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私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。それでも彼の恋を応援する恋愛物語  作者: アオ


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35/55

#35 体育祭後の部活動

皆さん、こんにちは!アオです!

それでは「私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。

それでも彼の恋を応援する恋愛物語 」をどうぞ!

体育祭が終わり外からは野球部などの運動部の威勢のよい掛け声が聞こえてくる。

そんな中、私たちは文芸部の部室でまったりと過ごしていた。

井口「いやぁ~疲れた疲れた~。今年も楽しかったね」

大川「だね。それにしても借り人競争のアレは見どころだったなぁ~」

そう言いながら大川さんは井口さんと荒川さんの二人に目線を向ける。

すると二人は頬を赤くしてお互いに目をそらしていた。

体育祭でみんなの前ではあれだけのことをやっていたのにこんないじられるだけで

顔を赤くするなんて不思議だなと思った。


井口「……もう一人告白した子いたけど結局振られちゃったよね~」

大川「ねぇ~。でもやっぱりああいうの見てると青春してんなぁ~って感じる」

井口「わかるわかる!でも私には圭がいるから大丈夫!」

いきなり井口さんが荒川さんの名前を出してびっくりする荒川さん。

井口さんは結構開き直ってるっぽい?


そして会話をしていると大川さんの目線がちらちらとどこかに行っている。

その目線を追ってみるとそこには弘樹がいた。

やっぱり弘樹のことが気になるのかな……と思いながら執筆する。

井口「あんな甘い青春を見せられたら恋愛小説を書きたくなっちゃう!」

どうやら井口さんはあれに影響されたらしく恋愛小説を書き始めたようだ。

大川「いきなり新しいジャンルに挑戦すると痛い目を見るわよ」

井口「大丈夫大丈夫!試しに執筆するだけだから!」


それから数分後、静かに執筆作業をしていると井口さんが声を出す。

井口「あっ!そういえば先生に後で来てって言われた!

   圭もそうじゃなかったっけ?」

荒川「えっと……あっ、そうだった思い出した。ちょっと俺たち席外すね」

井口さんたちが出ていく直前井口さんが私に手招きをしたしぐさをして

出ていく……おそらく部室から出ろということだろう。


これも弘樹のためだ。そう思って私も適当に理由をつけて部室から去る。

扉を閉めるとすぐに二人が駆け付けてくる。

井口「ここじゃああれだから図書室に移動しようか」

ということで私たちは図書室へ向かった。


井口「佑月ちゃんが気づいてくれたみたいでよかった~」

私「アハハ……さすがに露骨すぎませんかね?」

井口「大丈夫だって!……あれ、そういえば佑月ちゃんって弘樹君のことが

   好きなんだよね……こんなことに協力しちゃっていいの?」

荒川「えっ!?そうだったの!?」

私「はっ、はい……確かに私は弘樹のことが好きです。それも数年前から。

  ……でも今は吹っ切れたわけじゃないですが実はその……

  弘樹から頼み込まれてしまって」


井口「えっ、その話もっと詳しく聞かせてもらっていい?」

そういうことで私はこれまであったことをほぼ全て井口さんたちに

話した。話を聞いていると時々井口さんの顔が二やつくときもあった。

井口「少し話しづらいけどいいかな。もしダメならすぐに言って」

私「大丈夫ですよ。さっきも言いましたが完全ではないですが

  吹っ切れたので全面的に協力しますよ」


井口「それはよかった。まず前提条件として瀬野は弘樹君のことが

   好きというか気になる状態に今なっているの」

井口さんの話を聞いて内心私はやっぱりと思った。

私が部活動を無断で休んだ日の会話から大体検討はついていた。

しかしそれを言えるはずがないので私は少し驚く素振りを見せる。


私「そうだったんですね!」

井口「うん、それであたしと圭で協力してあの二人をくっつけようって

   なって。ただ弘樹の気持ちが全くわからない状態だったからさ

   佑月ちゃんのその情報を聞くことができて最高だよ」

私「それはよかったです。このことは弘樹に言わない方がいいですよね」


井口「そうね。それに最近弘樹君めちゃくちゃぐいぐい来てるから

   それを残すためにも、そしてあたしが癒されるためにも

   お互いにこの話は内密によろしくね」

私「はいわかりました」

荒川「話もまとまったことだしそろそろ部室に戻ろうか」

井口「そうだね。ただ一緒に戻ると不自然だから佑月ちゃんは

   あたしたちが行った後に部室に来てね」

私「了解です!」


そう言って二人は仲良く図書室を後にしていった。

一人残された私はその場に座った。

はぁ~……いやいやこんなことで落ち込んではいられない。

なんて言ったって弘樹の恋が実る可能性が多いにあるのだから。

好きな人が幸せならそれでいいじゃないか。そう自分の心に言い聞かせて

そろそろだと思い私も図書室を後にする。


部室に戻ると楽しそうに話している弘樹と大川さんの姿があった。

井口さんと荒川さんは少し遠くの方でそれを見守っていた。

井口「あっ、おかえり」

私「はい。もしかしてずっと二人とも話し続けてるんですか?」


私が少し声の大きさを小さくして井口さんに聞くと

井口「うん、帰ってきた時に佑月ちゃんの行方を聞かれたけど

   適当にごまかしたらそのまま二人でしゃべり続けて今に至るわ」

私「やっぱりこういうの見ているといいですね」

井口「だよね~。もう早くくっついちゃえばいいのに」

読んでいただきありがとうございました!

コメント(感想)をくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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