やる気失せた・・・
とりあえず素材を一通り眺めてみる。
結構な値段吹っ掛けられそうだ。レア度も高ければ私だけしか手に入れられないということもあり、これは結構な値段を吹っ掛けられそうだ。
職人プレイヤーなら欲しがるかもしれないな。
ってなわけで、まず一番有名な職人ギルドにこの素材を見せに行くのだった。
「す、すごい。見たこともない素材だ。しかも付与できる効果も段違いに、イイッ! 欲しい!」
「そうですかそうですか」
私はにやりと笑う。
「じゃあ、相場はわかりませんが五千万でどうですか?」
「い、いくらなんでも高すぎる!」
「なら、話はやめにしますか? この素材、手に入れられるのは私だけですから」
私の話を蹴ると二度と手に入らないよといいつつ、相手は悩んでいるようだった。五千万って最初からめっちゃふっかけた。だが、もう一押しで乗ってくるはずだ。
多分、素材の価値としては私の目利きだと私以外手に入れられないということで一億ぐらいはいくんじゃないだろうか? 普通なら。
「一つ五千万ですからね。この三つ合わせて一億五千万となります」
「も、もう一声」
「なら一億四千万。これが限度ですから」
絶対乗ってくる。
さらに乗せるためには。
「購入してくれたらどれか一つはおまけとしてもう一つプレゼントしますよ。初回購入特典としてね」
「うぐっ……」
「で、どうします?」
「買った!」
「毎度ありッ!」
相手は一億四千万を持ってくるのだった。
私は素材を手渡すと、嬉しそうにしまう。私はではまたといってホクホク顔で出ていくのだった。一気に一億四千万という大金を手にした。
だが、阿久津家の総資産数には軽く及ばない。この数万倍くらいの資産はもっていそうだ。阿久津家の総資産は私にも予想できないからな……。
「とりあえずこの金は使わないでおこう」
使い道も特にはないので貯めておくだけにする。
うーん、なんて堅実な私なんだ。まあ、特に欲しい装備もないしっていうことなんだけど。魔法防御を上げるコートは既に手に入れているし、武器は弓というものでヘヴンズ・アローが便利すぎるのでいらない、
「金持ってても使い道がない。店を立ててもいいけどNPC雇うっていうほどでもないし」
少しは魔王軍の予算として持っておくけどさ。
そういえば魔王軍の総資産ってどういう感じなんだろう。ワグマは私が知らない何かをしてそうな気はするんだよな。
実際、最近魔王城に出入りしていないし。ワグマの事だから何かしてるだろうけど私たちが不利になることじゃないはずだ。
だがしかし、ちょっと気になるな。
もしかしたら……。
ということで、ワグマの部屋に入った。
綺麗に整理整頓されており、書類が積まれている。肝心のワグマは出払っており、誰もいなかった。
ワグマはまめな性格だから何に使ったとか絶対書いているはずなんだよな。机の中に入っていないだろうかとおもって引き出しを開けるとノートが入っていた。
「これだな」
私はノートをめくる。
『1月11日 資産数600兆をこえる』
ふぁ?
待ってくれ。ワグマまじでこんな資産数あるの? これはマジで知らなかった。ノートに書いてあるのは運営している店などもあり、その数が多い。
腕利きの経営者の娘なだけはあるようだ。経営に関しては私よりワグマのほうがいいのはわかってたけどここまで稼いでいるとは……。
現実でも金持ちの奴はゲームでも金持ちかよ……。
「……なにしてるのパンドラ」
「あ、やべ、帰ってきてた?」
「人のノート見ないでよ」
「ごめんごめん」
「もう……」
ノートを奪うワグマ。
「でもめっちゃ店経営しとるやん。そんなそぶり見せなかったくせに」
「私の趣味みたいなものよ。それに、ゲームで予行演習しておこうと思ってね。もちろん私が魔王軍って伏せての経営だから魔王軍の店だからってことは関係してないから安心して頂戴」
「それはいいんだけど……」
「あんたらに秘密にして経営してたのは悪いけど、あんたらも秘密にしてることは……なさそうね」
「ビャクロは秘密を抱える主義でもないし私も基本オープンだからな」
「わ、悪かったわ。今度から相談するわ」
「いや、別に怒ってはないけど……。素直にちょっと格差を見せつけられた気分」
勝手に見た私が悪いんだけど。
金持ちの才能はすごいなぁ……。ここまでとは。兆って。私の何倍だよ……。やる気失せた……。




