ティアラ
「……う、うん………」
日差しが眩しくて目覚めたカイ。
まだ夢の中にいるような気分だったが視線に入った隣で眠っている女のコを、ティアラを見て現実だと悟った。
(そ、そういえば、昨日……)
ティアラの名前も決まってやることもないので寝ようというタイミングであることに気づいた。
そう、テントは一つしかないのだ。
そしてこういうときは必然的に男が外で寝ることになる。
まぁ、それは仕方ないと割り切りティアラにテントで寝るように進めると
「………一緒……」
「………………えっ?」
「……一緒……」
「ま、待って!それは流石にマズいって!!ってか力強くないティアラ!!?」
グイグイとテントへカイを引っ張るティアラ。
まさか女のコに力負けするなんてと軽く凹んでいたがそれどころではなく
「マズいよ!流石に一緒のテントはッ!?」
「………??」
「そんな純粋な目で見ないで……」
どういうことか分かっていないティアラ。
そしてそれを説明出来ないチキンなカイ。
こうしてカイが押し負けてしまい一緒に寝ることになったのだが……
「……こんなに、ピッタリくっつかなくても………」
添い寝ってレベルじゃない。
もう身体を、カイの腕に巻き付くような感じで寝ているのだ。
ティアラの柔らかい身体がカイの腕全体で感じ取ってしまい、もうなんだかイケナイコトをしている気分になっていた。
「ティア、ティア。起きて」
「……………………ん……」
ゆっくりと目を開け、ここはどこなのかと確認しているティアラ。
そしていまテントの中で寝ていたと気づくとカイに抱きついていたことに気づいたようで、表情は変えずにゆっくりと離れて
「…………おはよ……」
「おはよございますティア」
「…………ん………」
その言葉にちょっと照れくさいのかそっぽ向くティアラ。
昨日寝付く前、眠れないというのでお話をしているときに思わず"ティア"と言ってしまったのだ。
するとティアラが「………ティア??」と不思議そうに首を傾げたので理由を話すと
「…………これから、ティア………」
と、まさかのあだ名オッケイをもらったのだ。
………そのまえにこの迂闊に言ってしまう口が憎いと感じていた自分に対して、ティアラに気づかないようにと踏ん張ったことを思い出した。
テントから出てポイントから水を買い顔を洗う。
歯磨きなんてものはないから手で水を掬いうがいをする。
そんなことをしているとティアラもテントから出てきたので顔を洗うかと聞くと首を縦に振ったので水を渡した。
ちなみにこの"水"というのはペットボトルに入った水である。それも2リットルのやつ。
これを見たときティアラもなんだコレは?と興味を示していたが、今となってはキャップの仕組みも分かり簡単に水を取り出すことが出来る。
女のコの準備は長いと聞く。
しばらく待つだろうと踏んだカイはポイント交換欄を見直そうとしたところ
「…………うんん!?」
昨日のポイント交換欄の内容が変わっていることに気づいたのだ。
ーーーポイント交換ーーー
·水"5ポイント"
·まんじゅう"5ポイント"
·武器
○しばらくお待ち下さい
○しばらくお待ち下さい
○しばらくお待ち下さい
○しばらくお待ち下さい
·防具
○しばらくお待ち下さい
○しばらくお待ち下さい
○しばらくお待ち下さい
○しばらくお待ち下さい
·地図(周辺地域)"100ポイント"
·簡易テント"100ポイント"
·回復薬"100ポイント"
と、昨日まであった武器と防具の項目が全て消えて"しばらくお待ち下さい"と表記が変わっていたのだ。
そして回復薬の下に新たに追記されていたのが
·ティアラの服(本人のデザインによりポイント変動)ーーポイント
と、なんか……なんか変なものが追加されてる!?
なにこれ!昨日はなかったよね!?
………まぁ、ずっとあの服装はどうかとは思ったけどさ……
このポイント変動って、ティアのセンスによってはかなり高いポイントが必要になるのか??
すると服を引っ張られたのでそっちを見るとティアが上目遣いで
「………ごはん……」
「そう、だね。とりあえずまんじゅう1個を……」
「………足りない……もっと…」
「……じゃ僕の分もあげるから」
完全にまんじゅうの虜になってるティアラ。
食べてる姿は愛くるしいのに、大量のまんじゅうを食べている姿はちょっと怖いと感じたな………
と、バカなことはここまでにして
「ねぇティア。新しい服が欲しいならどんなのがいい??」
「…………カイに、任せる……」
「いや、任せるって………」ピロンッ
……なんだ、さっきの音は……??
どうしても、嫌な予感はしたが…、確かめるしかないとまたポイント交換欄を見てみると
·ティアラの服(カイのセンス、メイド服)100ポイント
「は、はあああああぁぁぁッッ!!!!!??///」
思わず大声を出してしまったカイ。
その声にビクッと体が跳ねたティアはカイの方を見ると、その本人は両手で顔を覆ってなにかブツブツと呟いていた。
「に、似合うとは思ったけど、それを着せろって!
それじゃ僕がメイド好きみたいじゃないかッ!!!////」
「…………」
よく分からないが何かと葛藤しているようだった。
その内容が分からないので傍観していると立ち直ったようで
「………ティア。その…僕が決めていいの??」
「……いい……」
「そ、その、別に僕が好きってわけじゃなくて…あくまでティアに似合いそうだから、き、決めただけで………///」
「……?? なら、問題ない……」
「……わ、分かった……///」
未だに顔が赤いカイに本当にどうしたのだろうと心配するティアラだった。