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天女と猟師

無知であることに罪はない。ならばわからないから知りたいとたどたどしく人というもの。その営みを知り直そうとする無知であるしかなかった彼女を誰が咎められるだろう。


どれだけ突拍子もない行動でも彼女の行動は一貫して自分に温もりを分け与えてくれた少女を知りたいという確かな欲求がそこにはあった。


だから少女は彼女を拒めないし拒むつもりもなかったのだ。少女のことを知りたいと。

懸命に言葉より雄弁に訴える蛋白石の瞳とその眼差しを。柔く黒曜石の瞳が見返したとき。凍てついた彼女と少女の心が動き出した。


雪解け水のように溶けたそれは二人の胸に芽生えたばかりの感情を育む。

春の訪れが来ようとしていた。




どうすっぺ。田舎のばっちゃん。孫は異世界で嫁さまになってしまいました。

とまあ混乱し過ぎて訛りがひょいと顔を出してる黒髪に黒目という日本人によく見られる容姿の少女は三春日和。実年齢には触れられたくない元アラサー社会人。


小春日和を捩って日和と名付けられた。なんだか名前負けしている気がしないでもないとたまにぼやく日本人な少女はただいま異世界の辺境的な場所で謎の物憂げ美人の嫁となっていた。


どうしてこうなったのか切実に知りたい日和。いや、本当。どうしたものかなぁー!!と日和は謎の物憂げ美人に餌付けされながら心のなかで叫んでいた。



異世界から来た稀人の胎に扉人が宿る。そんな予言によって日本で暮らしていた日和は此の世界に召喚された。此の世界には世界を滅ぼす歪みというモノが周期的に現れる。


その歪みを打ち倒せるモノが此の世界の善なる神の寵愛を受けた扉人という存在だ。強大な力を秘めた扉人は崇敬の対象であると同時に権力者の垂涎の対象でもあるらしく。扉人を手中に納めようとする鉄の国によって日和は召喚され。


いずれ扉人を宿す存在として手厚く扱われた。鉄の国の傀儡とする為に此の世界に来たときに若返り、見た目こそ十代半ばだが。

荒波に揉まれた社会人かつ臆病な質であった日和は異様な厚待遇を訝しみ、裏になにか意図があると踏み。


言葉が通じない振りをして見た目以上に幼い仕草をして油断を誘い身の回りを取り囲む人間の話を注意深く聞き取り。鉄の国が自分を召喚した真意を知った。

従順な家畜として自分が飼育されようとしているということも。


日和は自分が純朴な質だとは言い難いと認識している。年相応に擦れてもいると。それでも日和は自分の意志を無視して進められる計画に怒りを抱いた。


いずれ生まれる子供を兵器としか見ていないということにも。


だから日和はひたすらに知識を詰め込んだ。逃げる為に、日和が日和らしく生きる為に。

通じない振りをしているが此の世界の公用語は日和を召喚した魔術師の細工で聞き取れる。だが聞き取れるだけで文字は読めない筈だった。


しかし何故か此の世界の公用語の。その文字を日和は読めたから。そのことに言い様のない気味の悪さを覚えながら王宮の書庫に毎夜忍び込んで禁術を覚えた。


それは動物に姿を変えるというもの。下手をすれば人間には戻れないと但し書きのあるそれに日和は賭けることにした。


鉄の国。在位六十年の王の生誕祭の日。警備と監視の目が薄い今しかないと日和は首から下げた守り袋を一度強く握り締めたあと渡り鳥になって逃げ出した。小さな渡り鳥は気流に乗り鉄の国をぐんぐん離れた。


絶対に捕まらない。必ず逃げるという意志が日和の翼を動かしていた。けれども人間の日和は翼の動かし方には不馴れ。元々、生えてないモノを動かせていたこと自体が不思議で。体力も尽き始め。


徐々に高度を落としていた日和は地上から自分を弩で狙う狩人に気づいた。

なにか大型の生き物の革を鞣したようなフードの付いた白い外套を身に纏う細身で背が高い狩人は地上からでは胡麻より小さく見えるだろう日和に確かに弩の照準を合わせていた。


稀人を異世界から召喚するには幾つもの条件が満たさないといけないのだと言う。また上手く稀人を召喚出来るのかも分からないという話だから鉄の国はきっと日和を探す。


探して今度は日和の自我を壊す。二度と逃げないようにそれこそ念入りに。鉄の国。その中枢を牛耳る人間たちはそれぐらいのことはする。


そしてそれを可能とする魔術があるということも無知な振りをして探ったから日和は知っている。

絶対に捕まらない。捕まるぐらいならまだ食糧として喰われる方が日和はまだ納得出来た。


あ、でも。出来れば痛くない感じに仕留めて欲しいなーと狩人が放った鋼矢に肩を射抜かれ、落下しながら日和は思った。


動く点P並みに動く日和を射抜くとは凄腕の狩人と見た。相手に不足なしと前向きに食糧として食べられことを受け入れた日和だったのだけれども。


木製のベッドのなかで日和の胸に頭を埋めてすよすよ眠るとんでもない美人に日和はすっかりと慣れていた。その容姿をなんとはなしに眺める。


背中の半ばまで覆う銀糸の髪。ミルクチョコレートのような肌。長く尖った耳。体つきは細く。けれども無駄のない筋肉がついてがっしりとしているが柔らかなところは柔らかだと自分より豊かな胸に目が行く日和。


