ディゼスタリィ』で困ったことがあったら、私を訪れなさい。
……え、『ディゼスタリィ』って何かって?やだわぁ、この街の名前よ♪
まあ、司書をしてるのはあくまで表舞台だけど。
時折、他の子に仕事を任せてフラっと出掛けるわ。そこからが、裏舞台の私の仕事。
偶に行きたくなるのよー……会長さんのとこ♪
勿論、ただ事じゃないわよ?
特にこの街はブラックなのよね〜? 会長さんのところに行こうとしたら、黒服の男達が待ち構えてるの。
一見するとただのスマートな男……なんだけど、みんな重火器を持ってるのよ。ハンドガンみたいなね♪
だから、私はいつも__
「おい、何者だ__」
「そぉれ!!」
バキィッ!! なんて痛々しい音と共に、男の一人が吹っ飛ぶ。やだ、本気出しすぎたかしら♪
「なっ……侵にゅ」
「言わせないわよ〜♪」
ゴンッ! べキャッ!!
うーん、今日のは手応えないわ。いつもは即座に銃を出してきて。みんな私のことを撃ち始めるんだけど……
「さ~て、次の相手は……あら?」
なんて喋っていると、いつの間にか全員倒しちゃったわね。
まあ三人しか居なかったんだもの、結構耐えたんじゃないかしら?
後処理の過程は省くとして、遂に潜入よ。
会長さんの家はそこまで大きくないけど、会社はそうでもないみたい。三階建の、外からでも一目で分かる立派な会社。
いいわねぇ、私の図書館もあんな感じがいいわ〜♪
……いや、流石にもう大乱闘はしないわよ?
別にみんな気絶させてもいいんだけど、後処理がね。そんなわけで、次はスニーキングミッション。
排水溝、通気ダクト、天井裏……いろんな通路を使って、会社の元まで辿り着くわ。
まあそれでも、バレそうになることはあるけどね__
カタン
「誰だっ!!」
……あら、噂をすれば。
小さな音に、職員が反応するわ。通気ダクトを通っている最中、服の端でも引っ掛かったかしら?
でも大丈夫♪ この私にかかれば__
「モオォォォォー」
「……なんだ、コブ牛か」
……こんな感じで、いくらでも誤魔化せるのよ♪
猫の鳴き真似とかと同じ原理ね。
コブ牛の鳴き真似ができる私にとって、これくらいの窮地は日常茶飯事なの♪
「……いやいやいや! コブ牛がダクトにいる訳ないだろ! 侵入者だーーーっ!!!」
あ、ヤベ。
鳴き声のチョイス間違えたわ。次からはラクダの鳴き真似にしましょう。
「ハー……ハー……着いたわ」
……そんなわけで、色々あって会長さんの部屋。
ええ、もう色々ありすぎて省略よ。逃げたり殴ったり、蹴ったり食ったり踊ったり……
あ、半分冗談よ?
いつもこんな感じで、私は会長さんの部屋を訪れるの。そこで、有益な情報がないかチェックするのね♪
さて、今日も収集、収集〜。
何なに、『株価暴落! ○○社は倒産寸前か?』
株関係の記事はシャットアウトされてるわね。裏から株を操作して大儲け、ってところかしら?
それから……『心機一転?エティールノ会長の街おこし計画』
ちょっと良く分からないわね。会長さんは何がしたいのかしら?
こんな感じで、いつものように情報収集をするわ。
有益な情報、そうでない情報、良く分からない情報……でも無駄にならないように、全ての記事を記憶していくわ。
「……あら、これは?」
そう、全て記憶していた。
こうして侵入するときは、いつも。
だから。
私は……否。
俺は、感謝しなくてはいけない。
昔からこんな性格だったこと。
おどけて、ふざけた口調を偽り続けたこと。日頃から、侵入するのが日課かのようになっていたこと。
このうち一つでも満たしていなければ……
俺は、私は、我が子を助けられなかった。
……そこにあったのは二枚のメモ。
『いいんだよね? あしたのあしたのあしたの__
えっと、いっかげつご!
ドッカンってしていいんだよね? ぜんぶもやしていいんだよね??
たのしみだなあ たのしみだなあ』
『三十日後に決行だ』
「……これは?」
思わず素に戻ってしまうくらい……それは異常な筆跡だったわ。
二枚目に見たメモは、間違いなく会長さんのだった。私が気になったのは、一枚目のメモ。それの文字。
魔法語だった。
「……一ヶ月後、ね。覚えておきましょ♪」
………………
※再起動が完了しました※
※ハッカーの除去に成功※
※自動操作プログラムを再起動します※
だれダ?
わたしノものがたりヲじゃまスルノハ?




