最初の街、『ファストラクタ』
誤字報告感謝!
また誤字ってたら報告お願いします!
ビッグスネーク撃破後、俺は街道を走っていた。
「日が暮れたら門閉まるってまじぃ!?」
《マジだから急かしてんの!》
《急げー!》
「素早さ5なんですけれどー!?」
日が暮れて夜の時間となると、街の門が閉まって入れなくなるというのをコメントで知り、日が落ちてきたので急いでいるというわけだ。
さて、間に合ったのかといえば……
「門が!しまってるぅぅ!!!」
《草》
《やっぱり、今回もだめだったよ。》
《これどうするんだ?》
「あーあ、どうしよ……いっそこのまま次の街行こうかな……」
そんな感じでトボトボ歩いていると、堀の中に光るものがあった。
「ん……?何あれ、光ってるよな?」
《何だあれ?》
《なにか落ちてるのか?》
「……ハシゴあるから行ってみるか」
堀の中に入り、光っているところの下にまで来た。
やはり何かが掘りの中に沈んでいるようだ。
「30秒までなら行けるはず!いざ!」
堀の中はまぁまぁ深くて、少し時間を取られた。
沈んだものを掴み、なんとか水面まで上がった。
「ブハッ!あっぶねぎりぎりセーフ!」
《酸素切れそうだったな》
《で、それは?》
「ええっと?取得っと」
<『古代文明の石板』を手に入れた!>
――――――
古代文明の石板
古代文明の文字が刻まれた石板
鍵があれば、これを使えそうだ
『鍵は、大蛇の森の水源にあり』
――――――
「ほう……?」
《古代文明?》
《なんか図書館で大昔に発展した文明があって、何らかの原因で滅びたらしい》
《なんか聞いたことある、モンスターを使っていろいろしてたって》
「とんでもない拾い物ですよこれ!」
でも、大蛇の森ははじめの森だってわかるけど、水源ってどこにあるんだ?
《ジャンプフィッシュが出たところから登っていくようにたどればいけるのでは?》
「よし、街に入ったらすぐ向かうわ!それまでは探索だな!」
街の近くなので目ぼしいものも見つからず、モンスターも特に出てこずただ暇な時間が続いた。
ようやく朝日が昇り、街に入ることができた。
石造りの建物が並び、活気あふれる大きな街。
最初の街、『ファストラクタ』、到着。
「たしか、冒険者ギルドで登録するんだったな?」
《登録することでいろいろ街の店を利用できる》
「じゃあ……すみませーん、ギルドに登録したいのですが」
「はい、登録ですね。こちらに記入をお願いします。」
渡された用紙に、名前と種族、職業を書く。
「はい、確認しました。こちらがギルドカードになります。」
<ギルドに登録しました
これにより、パーティプレイが可能になりました>
「早速宿屋に予約して調べに行かねぇと―――」
現在、ファストラクタ近郊の『風吹く平原』でレベル上げしてます。何故かって?これを見てくれ。
――――――
隠しダンジョン
『竜蛇の洞窟』
推奨レベル:30
――――――
無理だろ!流石に今のレベルじゃ無理だろ!と思ったのだ。まさか最初のフィールドにこんなやばいダンジョンが隠されていたなんて……
それで今は小遣い稼ぎにクエストを受けつつ、経験値稼ぎをしてる。
『ゴブリンの群れの討伐』というクエストで、ゴブリン15匹の撃破が達成条件になっている。
《流石に古代文明関連はレベル高かったなー》
《あれ、相当後に見つかる前提で置かれてただろ……
どうなってんだみたっさんの運……》
「まあ、堀調べるやつなんてそうそういないからな。門が四六時中空いてるならまだ見つからなかっただろうが」
話しているとようやくゴブリンの群れを見つけた。
数は5。
新しく手に入れたパリィを練習してみる。
「ゲギャ!」
「ほい!」
<パリィ!>
「ググ……ゲギャア!」
<パリィ!>
<パリィ!>
…………………
…………………
《無言になってるけど何が起きてるの?》
《お、新入りか?肩の力抜けよ》
《みたっさんのお家芸『無言集中ゲーミング』。
何かにハマると言葉すら発せずのめり込み続ける。この状態はまさに無敵と言っても過言かもしれない。》
《自信ないの草》
<パリィ!>
「ポイズンアックス」
<アークスが『ポイズンアックス』を発動!
30ダメージを与えた!ゴブリンを撃破した!>
<レベルアップしました! 10→11>
<『パリィを10回連続で成功させた』を達成!
パッシブスキル『パリィ好き』を獲得!>
<『パリィを50回連続で成功させた』を達成!
スキル『パリィディバイド』を獲得!>
<『パリィを100回成功させた』を達成!
スキル『パワードパリィ』を獲得!>
<『パリィを100回連続で成功させた』を達成!
パッシブスキル『パリィ職人』を獲得!>
<『パリィ職人を獲得してパリィを100回連続で成功させた』を達成!
パッシブスキル『パリィの極意』を獲得!
スキル『パリィフレクター』を獲得!>
「うん?あ、またやっちゃた?」
《お、そうだな》
《合計200回連続成功で草》
《もはや人外の領域》
《この人ノームやぞ》
《せやったわ》
「あーまじか!やば、早く他のゴブリン見つけなきゃ!」
このとき焦っていた俺は知らなかった。
このとき獲得していた諸々のスキルが、俺の主な立ち回りを決めるものだということに。
そしてそれを知ることになるのは、すぐだということに。
「つうかもう夜じゃねえか!また野宿かよ!
ベットで寝させてほしいのに!」