クレイジークレイジー
腹ごしらえも終わり、クレイジークレイジーに向かう。
あんなリーゼントヘアーのジンがいるくらいなんだから結構怖そうな人ばっかなのかなぁ。だってあのリーゼントだもんなぁ。昭和かよ。
「ここね」
私は扉を開ける。
「お邪魔しまーす」
「らっしゃい」
工房兼売り場といったところだろうか。
鉄を打つ音が聞こえてくる。多少は抑えられてはいるだろうが。そして横を見ると様々な武器が並べられていた。
剣に鎌、棘棍棒……。凶器のオンパレードだ。刺殺、撲殺、斬殺はお手の物って感じかな。
「今日は何を探しで?」
「大剣と爪が欲しいんだけれど」
「大剣と爪……。大剣ならあちらに並んでいやすぜ」
見ると本当に大剣が立てかけられている。
なかには私の中の厨二心をくすぐるかのような形状と色をした大剣もある。すっげえな。いや、わりとマジで。属性も属性だけど品質もなかなかいいんじゃないの?
私武器使ってないけど最近。
「へえ、結構種類あるのね」
「高ランクから低ランクまで全部作りやしたからね。レシピも無限大にあるので大剣とはいえど様々なもんがあるんす。たとえばこれは切った相手を眠らせるという睡眠付与がついたもんす」
「そっか、属性付与と状態異常付与の大剣があるのね」
武器にはなかなか触れてなかったけどたしかにある。
属性付与で状態異常を付与することはできないし、状態異常付与は基本的に無属性の大剣だ。敵にも有利属性不利属性というものがあり、無属性はどの敵にもきくけれど相性いい属性よりは劣るって感じ。本来は敵によって使い分けるのが一番の理想だ。
「自分のレベルに見合った武器がいいっすよ。今レベルなんぼっすか?」
「そうねえ。最近はちょっとさぼってるからあまりあがってないけど120くらいかしらね?」
「は!? 現プレイヤーの最高レベルじゃないっすか!」
「そうじゃないわよ。一番はこいつよ」
と、私を指さしてくる。
最近レベルの確認を忘れてたなぁ。というか、そういうのあまり興味がなかった。格上の相手も一応対処はできていたしな。
私はレベルを見ると、180という数字が表示されていた。え、なんで? なんでこんなにあるの?
「180…だね。なんでこんなあるか知らないけど」
「ば、化け物すか……。トッププレイヤーでも119っすよ?」
「なんでパンドラそんなにレベル高いんだ?」
「さあ?」
私たちが会話していると。
「パンドラ!? あなたパンドラって言うんすか!? じゃ、じゃあこっちの嬢ちゃんは…」
「あ、ああ。そういや親方は魔王軍に気を付けろとかって人よね。紹介してなかったけど私は魔王よ」
「て、てえへんだ! 親方に知らせなくては!」
「そんなに私たち危険かな」
大丈夫ですよー。怖くないですよー。人畜無害ですよー。
私以上に優しい人間はいないからね。うん。うん。
なぜパンドラがそこまでレベル高いかというと、
王国を長いこと蝕んでいた悪魔
カボチャゴン
騎士団団長
などという結構経験値を多くもらえる敵を倒したからですね。特にカボチャゴンはやばいです。腐ってもドラゴンですからね。




