表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/13

見張り

長め?



皆が寝静まった頃、俺は自分のステータスを開いていた。


(んー、STRは筋力か?んでINTは知力。DEXは器用でAGIは敏捷、VITは耐久かな?値が26なのは年齢+Lvだからか?でも、そしたら100歳の人とか人外になりそうなもんだが………………まぁ、一定の年齢で下がり始めるとかか?それにしてもステータスポイントが多いな。試しに振ってみるか。明日の探索で役に立つかも知れんし、今外にいるから試すのにはちょうどいいしな)


そう考えた俺は、全てを均等に50まで上げた。


(っ?何か急に力が溢れだしたような………………試しに動くか)


とりあえず最初に、垂直に飛んでみることにした。


「…………………ふっ?!」


そして、俺は空に打ち上がった。


(ちょっ、やばいやばいやばい!こんな跳べるようになるのかよ?!)


ただし人間、空に跳べても飛べる訳ではない。というわけで上への勢いが止まり、俺は垂直に落下していった。


(っ、ここから地面着地まで7mくらいか?!暗くて地面が見えん!この状況じゃあれも意味ないし、何とか上手く着地出来ればぁっ?!)


瞬間、ドスっという音をたてて地面と衝突した。


(………………………もうちょいゆっくり落ちるかと思ったが、やはり人間飛べるようには出来てないか。それにしても…………………痛くないな。推定7m以上から落下して無傷とか、ステータスの効果凄すぎだろ。これ、残りの10ポイント全部同じところに振れば更にやばくなりそうではあるが……………………やめとくか。それより問題はスキルボードだな)


俺は自分のステータスの一番下にある、スキルボードという文字をタップ。すると俺の目の前に、莫大な文字の列が現れた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 


《身体能力》

  《自然回復強化》0/10

  《思考強化》0/5

  《五感強化》0/5

  《直感》0/5

  《アイデア》0/5

  《瞑想》0/5

《武器熟練》

  《剣》0/10

   ┗《大剣》0/10

   ┗《短剣》0/10

   ┗《双剣》0/10

  《槍》0/10

   ┗《大鎌》0/10

   ┗《薙刀》0/10

  《弓》0/10

   ┗《銃》0/10

  《斧》0/10

  《杖》0/10

   ┗《棍棒》

《魔法技能》 

  《火魔法》0/10

  《水魔法》0/10

    ┗《氷魔法》0/10

  《風魔法》0/10

    ┗《雷魔法》0/10

  《土魔法》0/10

  《光魔法》0/10

    ┗《回復魔法》0/10

    ┗《支援魔法》0/10

  《闇魔法》0/10

    ┗《呪魔法》0/10

  《空間魔法》0/10

《身体拡張》

  《隠密》0/5

  《察知》0/5

  《変声》0/5

  《魔力操作》0/5

《芸術》

  《絵》0/10

  《工作》0/10

  《建築》0/10

  《改良》0/10

  《彫刻》0/10

  《解体》0/5

《スキルボード拡張》必要10pt 


残りスキルポイント(+130)



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



(…………………えーっと、多すぎないか?これ)


