和葉視点
皆様はじめまして、翠狐酒と申します。
はじめましてではない方は、またご朗読なさろうとして頂きありがとうございます。
恋愛小説になります。NLです。
男性視点になります。
この小説はフィクションです。
つたない文章ですが、暖かい目で見ていただけると幸いです。
では、覚悟のできた方からどうぞ、お入りください。
ある日"それ"に気づいてしまった
それは、さくらんぼのように甘酸っぱくて認めたくない恥ずかしい気持ち。
いつもの学校。
休み時間になった。いつものようにアイツに話しかける。
バカにしたような笑みを作って頭を突っつく。そんな仕草も、照れ隠しの一つで、それに気づかないように"それ"から目をそらす。アイツは何故か下を向く。
怖くなって逃げ出した。
「なんなんだよ」
毒づくけど、臆病な俺には不安しか出てこない。
でも、この距離が心地よかったんだ。
下手に刺激したら、伝えたら、本当に壊れてしまいそうで怖くて、怖くて。
「随分弱気だな」
あぁ、こんな俺は知らない。
その日もそうだった。
俺はまぁまぁモテるから、"それ"
から目をそらすように違う華をいたぶっていた。
その次の日からだ。
いつものように今日も休み時間に、アイツに突っかかる。
でもアイツはいつもと違ってなにかに耐えるようにしていた。俺は少し首をかしげてそのまま去っていった。
あれから少したって。
俺は覚悟を決めた。
帰ろうとしているアイツのうでを引っぱって、文句を言いながらずるずると引きずられてくるアイツを連れ出す。
教室の外。人目につかないところでいわゆる壁ドンというヤツをした。
「俺をすきになれ」
やっと出たその言葉。
そしたらアイツは
「バッカじゃないの
私だってお前のことがーー」
あぁ、明日はきっと晴れだ。
ご朗読いただき、ありがとうございます!
これで本編は終わりです。
この後、後日談を投稿しようと思っております。
気長にお待ちいただけるとうれしいです。