元勇者は強い?
転校生が今日来ました。
いや、別に変わりはないしいいんだけどね。私は帰ってゲームにログインしていた。すると、オールランド王国から何か届いている。一通の手紙が私の机の上に置かれていた。
ペーパーナイフを取り出して、私は、手紙を読むことにした。
「前略、魔王様お元気でしょうか」
読み進めていく。
なるほど。オールランド王国で武闘大会が開かれるからよければ出てみませんかということだった。武闘大会か。運営が用意したイベントかな?
参加することは構わないんだけどなー。私って弓だしなー。
「レブル、これ参加しない?」
「わ、私ですか!?」
近くにいたなぜかここで腕立て伏せをしていたレブルにそう聞いてみた。
いや、勇者だったレブルが参加したら勝てると思うんだよ多分。魔王軍としてレブルの参加を認めてほしいものだが……。NPCがダメというわけじゃないしいいとは思うが。
「わ、私では力不足かと思うのですが……。きっとアガルギルド様とか、エリザベス様とかパライゾ様とか! 私より強い方はたくさんおられます!」
「いや、勇者よ。己が力の侮りすぎだぞ」
と、アガルギルド、エリザベス、パライゾが現れた。なんで言った通りのメンバーが来るんだよ。予知能力かなんかあるの?
「アガルギルド。本気で相手してやれ」
「了解」
アガルギルドは、剣を持ち、素早く勇者の懐に潜り込んだ。
勇者はそれに反応し、足払いでアガルギルドの足を払い、剣を抜いた。
「参るぞ勇者!」
「ええ!?」
もう参ってるじゃないですかやだー。
というか、書庫で暴れないで欲しいんですけど。そういう私の願いは届かないのね……!
「というか、素早い剣戟だなあ」
熟練同士がやるとこうなるのだろうか。
勇者が常に相手の思考の先を読んでいるのか、次に剣をふられようとするときに剣をはじき返しデュラハンのアガルギルドもそれに対応しまた剣を振っている。
そんな二人の応酬はやっぱりすごいとは思っていた。
「あのアガルギルドと対等にやれるんだからそりゃ、強いわよ」
「さすがは元勇者というべきか……。私の地位が危ういな」
「いや、地位は私の側近?ってことにしてるし普通に司書補佐なんだけど……」
「そうなのか? もったいない」
「もったいないのはわかってるけど本人が離れようとしないから……」
本当は魔王軍の戦闘部隊に所属したほうがいいんだろうけどね。
その彼女の親は恩返しがしたいということでワグマの指示の元働いてるし。いい笑顔なんだよな。ワグマもこき使うわけじゃないしブラック企業というわけじゃない。ちゃんと給与も与えているらしくたまにオールランド王国に買い物にいってるとか。
甘々だよな。
「これぐらいでいいだろう。おしまいだ」
そういってアガルギルドは剣をしまった。
「己が力を過少に評価しすぎだな。お前は十分に強いんだから自信を持て」
「……はいっ」
勇者がいい笑顔になった。
その時だった。
《勇者が誕生いたしました》
というアナウンスが脳内に響いた。




