天の魔王の予言 ②
私の刀攻撃にしびれを切らしてきている。
そろそろだ。あの光の攻撃をしてくるのは。私は攻撃をやめた。
「ちょこざいなやつよ! 食らうがいい!」
と、私めがけて光を放つ。
だがしかし、それは予想通りだ。私は水の鏡を創り出した。
「なっ!?」
「この時を待ってたんだよ。しびれを切らしやがったな?」
光は反射され、天の魔王エスタルジーを照らし出す。
逃げようとしてももう遅い。エスタルジーの周りにはすでに水の檻で包囲されていた。爆発するまでには若干ラグがある。そのラグの隙に逃げられたらひとたまりもないからな。すでに手は打ってある。
もっとも、気づかれないように包囲するのは大変だったけどな。
「や、やめろ!」
「この爆発を食らうとあんたもただでは済まないようだな? でももう遅いよ。やめろっていってもこれキャンセルできない技でしょ?」
そして、デカい爆発が起きる。
光に照らされた天魔王をも巻き込んで、そして、爆発が終わると天魔王は地面に倒れていたのだった。私の前で迂闊に技を見せるのはいけないことだぞ。
それに光なんか対処は余裕だからな。水だって光を屈折させたり反射もする。
「どれ、本当に息が切れたか調べるか」
近づいて、かがむ。
すると、ガシっと腕を掴まれたので、水の刀を胸に突き刺した。
「うぐっ」
「やっぱりまだ生きてたか。ほれ、命乞いをしてみろ。ん?」
「たすけて……くれ……」
「助かりたい? ダメダメ。私だって魔王軍だからさ……。慈悲とか優しさとかあいにく持ち合わせがないんだよ。君は死ななくてはならないんだよねー」
「私を殺せばっ……!」
「お前が死ぬだけだろ」
私は首をかっきると、天魔王は塵と化して消えていく。
人間は死体が残るが魔王は残ることはないらしい。
「さてと」
周りを見渡すと爆発で荒らされた街の光景が見える。
暗黒街がもはや一種のディストピアにも見えてきた。だがしかし、荒らされるのも困るものがある。天魔王についてもしっかり調べておかなければ。
天魔王は私を殺せばといっていた。つまり、殺したらなんかある。とみせかけて多分ないやつだ。天の魔王軍勢が攻めてくる? ならまず最初になんで魔王直直にやってきたんだっていう話になる。後ろ盾もなにもないのだ。たぶん。
「さてと」
私はアデュランのところに向かうのだった。
アデュランがどこにいるか知らないけど。
獣人たちは近くの洞窟に逃げていた。
怪我をしてるものや、怒りに震えている者などがいる。
「パンドラ!」
「ああ、アデュラン」
「終わったのか?」
「ああ。殺してきた」
そういうと、獣人たちは私たちにひれ伏した。
「え、なに」
「獣人たちの本能だ。強者には従うという……。強者として認定されたわけだ」
「主よ。私どもが間違っていた。我らが住む街を破壊するものを倒してくれて助かった」
「ん」
「あなたは立派な主だ」
「あ、ありがとう?」
何かのイベントだったのかなこれ。
忠誠を誓うのはイベント通りっていうことか。
「じゃあ獣人たち。この街の補修と清掃はこの国の主であるアデュランがやるから、人間をいれてくれる?」
「わかりました」
「ということで、アデュラン。やってね。予算を着服する奴を糾弾して」
「まあ、そんな余裕は今はないから俺が主導するさ」
「そう」
問題解決。