いや、うん。成長したら自分だってこれぐらいと日和が口を尖らせながら自分の胸と見比べていると煙るほどの睫毛に縁取られた目蓋が開く。


美という概念を形にしたような恐ろしく整った顔立ち。そのなかで最も印象的な瞳が露になる。遊色を内包した青みを帯びた蛋白石の瞳が日和を映し、甘えるように日和の胸元に額を擦る。


なんだか子供のような仕草だった。裸で抱き合ってることだとか。名前すら知らない関係だとかに目を反らせば恋人同士に見えるかもだと。日和は朝です。起きましょうと彼女に声を掛けた。


一ヶ月前、日和はこのとんでもない美人に空から落とされた。あの凄腕狩人の正体がこの美人だったのだが。


日和が人間だったからか食糧として食べられはしなかったけれども。なんだか、ちょっと日和は謎の厚遇をして貰っている。日和は中途半端に変化が解けて、両腕が翼のまま日常生活を送るのも大変だ。


『あ、ありがとうございます。また着せて貰ってしまった。服ぐらい一人で着られるようにならなきゃなのに。』


服を着込んだ彼女の横でどうにか服を着ようとしてまごついていた日和に彼女がパチンと指を鳴らすと日和は服を着ていた。彼女は魔術を使えるらしく、指を鳴らして魔術を発動する。


鉄の国では長々と呪文を唱えたり色々準備をしてたけれども。個人差というものだろうかと考えながら。日和は木綿のような質感だけど毛織物のように暖かい民族衣装の裾をそっと翻した。


重ね着の服にはそこかしこに細かな刺繍が施されていて。日和は昔、博物館で展示されていた古い遊牧民の民族衣装を思い出す。


刺繍糸は暗がりのなかで仄かに光りを纏う不思議なモノだった。

この服は彼女の持ち物なのだろうかと考えたあとに。


彼女の背丈にあってはいないから別の誰かの持ち物かもしれないと囲炉裏端で鉄鍋でなにかを煮込む彼女を日和は眺める。


彼女が昔着ていた服という可能性もあるのだけれど彼女が着ているのは男物だと詳しくない日和でも一目で分かる物だ。日和が貸して貰っている服は上が白いブラウスと燕脂色のベスト。


下はベストと同色のロングスカートに白地に幾何学的な刺繍が施されたエプロンだ。


一方、彼女は細かな刺繍が施されたベストにズボン。腰に布帯という格好なので日和でもそれが男物だと判断できた訳だが。どうして彼女は男物の服を着ているのだろうかと日和の頭に疑問符がぽこんと浮かんだ。


(私は、私を撃ち墜した彼女のことをあまりよく知らないんだなぁ。)


日和がせめてこれぐらいはと翼をどうにか動かしてベッドを直していると。脇に手を差し込まれたかと思えばひょいっと持ち上げられて囲炉裏端に連れてかれた日和は目を丸くする。昨日の夕飯の残りを煮込んだスープが出来たらしい。


朝御飯が出来たので日和に食べさせたかったのだと彼女の行動の意図を察した。

木彫りの深皿に盛られたスープを匙ですくい。日和の口許に持っていく彼女に日和は大人しく口を小さく開けた。


両腕が翼のままなので物は持てないから仕方がないと言えばそうなのだけれども。やっぱり食べさせて貰うの。少し戸惑うと日和はどうにも照れが捨てきれないけれども。


蛋白石の瞳が日和を見詰める。ずいっと差し出された匙をあぐっと口に含む。日和がスープを飲んだのを確認して口から引き出した匙にまたスープをすくい。


日和の口許にまた運ぶという行動を繰り返す彼女はなんだかとても嬉しそうだから日和は大人しく今日も彼女に餌付けされる。


餌付け。


やっぱり餌付けだよね。これと日和にあれこれ食べさせたがる彼女を不思議に思いながら世話を焼かれていた。


弩を背負って狩猟に出掛ける彼女を見送った日和はこのところ自分たちが暮らしている廃村を探索している。


最低限、手入れされているのか住居は綺麗なもので畑があった場所には野生に還った作物らしき植物が生い茂る。最も今は雪に覆われ枯れているけれど。


(麦かな、コレ。穂もついてるし。あっちの畑にあるのって蕪か。葉の形だけ見ると人参っぽい。引っこ抜けたら分かるんだけど。)


