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悪の魔王の作り方!  作者: 鳩胸 ぽっぽ
寒い月と私たち
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もめごと解決!

 ゲーム内では子守り生活三日目。

 私の目の前にはなんか赤い髪の女性と青い髪の女性がいた。嫌な予感がする。私は逃げようとすると、目の前に炎の壁と水の壁が現れたのだった。

 私は振り向くと、その女性がにっこり笑っている。私もにっこり笑ってあげた。


「「私たちの子供もちょっとお願いします」」


 うちは託児所じゃねえんだよやめろ。




 で、理由はホワイトちゃんがやらかしたことの後始末ということだった。

 ホワイトちゃんが何したのか聞くと、ある上級神を怒らせてしまったとのこと。え、それなら……。


「わ、私すぐ解決できますよ?」

「ほんと!? できるなら頼むよ!」

「頼みます。厄介な相手を怒らせてしまったので私たちも行きたくなかったんです」


 と、二人が頭を下げて謝ってきたのだった。

 私はとりあえず神の名前を聞くとアルデバラムという上級神。心の中でメルセウス様を呼ぶと、私たちは一気にメルセウス様のところに飛んでいたのだった。

 メルセウス様はため息をついていた。


「め、メルセウス様!」

「メルセウス様!」


 二人の大精霊は傅いている。


「事情は聞いておりました。私から言っておきますよ……。あの神、結構気性激しいから関わりたくないんですけどね」

「メルセウス様助かりますぅ」

「ま、育児に勤しむパンドラさんも見れたのでちょっと手を貸すだけですよ。本来は自分たちで解決してくださいね」

「そんなに育児したこと珍しいですか?」

「あなたあまりそういうことするタイプに見えないので」


 失礼なといいたいが、まあ、好き好んではしない。

 もちろん自分で産んだ子ならば精一杯育てるし、不自由はなるべくさせないけど……。他人の子は面倒をあまり見たくないかなあ。

 

「ま、ここに呼びますね」

「わかりました」




 そして、数分後、その例の神がやってきた。

 例の神、アルデバラムは少し緊張している。そら神の中の神である始まりの神の一人が目の前にいるんだから緊張しないわけがない。

 そして、メルセウス様が口を開く。


「ホワイトちゃんがあなたの仕事の邪魔をしたの許してあげてくれませんか?」

「め、メルセウス様が言うならば……」

「子供のしたことなんですしちゃんとスノウさんも言い聞かせますといっていたじゃないですか。あなたも怒りすぎですよ。破壊神に似たのですか?」

「破壊神様とは全然! で、でも俺も直そうとしてるんですけど、結構イラっと来ることばかりで……」

「そうなんですか。なら、イラっとしたならとりあえず楽しいこととか思い浮かべてみなさい。それか、今日の夕食は何にしようかなとか、そんな他愛のないことを考えて忘れましょう」

「アドバイスありがとうございます!」


 怒りっぽいだけで悪い神じゃなさそうなんだよな。

 スノウさんはやれやれといった感じで土下座していた体勢から立ち上がる。子供の為に土下座できるって親の鏡だ。見習ってほしいくらいだ。

 スノウさんは私に頭を下げてくる。


「あなたがメルセウス様を呼んでくださったのですね。ありがとうございます。私はあまり謝るのが得意じゃなくてやり方が分からなくて怒られてましたから……」

「ああ? 土下座ってのは教えたろうが! ほら、こういう風に……ってなんで俺様がやってんだコラァ!」

「アルデバラム」

「はっ! またやってしまった!」


 コントかなにかしてんの?

 自分でやって自分でツッコミをいれるなよ……。私は頭を押さえるのだった。


「パンドラさんは私の眷属なので用事があったらいつでもパンドラさんを通してくださいね。私は寛容ですからなんでもいいですよ」

「はい! お世話になると思いますメルセウス様!」

「す、すいません。なるべく自分たちで解決するようには心がけますので……」

「よろしい。じゃ、戻りなさい」


 と、またワープして元の部屋に戻ったのだった。スノウさんも。


「おかーさま!」

「ホワイト。元気してたかしら!」


 と、スノウさんはホワイトちゃんを抱っこし笑っていた。親だなぁ。






















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笑う門には福来る!
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] 更新乙です! 問題は解決したけど解決しただけな気が…… パン子ちゃんの所に今後、駆け込み寺的な状態に成るって予告された気もするし…(´-ω-`)
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