犯罪集団のアジト
ニホンとオールランド王国は隣に位置する国で、友好条約を結んでいるらしく、ニホンの王都からこの国の王都まではそんな遠くない。
「それで、俺に何かしてほしいの?」
「うん。ちょっと冒険者ギルドでデモクラットのアジトの場所聞いてきてほしい。ランクはBでしょ?」
「そうか。わかった。全力で頑張ってくるよ」
タケミカヅチはいい笑顔でそう答えてくれる。
武宮君いい人だな。いや、都合のいい人って意味じゃないからね? でも、こういうことを快諾してくれるんだから都合いい悪いはともかく優しい人なんだなってわかる。
そう考えているとリオリオが苦笑いして、私に耳打ちしてきた。
「武宮君誰にでも優しいわけじゃないわよ?」
「え、そうなの?」
「笑顔振りまいてるけど女子の厄介な頼み事は基本断ってるわ」
「私だけ?」
「そう。あなたの頼みならどんなこともしてるわ」
そうなんだ。
普段のノートのおかげかな?
「だから、あなたもなにかしてあげたら? 例えば夏休み一緒に買い物とか」
「それぐらいでいいなら、まぁ。でも今爺ちゃん家だしきついけど」
「なら夏休み終わってからでもいいんじゃないかしら。喜ぶわよ」
「そう? なら誘うかな」
でも、普通女子との買い物って厄介な部類なんじゃないだろうか。
ようするに二人でデートするわけだろ? 厄介極まりないし、女子から誘って来たらもうデートの誘いだと思うけど。
というか、買い物に付き合わされることがお礼になるのか?
「何の話してるんだい?」
「ん、いや、ちょっとタケミカヅチくんに話があるんだってパンドラが」
「ん?」
「んー、まぁ、お礼になるかわからないけど買い物に二人で行けってさ。ということで行かない? 女子の買い物って結構厄介だと思うけど」
「いいよ。行く。夏休み中?」
「夏休みはずっとお爺ちゃんの家にいるから無理かなー……。帰るの最終日だからたぶんできないと思うから夏休み明けたあとで」
「そっか。わかった」
タケミカヅチは「じゃ、行ってくる」と笑顔で向かっていった。
「これは……応援するしかないわね」
「パン子は気づいてないみたいだが」
「こういうことには朴念仁だから仕方ないわ」
なんだろう。後ろの二人に悪口言われている。ような気がする。
タケミカヅチが笑顔で聞いてきたよと告げてきた。
私は、そして装備何か頂戴と聞く。なぜとそんな顔をされたけど「巻き込まれたくないなら」と言って腕の装備をもらった。
場所は王都の中心の噴水広場。その近くにカフェアンドリュがあって、その地下に犯罪集団デモクラットのアジトがあるらしい。
タケミカヅチと別れて私たち四人はカフェアンドリュに入っていく。
「いらっしゃい。メニューはどうする?」
「そんなのはいい。デモクラットに用事があるんだ。通してくれないか?」
「……冒険者か?」
「いや? 違うよ。どちらかというと、私たちは君たち側の人だから」
「同業者か。わかった。案内する」
と、カフェのマスターについていくと、コンクリートみたいなものの壁で覆われた無機質な地下部屋があった。
そこには十数人の人がいる。
「誰だそいつらは。アンドリュー」
「同業者らしいぞ」
「それにしては随分と身なりがいいじゃねえか」
「同業者ではないけど、でも君たち側の人だから」
私は、勝手に椅子に座…ることはできないが、他の三人を座らせて話し始めることにした。




