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悪の魔王の作り方!  作者: 鳩胸 ぽっぽ
魔王ワグマの治める地
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聖人か?

前作関連キャラがでてきます。

 誰もが眠くなる昼休み。

 私は、先生に呼び出されていた。


「もう、居眠りしないの。三人が居眠りするなんてほんと珍しいけど……」


 副担の広瀬先生が仕方ないなというようにため息をついた。

 この先生の授業は体育だ。結構優しく教えてくれるので人気がある。あまり人間が好きではない私も広瀬先生は好きだったりする。

 この人、聖人か? というように優しいし、自分の意見もあるし流されないというのが好きだ。私がここまで評価するのも珍しいけど。


「昨日遅くまでゲームしてたのがたたったんです」

「……最近発売されたあのゲーム?」

「そうですけどやってるんですか?」

「まあ、友達に誘われて先生もやってるかなぁ」


 そうなんだ。


「昔A2Oってあったでしょ? 私そのゲームだと結構有名だったんだよ?」

「ああ、そうなんですか? 発売されたの私たち小学生の時だし……」


 そのころは私ヘッドギア持ってない。というかやってない。

 小さいころは外で遊ぶの上等なやんちゃっこだった。男子に混ざって女子のスカート捲りをしていた記憶がある。なにしてんだ小さいころの私。


「ゲームで夜更かしするのはわかるけど、睡眠はしっかりとってね。こういったことになるし、体壊すから。健康は規則正しい生活から生まれるんだよ」

「はーい」

「まあ、あまりぐちぐちいうのは私のタイプじゃないし説教は終わり。なんか飲み物でも飲む? 今から私自販機で飲み物買ってくるから」

「いいんですか?」

「あまり聞きたくない説教きいたでしょ? 聞いてくれたお礼」


 聖人か?






 広瀬先生が自販機で炭酸を買っていた。サイダー。


「先生炭酸飲むんですか?」

「まぁ、それなりにね」

「大人になるとそういうの飲めなくなるとか聞いたことあるんですけど」

「うーん。そういう人もいるかもだけどそんなことはないよ」


 そうなんだ。

 私は買ってもらったブラックコーヒーを飲む。苦い。美味い。


「私としてはブラックコーヒー飲めるパン子すごいと思うのよ」

「そう?」

「私はブラック無理だし。白露はそもそも……」

「スポーツドリンクと水、麦茶、お茶以外飲むつもりはないな。糖分はダメだ」

「スポーツ系だし」


 スポーツ女子だからね。仕方ないね。


「それで夢野さんたちはIUOやってるんだよね? 私もやってるからさ、フレンドにならない?」

「いいですけど、私たち魔王ですよ?」

「ああ、それ君たちなんだ。別に構わないよ。善人プレイするわけじゃないから」


 聖人が善人プレイするわけじゃないって……。

 広瀬先生には善人プレイしてほしいです! いや、むしろするべきです。広瀬先生が正義のヒーローになるのなら私は心から応援するしサポートいたしますけど。


「魔王に偏見とかないんですか?」

「うーん。ないかな。偏見持ちながらゲームするのって楽しくないしね。それに、私は人間の味方ってわけじゃないし魔王でも関係ないかなぁ」


 広瀬先生は笑いながらそういっていた。


「私、ミキって名前でやってるから……。私が魔王領に行くよ」

「いいんですか? 生徒とプライベートでもかかわって。私はいいんですけど」

「いいのいいの。生徒がプライベートにまで先生がいるってのが嫌ならダメなんだけど……。でも、ゲームで先生だなんだって気にしたくないでしょ?」

「まぁ、はい」

「それに、最近そういうの緩くなったんだよ。先生だって人間で仲良くしたい人とかいるでしょということね。まぁ、生徒と友達になるとかほとんどないけどさ」


 そうなんだ。最近の先生事情とか知らないからなぁ……。


「まぁ、プライベートだと別人だと思うから……。それでもいいならフレンドにならないかな」

「いいですよ!」

「ありがとう」


 だから聖人か?














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笑う門には福来る!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
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