そう思いながらも、空亜は必要そうなスキルといらなそうなスキルを分別していく。

そして最終的に振り終わったステータスはこんな感じだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



《身体能力》

  《自然回復強化》10/10

  《思考強化》5/5

  《五感強化》5/5

  《直感》0/5

  《アイデア》2/5

  《瞑想》3/5

《武器熟練》

  《剣》10/10

   ┗《大剣》0/10

   ┗《短剣》0/10

   ┗《双剣》10/10

  《槍》0/10

   ┗《大鎌》0/10

   ┗《薙刀》0/10

  《弓》0/10

   ┗《銃》0/10

  《斧》0/10

  《杖》0/10

   ┗《棍棒》

《魔法技能》 

  《火魔法》5/10

  《水魔法》5/10

    ┗《氷魔法》5/10

  《風魔法》5/10

    ┗《雷魔法》5/10

  《土魔法》5/10

  《光魔法》5/10

    ┗《回復魔法》5/10

    ┗《支援魔法》5/10

  《闇魔法》5/10

    ┗《呪魔法》5/10

  《空間魔法》5/10

《身体拡張》

  《隠密》3/5

  《察知》0/5

  《変声》0/5

  《魔力操作》2/5

《芸術》

  《絵》0/10

  《工作》0/10

  《建築》0/10

  《改良》0/10

  《彫刻》0/10

  《解体》0/5

《スキルボード拡張》必要10pt 


残りスキルポイント(+20)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



自然回復強化、というのがどこまで効果があるかわからないが、これから先かなり怪我をするだろうからそのために振った。そして剣に関してはせっかく2本あるのだし双剣に10、ついでに剣も10にした。魔法に関しては振ってみたがいまいち実感みたいな物はなかった。しかし魔法のことを考えると属性ごとのイメージが浮かんできたので、魔法はイメージの具現化が主な用途なのだろう。直感や察知には目が行ったが、これに関してはあまり要らないな、というような感じなので取らなかった。残りの20ポイントは、スキルボード拡張をしてみようとも思ったが、念のために残しとくことにした。


(さて、スキルは振り終わったし魔法を試してみようか………………っ?倉葉さん?)


「どうしたんですか?みんなと寝てるはずじゃ?」


そう言って俺は、ベランダの方に立つ倉葉さんの方を向く。


「ふん………………相変わらずだね、空亜」


相変わらず…………………か。


「まぁ、特に変わりはしてませんね………………変わったことといえば、身長くらいですかね?」


「そう言う意味じゃないんだがね………………あんた、大丈夫なのかい。ずっと視てるんだろ?普通なら、もう倒れててもおかしくないさね」


「遠慮なく斬りかかって来た相手に心配されるとは………………まぁ、大丈夫ですよ。ちょうど相性のいいスキルが手に入ったのでね。今はあまり辛くないんですよ」


「ふん…………………ならいいが、倒れたら承知しないさね。あんたが倒れたら柚葉と織葉が悲しむからね」


「はは………………まぁ、気をつけます」


「それと……………………さっきはすまなかったさね」


さっき、というのは斬りかかって来た時のことかな?


「まぁ…………………大丈夫ですよ。倉葉さんの言うとおり、ずっと視てますから。それに、倉葉さんの気持ちもわかりますし。あ、でも寝てる間はやめてくださいね?流石に俺も死んじゃうかもなんで」


「あれは………………あんたは何も悪くないさね。いや、本当は誰も悪くないさね。あんなの、ただの事故だよ。でも、頭の中ではやっぱりあんたの親父のせいって思っちまうんだ。あの時、あんたの親父が旅行なんかに連れて行かなければ……………再婚なんて止めてればよかったってね」


……………………そうだ。俺の親父と、倉葉さんの娘の杏葉さんは、再婚しようと()()()()。あの事故がなければ、結婚するのはすぐだっただろう。


俺と結愛の親父、天津具 空夢(くうま)は、妹が産まれてすぐ体調を崩して亡くなった母の代わりに、俺達を男手一つで育ててくれた。

親父は日中、俺達を幼稚園に預け出勤し、夜になると迎えに来て一緒にご飯を食べたりしていた。

やがて俺達が中学生になり、家事やらをこなせるようになったころ、父は杏葉(あずは)さんと、娘の織葉を連れて家に帰ってきた。杏葉さんは親父と同じ会社で働いているらしく、彼女も織葉が幼いときに夫を亡くし、女手一つで織葉を育てて来たらしい。

そのお陰か親父と会話が弾んだらしく、6ヶ月ほど交際をしてから同棲を決めたらしい。

それから1年ほど経ち、親父と杏葉さんは2人で旅行に行ってくると言い、旅立った。

多分親父は、その旅行で結婚を決めるんじゃないかぁと考えながら、1週間ほど過ぎたある日、突如今までにないくらいの嫌な予感がして、親父に電話を掛けた。

しかし機内モードになっているのか電話は繋がらず、杏葉さんにも電話を掛けたが繋がらなかった。

そして数日ほど経った頃、家に電話が入った。

俺達が向かった先の病院で、親父と杏葉さんは静かに眠っていた。

これは聞いた話だが、俺が電話をしたその日、沖縄から東京に向かう飛行機が、乱気流に飲まれて片翼が折れたらしい。そのまま海に落下し、パイロットを含めた乗客の全員が死亡。その中に親父と杏葉さんがいたらしい。

