表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死霊王に俺はなる!  作者: 城乃山茸士
死霊王の目覚め
123/142

123 アバンの収穫を手伝いましょう

「ということでですね。おとなしく私と一緒に来てもらいたいんですが」


 アバンの目が妖しく光る。


「せっかくのお誘いだが俺はここが気に入ってるんでね」

「おやおや、その場合有無を言わさず連れていくか強制的に連れていくかの二択になりますよ?」

「それは実質的には選択肢になってないだろうが……まあ、あんたにそれが選べるなら、どちらを選んでもらっても構わないぜ」


 アバンも底が見えないから、もしかしたら何とかする手段の十や二十持っているのかもしれないが、今のところすぐに何かをするようには見えない。もしかすると“収穫”とやらの溜めにはあまり無理ができないのかもしれないな。


「……連れていかれちゃ困るんだけど」


 女の子が横から口を挟んだ。しかし


「あなたには興味がないと言ったはずですが」


アバンが男だけを見て言う。


「その女な、言うほど悪くもないぞ。多少面倒なので一度は谷に捨ててきたんだがな……その魔剣持って戻ってきやがった」

「ほう、って、あなたがわざわざ捨ててきた、と? 他の吸血鬼はそのへんに転がしてるのに?」

「ああ、あれは特別製だ。尤も一人では谷底から上がってこれなかっただろうけどな」


 あ、これはよくない流れだ。アバンの興味が女の子の方にも向かっている。浮気は良くないぞ。


「なあ」


 ということで、とりあえずアバンに声をかける。


「アバンはその兄さんを収穫? よくわかんないけど確保したいんだよな」

「ええ、そうですね」

「俺はその女の子の方に興味がある」


 それを聞いてピンクの魔剣が声を上げる。


「だから先約があると言っておろう」


 が、俺もアバンもそれを無視して話を続ける。


「マスター殿ならなんとかできる、と?」

「がんばれば多分。とりあえずその兄さんを無力化するので後は好きにしてもらってかまわない。かわりに女の子の方は俺が連れていく、というのはどうだろう」

「……いいでしょう」


 さて、何とかなるとは思うんだけど、収穫ってのの邪魔しないように程よく無力化しないといけないんだろうな。普通に殴りあう程度なら問題ないんだろうけど、それだと負けないまでも勝てもしない気がするし、うーん。


……ところで魔剣の方もついでに貰って行っていいのかな?


「先ほども言いましたが、趣味の悪い魔剣に興味はありませんから」


 趣味の良し悪しはともかく、俺は結構好きだけどな。さて。


「で、収穫するにあたって、気を付けることはあるかな?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=476437095&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