私の子供の頃のノスタルジー ②
校長と話し終え、私は今度自宅に向かっていた。
一応所有権はまだ私たちにあり、空き家となっているが一応私のものだ。遺産整理はしてあるしほとんどなにもないが、私の小さいころの服とかはそのまま置いてあった。
なんで手放してないかというとお姉ちゃんだ。お姉ちゃんは思い出があるとか言って売ろうとすると泣いていたんだよな。だから売るにも売れなかった。しかも自殺者がいるってことで事故物件になると思う。
「ここ」
私は元私の家の前につくと、二人は声を上げていた。
「「意外とでかい」」
「なんだよ意外とって。私のお父さん一応金だけはあったらしいからな」
結構デカい家だ。
私は家に入ろうとすると、目の前に自転車に乗った警察官の人が停まり、そして私たちを引き留める。
「え、なに」
「その家に入ると住居不法侵入になるぞ」
「ええ……」
「最近この家に忍び込む奴がいて近隣の人が迷惑してるんだ。ほら、帰りなさい。学校は?」
と、見知らぬ警察官に止められる。
ここは私の家なんだけどな。私の家に入るのに住居不法侵入って……。まあいいさ。訴えられても勝てるし私は躊躇なく入ったのだった。
なかはちょっと踏み荒らされた形跡はあるし、滅茶苦茶埃っぽい。
電気と水道は止められており、日差しが入らないと暗そうだ。
「こら!」
「おー、懐かしい。警察の人、ここ、もともと私の家ですよ?」
「はあ?」
「ほら、私の学生証です。夢野ってあるでしょ? それにこの箪笥の下にほら」
私は埃が舞い散るタンスを引っ張り、底のほうに手を伸ばす。そこにはかびた写真が一枚あった。ここに置いてあったんだなやっぱり。
私はそれを見せる。家族写真だった。
「ほら、こっちがここで自殺した私の両親、で、私、お姉ちゃん」
「ああ、ここの家の人だったんだほんとに……」
「とはいっても、思い出がある場所ってだけで住んでないから別に踏み荒らされてもいいんだけど……」
もう別に手放してもいいのだ。すっかり忘れてたけど。
「すまなかった」
「いいんですよー。で、あの子たち私の連れなんで中に入れても?」
「もちろん構わない」
警察の人は何も言わず去っていった。
月乃と白露はやっと入れたといって中に入ってくる。ちゃんと土足でない辺り教育されているが結構埃っぽいので逆の土足のほうがいい。
「埃っぽいな……」
「そらもう5~6年くらい使ってない家だし」
「掃除もされてないのは当たり前よね……。売るなら掃除くらいしないといけないわよ」
「そりゃするよ。ま、冬休みするからさ」
私はリビングに行く。
リビングには型の古い家電製品が当時のまま置かれており、キッチンもそのまま残っていた。懐かしい記憶が蘇る。
その記憶はちょっと心地よかった。
「パン子、暇なら今から掃除するわよ」
「え、いいよ後回しで」
「ダメよ。思い立ったが吉日」
「……はいはい。じゃ、近くのホームセンターで掃除用の道具とか買ってこようか」
そういって、私たちはその家を後にしようとすると。
隣の金髪の男と目が合った。不良かよ。こえー。
「こ、こんにちは。では」
「ま、待て!」
男は私の肩を掴む。
ちょっと力が強く痛かった。すると、白露がその男の手を掴みねじる。男はいでででと声を上げた。だがしかし、私はその男を知っている……。
「白露、それ私の幼馴染……」
「え゛っ」
「眠か! 眠だよな! ひ、久しぶりだなおい!」
「ひ、久しぶり……。あんたそんなに不良になってんのかよ……。不良とは関わる気ないんで。じゃ」
「不良じゃねえよ! 少し話をしようぜ!」
「ええ……」
と、強引に引っ張って連れていかれたのだった。




