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 彼女の変身ぶりについてある人は言った。

 ――年頃の女の子なんだから普通のことだ、と。

 またある人は言った。

 ――元気になった証。病気が良くなって気持ちも晴れたのだろう、と。

 またまた別の人は言った。

 ――元から顔立ちは可愛かった。隠れていた輝きが露わになっただけ、と。

 優が彼女に抱く違和感を他人に相談したとき、返ってきた答えはこんな感じ。どれも確かに筋は通っているが、彼女本人を見ず通例と照らし合わせたようなものばかり。胸のモヤモヤを一撃で晴らしてくれる快刀乱麻な答えとは、これまで出会うことが出来なかった。

 もっとも、後から考えれば正解など知るべきではなかったのだが。

「…………なんであんなことしちゃったんだろう…………」 

 優は両手で顔を抑え、たっぷり自分のうかつな行動を後悔すると、力なくその場に崩れ落ちる。

 疑問の答えは手に入った。しかし、真実はあまりにも重かった。重すぎて重すぎて一人では抱えきれず、優の軟なメンタルは今にも押し潰されそうだった。

 彼女の内に隠されていた秘密。

 いつからこんなことになっていたのか、なんであんなことが起きたのか、そもそもそんなに繰り返されるものなのか、全てはまだまだ判明していない。

 ただ端的に言えば――。


 彼女は、最強の勇者だった。

 この訳の分からない事態の発端は、昨日まで遡る。アレを見つけるまで、ハプニングがありながらも普通の範囲内の日常を送っていたはずだった。

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