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私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。それでも彼の恋を応援する恋愛物語  作者: アオ


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49/55

#49 クリスマスデート~序章~

皆さん、こんにちは!アオです!

それでは「私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。

それでも彼の恋を応援する恋愛物語 」をどうぞ!

それから数日が経ちとうとう冬休みに入った。

井口「やっと冬休みだ~!またみんなで遊ぼうよ!」

荒川「だな。初日の出とか見たらなんかいいネタ思いつきそうじゃない?」

井口「確かに!いいね!年越しとかみんなで過ごそうよ!」

そんなことをわいわい言いながら部活動の時間が進んでいく。


しかし大川さんと弘樹は少し……いやめちゃくちゃお互いを意識しているようで

なんかそこ二人だけのムードになっていた。

それを私たちが二やついた顔で見ていると……

大川「えっ……あっ、ごめん何も聞いてなかった。何の話?」

井口「もう部長しっかりしてよ~!そんな弘樹に見惚れてないで」

弘樹「みとれてっ!?」

大川「違う違う違う!もう瀬名余計なこと言わないでよ」

そう言って耳を真っ赤にする大川さん。


それと弘樹も意外な発言にびっくりしているようだった。

やっぱりこういった初々しい様子を見るのはいいことだ。

井口「まあまあそんな恥ずかしがらずに。冬休みにみんなで一緒になんか

   しないかって思って。それで圭から出たのが年越し&初日の出を

   身に行かないかっていうのが出たんだけどどうかな?」

大川「いいね。初日の出とかここ数年全然見てないから見たいし!」

井口「よしっ!じゃあ詳細については追々話し合うということで!」


弘樹「そういえば大川先輩、みんなで書いた小説の件ってどうなりましたか?」

大川「また業者さんに頼んで部誌にしてもらうんだけど

   これから年末年始で休業になっちゃうから早くて冬休み明けとかに

   渡してくる形になるかな。だから形として受け取れるのは

   一月下旬から二月上旬くらいだと思うよ」

弘樹「そうなんですね」

二人の間に沈黙が流れる。それは決して悪い沈黙ではなくお互いがうれしそうな

沈黙だった。こういう関係が一番いいのかもしれない。


そして部活が終わりまたもや私と先輩たちが残された。

大川「やばいやばい……今週末とか聞いてないよ~」

井口「大丈夫だって!今の関係的に絶対良好なはずだから!」

大川「そうかな……でも緊張してきた……寝坊しないよね……

   ダサい恰好になってないか髪型大丈夫かな……あ~不安がやばい」

大川さんがそう悩む姿に思わず私は笑ってしまった。

そこまで不安にならなくてももう二人は両想いなのに……


そう思っているとなんだか悲しくなってくる。

ああ、ダメダメ!最後まで応援するって決めたんだから!

しっかり見届けないと!そう自分に言い聞かせて大川さんに目線を向ける。

私「大川さん大丈夫ですよ。完全に弘樹、大川さんに惚れてますって」

大川「……えっ、本当……かな?」

私「本当ですよ。弘樹と長年一緒にいた幼馴染の私が言うんですから!」

井口「そうだよ!佑月ちゃんだってこんなに応援して言ってくれてるんだよ!

   絶対に大丈夫だって!それで晴れてカップルになってこい!」


荒川「恋のキューピッドになった瀬野ならいけるぞ!」

大川「佑月ちゃん……瀬名……荒君……ありがとう!自信出てきた!

   よしっ!しっかり準備して私がエスコートするんだから!」

そう張り切って大川さんは部室を出て行った。

井口「たくっ、瀬野は心配性なんだから。そこまで心配しなくてもいいのに」

私「まあ大川さんの心配したい気持ちもよくわかりますよ。

  だって、相手が自分のこと好きじゃない可能性の方が高くて

  振られる未来が目の前に見えるんですから」


井口「なるほどねぇ~……なんか佑月ちゃんがめちゃくちゃかわいそうに

   見えてきた……泣きたかったら泣いていいんだよ」

私「大丈夫ですよ。もう私は本当に最後まで応援するって決めたんですから!」

井口「お~強い!さすが佑月ちゃん!よしっ!あたしたちもサポート頑張るよ!」

私「はい!」

そう言って私たちも部室を出て行った。


その日の夜、弘樹からメッセージが届く。

えっと……"クリスマスの日どんな服装で行けばいいかな?"

知らんがな、自分で考えろよ!と思わずツッコミそうになったが冷静に

"いつものでいいと思うよ。そんな心配しなくてもいいし"と送る。

するとすぐに既読が付きいつもの"了解"のスタンプが送られてくる。

やっぱり弘樹と大川さんってこういったところが似てるところだ。

お互いに心配しすぎて近しい人に頼る。周りからは早くくっついちゃえって

思われるような非カップルということだ。


そんなカップル誕生の瞬間に出逢えそうで私はうれしい。

好きな人が一番喜ぶ顔が見たい。それだけで私は満足だ。

でも心の奥底で本当は"邪魔することだって可能"という嫌な考えも

浮かんでいる。自分の気持ちにそっと蓋をして二人の恋の応援をする。

それが私の使命であり"お姉ちゃん"としての存在意義なのだ。


そして数日後……とうとうクリスマス当日になった。

私は眠たい目をこすりながら井口さんたちの待ち合わせ場所に向かう。

二人の両片想いの結末をこの目で見ようとしているのが本音だ。

このクリスマスデートが"うまくいきますように"と祈りながら集合場所に着く。

読んでいただきありがとうございました!

コメント(感想)をくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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