村の規模からしたら数百人単位。此処で暮らしていたのだと工房らしき家屋を外から眺め。ざくざくと雪道を歩く。彼女に貸して貰ったブーツはどんなに柔らかい雪の上でも簡単に歩けた。


かんじきをつけたようにすいすい雪の上を歩ける靴は動物の革を鞣したもので、中敷きに毛皮が縫われていて暖かい。長時間、雪道を歩いていても足先が悴むことがなかった。


日和は辺りを見渡す。雪に覆われた廃村は耳の奥が痛むぐらい静かだ。ずっとこの場所で彼女は一人きりで生きてきたのだろうか。何故、この村は廃村になってしまったのか。どうして彼女だけが今もこの村で暮らしているのか。


日を追うごとにわからないことばかりがジェンガのように積み上がっていく。

彼女が自分をどうしたいのかということも分からないと日和は雪のなかで跳ねたり転がったりしている馬を見て雪の柔らかさ。


そしてなにもなさそうな場所を見つけると馬を真似て。えいやと仰向けに倒れてみる。日和は故郷の雪とは質が違うことに感動する。日和の故郷の雪は水気が多く。


こんなにさらさらしてはいない。これはパウダースノーというモノではと日和は舞い上がった雪の粉に細く息を吐く。風に棚引いたそれが柔く空を漂った。


肺が軋むほど澄んだ空気は、祖母が暮らす場所を思わせる。冬となれば四方を囲う山から冷たい風が吹く雪深い土地。そこに日和の祖母は一人で暮らしている。


お喋りが好きで。大抵、なんでもそつなくこなしてしまう働き者な祖母は。

わっがんねぇことをそのまんまにすんのはよぐねぇと。知らないことがあったら素直にそれを人に聞ける強い人だった。


祖母のような強さと素直さが欲しいと日和は空を見上げた。撃ち墜した日和の面倒を彼女はみてくれる。


最初は鳥と間違えて撃ち墜してしまったから怪我が治るまで世話を焼いてくれるつもりなのだと思った。

それだけじゃなさそうなんだよなーと日和は雪のなかをごろんと転がる。


例えば貴重な食糧を日和に分けてくれて。餌付けさながらに食べさせてくれる。それだけならただの親切だけど狩猟で獲れたモノは真っ先に日和に食べさせてくれる。恐らく一番味がよかったり栄養価のあるところを日和に譲る。頑なまでに。


あと、夜寝るとき。何故か彼女は日和と一緒に寝たがる。裸で。

そういう文化だと言われたら此の世界の人間じゃない日和はなにも言えないけれども。


謎なのが彼女が朝、起きると日和のお腹を擦ること。不思議そうに撫でるので日和としてはすごく疑問。雰囲気的に彼女がまだかなー、まだかなーとうきうきしていることが疑問に拍車を掛けている。


(分からないと言ったら彼女の名前も知らないままなんだよなぁ。怪我が治れば出ていくつもりで居たから下手に深入りしない方がお互いの為だろうって。名前を聞くことをしなかった。でも、)


日和は肩を擦る。治りかけの傷。追手が何時来るかわからない。早々に立ち去るべきだと日和は分かっているけれど。


酷く離れがたいのだ。彼女から。


彼女は日和が居るだけで無邪気に喜び。子供のように日和を抱き締め、その蛋白石の瞳に光を柔らかに瞬かせる。


そんな彼女をこの静寂しかない場所に残して立ち去るのは嫌だった。ひとりにしたくなかったのだ。


例え、彼女がそれを苦にしていなくてもひとりぼっちが辛いことを日和は知っている。突然、此の世界に連れてこられた日和は孤独が心を苛むものだとよく理解していたから。


(でも、それは私の一方的な考えである訳で。彼女は私をどう思っているのだろう。ただの同居人にしては距離が近いし。なんとなく向けられる視線が、熱い気もする。)


これはその。そーいうことだろうか。でもなぁ。勘違いだったら恥ずかしいしと日和が雪の上でもだもだしているとずいっと顔を覗き込んできた馬に固まった。


バチリとはぜる鬣は雷。ばん馬のような巨躯の黒毛の馬はごすごすと日和の頭に鼻先を擦り付けてくる。その仕草が誰かに似ていて思わず日和は笑った。


『もうじき帰ってくるかな、彼女。』


雷馬にエスコートされながら、足跡を辿るように来た道を歩いていると白い旋風が日和に突撃してきた。勢いを上手く逃せなくて後ろに転けかけたけれども。雷馬が日和の背中をさっと支え。どうにか転けずに済んだ。


