ノート 二
【等級外限定指定】
~開拓者の手引きより一部抜粋 ~
開拓者協会の依頼の中には、限られた者しか受ける事ができない、『限定指定』というものがある。
政治が絡むものはB級以上が限定指定され、魔獣が絡む『獣群暴走』、悪邪の出現等はA級以上が限定指定される。
そして、希少なS級開拓者を限定指定する場合は、例えば魔王が誕生するようなレベルが想定されている。
しかし極一部の限られた者、開拓者の上層部だけにしか使われない限定指定依頼の制度が存在する。
それが等級外限定指定。
契約内容等、一般的な依頼の仕様とはかなり異なっており、依頼を申請された協会支部の評議会における『全評議員の賛成』と総本部評議会の『全評議員の三分の二の賛成』、そして総長の許可によって受理、発行される。
この依頼を知っている者は誰もが『死への片道切符』と口にする。
【臣民等級制度】
獣人が興こし、現在も獣人が多数を占めるクシャ帝国においては、個人の実力(主に戦闘力)がそのまま社会での地位に反映される。
戦、或いは財務等の国への貢献の度合いによって、『公爵~男爵』のいずれかの称号が一身専属のものとして与えられる。
そして特に、『公爵』に選ばれた者には絶大な権限が与えられる。
例えば選挙において、公爵一千万票、侯爵五百万票、伯爵百万票、子爵十万票、男爵百票の投票権が与えられる。
この数は四年という期間を通してのものであり、例えば公爵がA選挙で百万票を入れたら、残りの期間で投票できるのは九百万票という事になる。
なお伯爵以上は、帝国内の各州や各都市の好きな選挙に投票できる。