そして、倉葉さんにも連絡が行ったらしく、病院に到着し杏葉さんの遺体を見た倉葉さんは崩れ落ちた。ちょうど同時期に杏葉さんの兄である恭作(きょうさく)さんという方も亡くなっており、そのせいか余計に傷が深かったのだろう。


それ以来あまり会うことは無くなり、柚葉ちゃんが大阪に出るときに九州にある家を売り一緒に大阪へと来たらしい。それから度々、柚葉ちゃんに会いに行くとき『孫を誑かすな』というよくわからない理由で攻撃されていた。


「まぁ………………俺も、色々考えたことはありますよ。もし、俺がついていってれば変わっていたかもしれない。ってね。親父はそもそも天津具としての力なんてありませんでしたからね。まぁ時代と共に()()なんて必要無くなってきはしましたけど。そう言う面じゃ、異常なのは俺の方かもしれませんね」


天津具、それは300年ほど前に神と交わり未来が視えるようになったと言われている家系だ。

天津具というのは当時の皇族に天に近き者という意味と雨を告ぐという意味の2つを掛けた名で、60年ほど前までは皇族や政府との関わりもあったらしい。

しかし技術の発達により予知が必要とされなくなり始めたころ、それに比例するように予知の力を発現する者は減ってきた。

そして前代の当主である親父は天津具としての力を完全に持たず、どちらかと言えば天津具としての力を完全に持って産まれた俺は先祖返りに近いだろう。

因みに同じ天津具の結愛は、聴覚が優れているという特徴がある。この様に天津具には力の段階があり、親父が初めてである無能力、近代でよく見られた五感強化、直感、予感、未来視、神憑りとなっている。

神憑り、とは一時的に動体視力や身体能力が上昇する、言わばゾーンのような物だ。これは天津具の歴史の中でも極僅かで、天津具が歴史に名を残した理由の一つでもある。

そんなあり得なそうな力を持つ天津具だが、その力にも欠点があり、それは『自身に起こることしか予知出来ない』といったもので、とある武将についていた時に、自身は襲われさえしなかったが故に武将が暗殺される、と言う事件があったらしい。

それはともかく、親父と杏葉さんが亡くなった責任は俺にあると言っても相違ないだろう。


「あんた…………………自分に責任があると思っているだろう?でも、それは間違いさね。あんたを連れて行かなかったのは、あんたの親父と杏葉の意思。それに旅行に行ったのはあんたの親父の意思。飛行機が落ちたのなんて、それこそ天の意思さね。あんたがその天の意思だって言うなら話は別だけど、そんなの幾ら天津具とはいえ自惚れすぎだよ」


「そう………………ですね。ありがとうございます」


「まぁ、責任を取りたいって言うなら話は別だけどね」


「責任…………………ですか?」


「そうさね…………………とりあえずあんた、織葉と柚葉を嫁に取りな」


「ぶふっ?!ちょっ、何言ってんですか?!そもそも、この国は重婚は認められてないんですけど?!それに、現状生活が安定しない以上そんな簡単に結婚とか無理ですよ!」


「そこはあんたの腕の見せ所さね…………………まぁ、妻ってのは冗談さね。それよりも、あの子達を守ってやってくれ」


「それは、当然です。今は、そのために力を持って産まれてきたと思ってますから」


「そうかい…………………なら、うちはもう寝るさね。あんたも、無理だけはするんじゃないよ」


そう言って倉葉さんは、みんなが眠っている部屋へと戻って言った。


「………………………ほんと、どうなんのかなぁ」


そう呟きながら寝っ転がった俺を、鈍く光る満月が照らしていた。





どうも!くらです!胸の痛みは無事収まりました!しかし連休全然休めた気がしません!つらたん!今回に関してはスキルボード&情報会みたいな感じです。因みに次回はちょっと情報整理がてら設定会にしようかな。コメントでもよくわからない、と何回か言われたので色々解説みたいな感じです。

まぁ今までのまとめみたいな感じなので火曜日くらいには更新できると思います!ではではまた!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 最初からスーパーマン的なのはあまり好きではないのですが、これは面白いです。 [気になる点] 複数婚という表現はなんとなく違和感があります。重婚もしくは一夫多妻の方がいいんじゃないでしょうか…
[一言] ステ振りの恩恵感じてたから初手拡張だとおもった
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