「·····ッ!!」


自分を掻き抱く彼女に日和は戸惑いがちに顔を覗きこみ。顔をくしゃくしゃにしてすがりつくように日和の背中に腕を回す彼女に息を飲んだ。


遠く、開け放たれたままの住居の扉。投げ出された獲物。近くに落ちている弩。

手当たり次第、空の住居を見て回ったのか足跡だらけの雪を見て。


きっと姿が見えない日和がどこかに消えてしまったと思って彼女が酷く狼狽し、必死に探し回っていたのだと直ぐに気づいた。

抱き締め返そうとしたけれどそれは難しかったから日和は翼で彼女を覆うことにした。


『私は此処に居ます。黙って貴女の前から居なくなったりしないから、さすけねぇって。』


彼女は泣いてはいなかったけれども。昔、街中で迷子になった日和の弟が。どうにか日和が迎えに行ったときに浮かべた安堵の表情に。泣きべそを掻いたときの顔とまったく同じ顔をしていたから。


日和は柔らかい声で話し掛けた。背中に回された腕に置いていかないでというように力が籠る。

だから日和はぽすりと彼女の胸に頬を寄せ。雷馬を。そして彼女を真似て頬を擦り付ける。


『私に貴女を教えてください。なにが好きでなにが嫌いなのか。貴女のことならどんな些細なことでも知りたいと私は思うのです。』


そしてどうか私という人間を貴女にも知って欲しい。


『出逢ったばかりで。そう思うことはなんだか可笑しな話かもしれない。でも私は貴女を知りたい。』


上手く伝わらないかもしれない。けれども言わずにはいられなかった。これは日和なりの決意表明だったから。日和の祖母ならきっとわっがんねぇことをそのまんまにすんのはよぐねぇとあの口癖を言いながら笑うだろうから。


(うん、そうだよね。ばっちゃん。分からないことを分からないままではいられない。なによりもこの人はちゃんと三春日和を。私自身をみてくれる人だから。)


注がれる眼差し。触れる手の温かさ。抱き締める腕の強さひとつとっても。私を、私として必要としてくれていると感じる。


(だから、私もちゃんとこの人のことを。彼女がどういう人なのか知らないとだ。)


『────私は日和。三春日和。貴女の名前を私に教えてくれますか?』


日和は自分を指差して名前を繰り返す。彼女は繰り返される言葉が日和の名前だと気づくと。眉を下げ、ヒヨリとたどたどしく呟き。日和の目を虹のような煌めきを持つ蛋白石の瞳で真っ直ぐに見詰め。イーリスと告げた。


「イーリス・オパリオス。“夜”を選んだ“長耳”族の最後の一人。四百年前の“大討伐”の生き残り。」


『イーリスさん。』


「もっと沢山名前を呼んで。ヒヨリに呼んで欲しい。名前を呼んで、ヒヨリ。もっと。イーリスの名前。」


イーリスの勢いに目を瞬かせた。何故か彼女の言いたいことが伝わって来たからだ。


明確な言葉ではなく感情というべきものだが。頭に直接流れこんできて日和はそれを不思議に思いながらどうやら名前を呼んで欲しいと理解して。イーリスと彼女の名前を繰り返した。


「知りたい。ヒヨリのこと。イーリスも沢山知りたい。だってヒヨリはイーリスの可愛い奥さんだから。」


『んん!??』


「ヒヨリ。ヒヨリは何人、子供が欲しい?」


拝啓、故郷のばっちゃんお元気ですか。孫の日和は、此の世界でもどうにかこうにかしぶとく生きています。この度、孫はとんでもねぇ美人の嫁ごさなってまった。どーしたもんだべ。


というよりも、すごく気になることを言われてる気がすると日和は蛋白石の瞳をうっとり蕩かすイーリスにハッとして怖々訊ねて聞き出した事実に沈痛な顔をした。


此の世界でひとりぼっちじゃなくなったわたしたち【あのね、一緒のベッドで寝るだけじゃ子供は出来ないんだよイーリスさん】


自分には“知らない”が沢山あることを今日イーリスは知った。


裸になって同じベッドに入ったら子供が出来る。イーリスはそう思っていたがどうやらそれは違うらしく日和が顔をくしゃくしゃにして頭を抱えた。


「知らないことがあるって分かったことは良いことです!沢山、一緒に学んでいきましょうか!」


「!」


イーリスは長い耳をピコピコ動かす。一緒に学ぶ。一緒。ヒヨリと。

日和はイーリスと一緒に居てくれると笑う。知らないが沢山あれば日和はずっとイーリスの側に居てくれるのだ。


それが嬉しかったからイーリスは日和に口付けた。ぽひゅっと顔を真っ赤にして腕のなかで動かなくなった日和にイーリスはわたわた狼狽えた。

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