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私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。それでも彼の恋を応援する恋愛物語  作者: アオ


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43/55

#43 みんなで一つの作品

皆さん、こんにちは!アオです!

それでは「私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。

それでも彼の恋を応援する恋愛物語 」をどうぞ!

私「お疲れ様です~」

そう言って私は秋の風が吹く部室に足を踏み入れる。

窓が開いていてちょうど風が入ってきたタイミングで大川さんの髪が揺れる。

しかしそんなことを気にせずに本を読み続ける大川さんに弘樹はもちろん

私さえも見惚れてしまっていた。すると大川さんが私たちに気が付く。

大川「あっ、二人とも来てたんだ。ごめんね、本を読んでたから気づかなかった」

弘樹「大川先輩ってすごいですよね。僕なんか周りがガヤガヤうるさいと

   どうしても読書に集中することができなくて」


大川さんは読んでいた本に丁寧にしおりをはさんで弘樹と話始める。

大川「まあそこらへんは人によるかもしれないけどね。

   ただ読書するときに適しているのは絶対に静かな環境だよ」

そう大川さんが言うと弘樹の顔が明るくなる。

やっぱり自分の好きなことについて話し合える人を好きになるのかな。

そんなことを思う自分がいた。

弘樹「ところで大川先輩は何を読んでいたんですか?」

大川「ああ、これは……宮崎Bって人の」

弘樹「その人知ってます!ミステリー小説家の人ですよね!」

大川「えっ、ええそうよ。まさか弘樹君がこの作家を知っているなんて」


弘樹「知っているくらいのレベルじゃないですよ!宮崎Bさんの

   作品母が好きで家に半分くらいありますよ」

大川「へ~、お母さんいいチョイスしているわね。ちなみにこの

   "壁際の料理屋の秘密"って本なんだけど知ってる?」

弘樹「はい!お母さんが一番好きな本でよく読み聞かせをしてもらっていました」

えっ……読み聞かせ。パッと見た感じ三百ページくらいある気がする。

大川さんも私と同じことを思っていたのか驚いた表情をしていた。

それからも二人の熱弁トークは時間を忘れるくらい白熱していたようだ。


井口「ごめんごめん、遅くなっちゃった~。あれもしかしてお取込み中だった?

   あたしたち廊下にいた方がいい?」

大川「べっ、別に大丈夫だよ。瀬名たちもそろったことだしそろそろ

   部活動の開始のあいさつをしようか」

そう言って大川さんはあいさつを行う。

一同「お願いします!」

井口「それで今日は何をやるの瀬野?」


体育祭も文化祭も終わり後は冬休みに向けてカウントダウンが始まっていく

この時期。同時に卒業式及び修了式も近づいてきている。

ただ先輩たちは二年生のためこれで卒業ということはない。

大川「そうだね……小説を執筆するにしてもそこまで時間がないから

   完成も難しいと思うから私なりに考えてみたけどみんなで一つの

   小説を作ってみるのはどうかな?」

井口「みんなで一つの小説?」


大川「うん、ジャンルを一つ決めてそれをリレー形式でつないで

   書いていくの。一番最初以外の人は全員前の人の文章を

   見て書かないといけないからいわば協力戦になるわよ」

荒川「面白そうだな。この五人で一つの作品が出来上がるということだろう。

   最後の作品としてはピッタリだと思うぜ」

井口「確かに!あたしもその案に賛成!」

大川「良かった、二人ともどうかな?」

次に大川さんは私たちの方に目線をやる。私と弘樹は顔を見合わせて

お互いにうなずく。すると大川さんがニコリと笑い

大川「じゃあそれで決定だね。じゃあ最初に決めるのはジャンル設定!

   大まかなジャンルを先に決めていくよ」


井口「あたしがいつも書いているのは"戦隊もの"だけどさすがにみんな

   書きづらいと思うからそれは除外しちゃっていいよ」

大川「そうだね、あまりマイナージャンル過ぎるとみんなが書きづらく

   なっちゃうからそれは外そうか。えっと他は……」

荒川「俺はいつも異世界転生ものを書いているぜ」

弘樹「荒川先輩と同じで異世界転生ものを書いています!

   あと時々ですが、恋愛ものも書いています」

そう言えば確かに弘樹は恋愛ものを書いているんだった。

私「私も恋愛ものをメインに書いていますよ」


大川「なるほど……私は基本なんでも書けるタイプだからなんでもいいけど

   今の候補的に"異世界転生"か"恋愛"の二択か~」

荒川「それなら異世界転生よりも恋愛の方が書きやすいんじゃないか?

   それに異世界転生だと世界観の食い違いが起きると一気に内容が

   変わってしまうし、話が進むにつれて設定がややこしくなっていくから

   大人数で書くのは向かないと思うんだ」

弘樹「確かに僕も荒川先輩と同じ意見です」

井口「じゃあさ、メインは恋愛で書いて行って舞台を異世界にするのは?」


荒川「異世界恋愛か……ただそれだとやっぱり異世界の要素が入るから

   設定を作りこまないといけなくなるから時間がかかるんだよな~」

普通の人だったら"そんなのどうでもいいでしょ"と思うかもしれないが

ガチで小説を執筆している私たちからすればそれは大問題だ。

それにこれまでやったことのない"みんなで小説を完成させる"ということだから

慎重になってしまうのも仕方がないと思う。

大川「じゃあまとめるとジャンルとしては恋愛一本でいいね?」

大川さんがそう言って周りを見回すとみんなでうなずいた。

読んでいただきありがとうございました!

コメント(感想)をくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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