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私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。それでも彼の恋を応援する恋愛物語  作者: アオ


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15/55

#15 部誌制作

皆さん、こんにちは!アオです!

それでは「私はお姉ちゃんのようにしか見られていなかった。

それでも彼の恋を応援する恋愛物語 」をどうぞ!

部屋の隅で私と井口さんで会話をしていると大川さんが私たちを呼ぶ。

大川「みんなの原稿も直しはなかったみたいだしこのデータをもって

   部誌の印刷をお願いしに行こうか」

先生「運転は任せろ!爆速で連れて行ってやるからな!」

……"先生どうか安全運転でお願いします"と心から願った。


校舎を出て玄関付近で待っていると黒い車が俺たちの前に止まった。

運転席の窓からはサングラスをかけた先生が見えた。

先生「よしっ全員乗ってけ!安全は私が保証してやる!」

先生の車はそこそこ大きく私たち五人が乗っても大丈夫だった。


先生「シートベルトはしたな!いざ出発だ~!」

やっぱり担任の先生はいつもテンションが高いな。

車内には少し古めのアーティストの名曲が流れている。

弘樹「……佑月、先生の運転大丈夫かな?」

隣に座っている弘樹に言われて私は思わず苦笑いをする。


……というか流れで私と弘樹が隣同士になったんだけど!?

おまけに距離も近くてかなり密着してるんですけど!?

やばい、私の体温が上がっていることがバレるかも。

そう思っていたが弘樹を見ると車内の音楽を聴いているようで

私のことは何とも思っていないようだ……少しだけがっかりした。


大川「そういえば先生目的地はわかっていますよね?」

先生「……うん、さっぱりわからん」

先生がそう言ったとたん車内は不安に包まれた。

その後、大川さんがナビに住所を入れて案内をしてくれていた。


井口「ちょっとまずい先生連れてきたわね」

井口さんがそう言ったので私と弘樹は口をそろえて言う。

私・弘樹「ちょっとではないです……」

担任の先生は結構おっちょこちょいでよくミスをする。

大体は笑って見逃せるミスだがごくたまにミスってはいけないところで

ミスをしているのでそれだけは本当にやめてほしいと思う。


車に揺られること二十数分……先輩たちの話を聞いていたらあっという間に

印刷所に到着した。本当に市の端っこの方でそこそこ時間がかかった。

大川「予約していた文芸部の大川です」

大川さんが受付の人に予約の旨を伝える。

するとすぐに奥の応接間のようなところに通される。


尾谷「今回印刷を担当します尾谷(おたに)です。よろしくお願いします」

一同「お願いします」

尾谷「今回学校の部活動の印刷依頼ということで受けさせていただきます。

   まずはデータをもらってもよろしいでしょうか」

そう尾谷さんが言うと大川さんはすぐにデータを渡す。

尾谷「ありがとうございます。印刷数は五冊分でよろしいでしょうか?」

大川「はい、事前に伝えた通りでお願いします」

尾谷「わかりました。お届けは早ければ二週間後くらいに学校宛てへ

   送付いたします。料金はこちらの記載の通りです」


尾谷さんと先生がお金のやり取りを済ませると

尾谷「ありがとうございます。本日はこれで終わりですが実際に

   本ができるまでの流れを見ていきますか?」

大川さんが私たちの顔を見てうなずく。


尾谷「まずはここで依頼されたデータを出力していきます」

そこにはオフィスのような感じで数台パソコンが並んでいた。

尾谷「印刷の依頼は電子化が増えるにつれて減少しているので

   ここの印刷所でも一日二つから三つ分くらいの印刷を行っています」

やっぱりこの時代になって印刷を依頼するところは減っているのか。

尾谷「そしてデータを印刷したら今度は本の形にしていきます」


次の部屋ではさっきの部屋よりも大きくいろいろな道具が置かれていた。

尾谷「様々な道具で表紙や裏表紙などをオリジナリティあふれるものにできます。

   そうしていつも見ているような一冊の本が完成します」

荒川「なるほど……結構面白いものですよね」

尾谷「そう言ってもらえると嬉しいよ」

大川「本日は貴重なものを見せていただきありがとうございました!」

一同「ありがとうございました!」

尾谷「こちらこそ、しっかりと印刷して届けるからねぇ~」


そう言って私たちは先生の車に戻った。

井口「すごかったね。ああやって本が作られるなんて初めて知った!」

弘樹「僕もです。よく読んでいた本がああやって作られていたなんて……」

弘樹と同じように私も身近な本がああやって作られていることを知ると

なんだかわくわくとした気持ちになった。


先生「よしっ!学校に戻るぞぉ~!シートベルトはしっかりしておけよ」

私たちが返事をする前に先生はアクセルを踏んで学校へ戻っていく。

井口「それにしても二週間後か~、結構長いね」

大川「だね。でもその間に夏祭りがあったよね、楽しみ~」

先生「夏祭りだと!?先生も連れてけ~」

私「先生は彼氏誘って行けばいいじゃないですか」


私が冗談交じりで言うと先生のテンションが一気に変わった。

先生「まさかこうやって生徒から直接心のダメージを与えられるとは……

   彼氏に振られてさ~だから一緒に行ってくれる相手もいなくなったわけ」

心のダメージがと言っていたわりにはテンションは大丈夫そうだ。

そう話をしているとあっという間に学校に戻ってきた。

読んでいただきありがとうございました!

コメント(感想)をくださるとうれしいです!

それでは次回お会いしましょう!アオでした~!

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