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18,マオー VS マルグリット・ユルプル。

聖都ファーウェルの闘技場。例に漏れず巨大だ。三階構造となっており、三つの階級で別れている。

地下一階はグラディエーターという所謂奴隷戦士が戦い、庶民が見世物や賭け事を楽しむ低層。

一階は試合だけでなく様々な催し物をするレクリエーション会場としても使用される中層。

二階は上流階級が聖戦や模擬戦等を行う上層といった感じだった。

勿論マオーとマルグリットの決闘は二階で実施される。

観客席には既に多くの観客で賑わっていた。

どっちが勝つか賭ける貴族も多かった。マオーをよくしらない貴族が多いせいか、はたまたマルグリット

がよほど強いのかマオーのオッズがどんどん高くなって言った。


「賭博が発生してたら僕に金貨10枚かけとけ」


闘士や業務員専用の通路。マオーと以下五人がいた。

マオーがレニに金貨袋を投げ渡した。あいよと受け取るレニ。じゃあまたねーとマオーに

手を振る。ザインとローニャも同じよう事をしていた。

すでに背を向け歩きだしていたマオーは片手を上げ応えた。

「ではお嬢様、私も失礼いたします。ザイン様、レニ様、ローニャ様。しばらくの間、お嬢様をお願いします」

とレルゲンはマオーの後をついていった。あとでわかったことだが付添人が一人必要らしかった。

俗にいうタオルを投げる役割の人だ。

冒険者丸出しの恰好をしている三人ではあれだろうと、マオーがレルゲンに頼んだ。レルゲンも座天級三人なら十分な護衛力なので受けても問題なかった。


「信じているってことなのでしょうけど、その…少しは心配とかしないの?」


二人が離れたあと、レイチェルが三人に話しかける。レイチェルもマオーの態度で大丈夫だろうとは考えていたがやはり少しは不安になるものだ。真剣勝負なのだから。


「心配ねえ…どっちかってえと相手の貴族のほうが心配かね」


ザインが意味深そうに答えると意味が理解できていないレイチェルは?マークだった。

「まーまー、早く観客席にーいきましょー」

困惑するレイチェルにそう促すローニャ。

「見ればわかるってことよ、お嬢様。ねえあんたらマオーにいくら賭ける?あたしはねー…」

勝敗などまるで興味がないといった三人は賭け事の話題を始めていた。

それは心配など必要ないということが感じ取れたのでレイチェルの不安は和らいだものの

ここまでマオーを信頼しきっている4人の関係性が羨ましいと思ったレイチェルだった。



ーーーーーーーーーー



「レディースエーンジェントルメン!!ボーイ&ガール!」

拡声魔法を使ったド派手な衣装を着た男が、実況席でコロシアム中に響くように叫ぶ

「今回は約二年ぶりに勃発した聖戦だ!久々なせいかコロシアムは異様な熱気に覆われてるー!!」

派手男の実況に合わせ歓声がわく。

「さあて!まずは今回二人の貴公子を虜にした麗しきお嬢様を紹介するぜ!!!」

派手男がVIP席、通常の観客席から離れた客席を指さす。

「オーランド財閥宗家のお!三女!レイチェエエルウウウ・オーランッッッ!!!!」

観客の視線がVIP席に集中する。

「…なんなのよこれ。これじゃ見世物小屋じゃない」

恥ずかしそうに慌ててザインの後ろに隠れるレイチェル。他の三人は特に慌てることもなく

「こんな席取っておいて今更恥ずかしそうにするー?」

そうレニがやれやれと肩をすくめる。

「だってマルグリットがメインはVIP席に座るのが決まりだからって…知ってたら普通の席にいたわよ!」

縮こまるレイチェル。

「さあ!月の入り口から登場するわあああ!!既に彼女の心を射止めている、罪深き男!!!

オーランドグループのパルマ家の御曹司!!マオ・パルマああ!!」

ここでマオーが月の形をした入り口から闘技場の戦闘フロアーに入場した。

マオーは髪型だけ前日と同じバックウェーブにし今日は動きやすい黒装束を着ていた。

流石に冒険者の時の装備をするのはまずいのでショートソード二本だけ持ち込んできた。

鞘はなくすでに両手に剣を握っている。

(…うるせえ)

マオーが入場したと同時に歓声が沸く。中には野次っぽいのも聞こえた。賭けのせいでマオーに

負けてほしい連中だろう。

「そしてえ!!淑女の皆さまおまちかね!!!太陽の出口から入場するはああ!!!!

ユルプル家のおお危機を救ったああ天才伯爵ううう!!容姿端麗で聡明!!

マルグリットおお!!ユルプルッ!!!」

月とは反対の太陽の入り口がマルグリットが入場した。

一番といっていい歓声が闘技場に響く。特に黄色い声援が凄かった。

マルグリットはそれに応えるように客席に笑顔を振りまく。

マルグリットは純白の全身鎧を装備していた。兜は外していて脇で抱えている。反対の手は

これまた純白の騎士剣を握っていた。

ひとしきり声援に応えた最後、VIP席に向かって片膝をついた。


「おおおっとお!!早くもプロポーズのマルグリット伯だああ!!!」


盛り上がってる脇で、さっさと始めてくんねーかなあと退屈そうにするマオー。



ーーーーーーーーー



VIP席。

「もお…、注目させるようなことやめてよ」

注目が再度集まり再度ザインの陰に隠れるレイチェル。

「なによ、なかなかイケメンじゃん。こんなことしないで一緒になっちゃえば?」

マルグリットをみてからかうでもなく、単純に感想を漏らすようにいうレニ。

「欲しかったら譲るわよ」

「無理。顔はいいけどなんかきもいわ。あれだったらまだザインとくっついたほうがまし」

「おいこら」

意味なく流れ弾を喰らうザインだった。



ーーーーーーーーー




「さあて!紹介が終わったところでルールを説明するぜ!勝敗はお互いに負けを認めるか、付添人が

負けと判断して止めに入ったら負けだ!あとマジックカードも禁止だぜ?何でもありになっちまうからな!」

そしてえ!と続ける派手男。

「死んでも負けだ!だが安心しな!!!観客席にファーウェル大聖堂ご自慢の高位神官ハイプリーストが待機してるから存分に殺しあってくれい!!!」

客席最前列に五人ほど場違いな高級法衣を装備した神官がいた。

「じゃあお互い準備はいいか!?覚悟はできたか!?」

マルグリットはここで兜をかぶった。

マオーがいいからさっさとはじめろと思いながら首を動かしていると、マルグリットの全身鎧から薄緑色の光が発し始めた。光の法印が帯状に浮かび上がり、マルグリットを囲むようにした後鎧に吸収されるように消えた。

薄緑色の発光は継続したままだ。



「!?」



マオーはここでようやくスイッチが入った。と同時に構える。

「お互いいいようだなあ!!じゃあ!!聖戦!!!開始!!!」

マルグリットがマオーに突っ込んでいく。



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