#47 クリスマスまでのカウントダウン
皆さん、こんにちは!アオです!
それでは「私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。
それでも彼の恋を応援する恋愛物語 」をどうぞ!
私「お疲れ様です~」
弘樹と一緒にいつものように部室に行く。
井口「だからそういう系統より直接聞く方がいいって」
私「あの……いっ、井口さん?」
何となくどんな話をしているかは察しがついたので私はすぐに声を
かけて存在を気づかせる……しかしそれが逆効果だったようで……
井口「えっ!?二人ともいたの!?今の話聞いてないよね?」
弘樹が口を開こうとしたので私はすぐさまその間に入って
私「はい、全く聞いていません。それよりも今日は何をするんですか?」
無理やり話しの話題を変える。すると大川さんが
大川「とりあえず二年生の私たちの担当部分は一通り終わったから
次は佑月ちゃんたちに小説のやつを書いてもらおうと思って」
私「わかりました!って三人でこれだけの原稿用紙を使ってんですか!?」
そこには何十枚という枚数の原稿用紙が積み重なっており
全てに文字が羅列されている様子だったので驚いた。
大川「ええ、ちょっと私たち張り切りすぎちゃったみたいで……
二人ともこんなに書かなくてもいいからね」
そう言って大川さんは私たちに指示をする。
私「じゃあ今後のこともあるから弘樹一緒に見ようか」
弘樹「そうだね。にしても先輩たちの書いた量すごいな」
その量に弘樹も圧倒されている様子だった。
そして読み進めていくと……まさかの読み進めるだけで今日の部活が
終わってしまった。冬場ということもあり確かに時間は少ないが
まさか全部を読むだけで持ってかれるとは思ってもいなかった。
弘樹「……とりあえず書くのは次回以降にして案だけは練ろうか」
私「そうだね。読んでると良い案が浮かんだからそれを使って書くね!」
大川「二人とも話がまとまったみたいだし挨拶だけしようか」
一同「ありがとうございました!」
そう言って私たちは帰ろうとした……しかし直後大川さんに呼び止められる。
大川「ちょっと例の打合せをしたいから残ってくれるかしら?」
私「……はいわかりました。弘樹私残らないといけないから先に帰ってて!」
弘樹「了解!じゃあ先輩たちお疲れ様でした!」
そう言って弘樹は部室を去って行った。
大川「ごめんね、残ってもらっちゃって……」
私「全然いいですよ。というか私たちが来る前に何か話していませんでしたか?」
私がそう言うと大川さんが井口さんをにらむ。井口さんは目をそらしながら
井口「クリスマスデートに誘うならやっぱりプレゼントとか欲しいでしょって
思ったからどんなプレゼントが良いかなって相談していたの」
大川「すぐに弘樹君が来るからダメって私が言ったのに話進めるんだから」
井口「いいでしょ。とりあえず佑月ちゃんの意見も聞きたいから
今から話し合いしようよ」
ということで私の意見を交えた作戦会議となった。
私「プレゼントですか……私も弘樹の好みを把握していないのでわからないですが
無難にハンカチとかってどうですかね?」
井口「ハンカチか~。いいけど普通って言うかありきたりっていうか」
大川「ちょっと瀬野が口を出してどうするのよ」
本当にその通りだと思いながら思わず苦笑いをする。
私「……正直、もらった物というよりも気持ちの方がうれしいと私は
思いますよ。もちろん物も大切ですが気持ちが人を動かすことだって
何度も体験したり見てきたりしたので」
大川「なるほど……確かに物じゃないかもね。ありがとう佑月ちゃん。
ちょっと私の中でいいのが決まったわ」
そう言って微笑む大川さん。
私「それは良かったです。じゃあ私はこの辺で……」
そう言って私は部室を出る……重い足取りで学校を後にした。
家に帰ると弘樹から
"報告したいことがあるから電話していい?"
その一文を見た瞬間、私は思わず泣きそうになってしまった。
しかし気持ちを切り替えてすぐに"いいよ"と返信する。
するとすぐに電話がかかってくる。それは弘樹のうれしそうな声から始まった。
弘樹「大川先輩からクリスマス一緒に出かけないって誘われた!!」
興奮気味に話す弘樹に思わず私は笑みがこぼれる。
私「よかったじゃん!クリスマスデートじゃん!」
弘樹「くっ……クリスマスデート……本当に先輩もデートと思ってきてくれると
良いけど……ねえこの機会に告白してみようと思うんだけどどうかな?」
前までの私だったら"もう少し様子見た方がいいんじゃない"なんてまんざらでも
ない言葉を言っていたに違いない……今の私は違う。応援するんだ。
私「良いと思うよ。弘樹の好きって気持ちをたくさんぶつけて
伝えると良いよ。大丈夫クリスマスデートに誘われるくらいだから」
今の私は上手く笑えているのかな……そんなことを思いながら弘樹に言う。
弘樹「うん、ありがとう……めちゃくちゃうれしい」
私「よかった。クリスマスプレゼントとかは用意しないの?」
弘樹「あっ!確かに……どれが先輩は喜ぶかな?」
やっぱり考えることはみんな同じなんだなと思いながらも
私「物じゃなくて気持ちだよ」
弘樹「確かに!ありがと!いったん切るね!」
読んでいただきありがとうございました!
コメント(感想)をくださるとうれしいです!
それでは次回お会いしましょう!アオでした~!




