天才と天才とお嬢様 ①
今日この一話のみです。すいません…
なんか書いてたら消えた…クソッタレ…
私たちは早速その足でゴルフェル商会へ……とはいかなかった。
現実の時間が時間なので、魔王城に早く戻り、ログアウトしたのだった。
ヘッドギアを外し、時計を見ると深夜一時。よい子はもう寝る時間だ。寝るのか。まあ、寝ないと頭さえないし働かないからな。
私は目をつむるのだった。
その時、扉が開かれたような音が聞こえる。
そして、誰かが私の布団の中に潜り込んできた。
「……有栖川さん?」
「あ、起こしちゃいました?」
隣を見ると、パジャマ姿の有栖川さんが私の顔を見てふふっと笑う。
「どしたの?」
「いえ、たまには一緒に寝るのもいいものではありませんか?」
「…………」
「ふ、不服でしたなら帰りますが」
「いや、いいよ」
寝るときはね誰にも邪魔されず自由で……なんていうか、救われてなきゃあダメなんだ。一人で静かで豊かで……孤独の就寝。
意外と一人で寝るのが好きだったり。まあ、別に誰かと寝てもいいんだけどね。
「ちょっと気になることがありまして」
「気になること?」
「あなたと球磨川さんの出会いが気になりまして……寝られないんです」
「それ気にして寝られないってどんだけだよ……」
でも白露との出会い、か。
そんないい出会いはしてない気がするな。出会ったのは月乃と出会って友達になって数日後くらいだし……。
同じ小学校ではないけどね。たしか。
☆ ★ ☆ ★
「パン子! 私また友達になりたい奴ができたから協力して!」
「パン子って私のことか?」
「そ。目の下のクマがパンダみたいだからパン子。可愛いでしょ?」
「うっとうしいだけだ」
一人がいいのに。
私は、読んでいた本を閉じ、詳しく聞くことにした。
「隣の小学校の人なんだけど、スポーツ大好き少女なの! その子とぜひお友達になりたいの!」
「なら勝手になればいいじゃん。私には関係ないし……」
「私も友達になるんだからあなたもなるのよ」
「なにそのエゴの塊は……」
別にいらないし。
それに、スポーツ大好きとか私の真反対じゃねえか。友達になるのは正直嫌だ。スポーツを強要されたら私は絶交する自信がある。
運動神経はないのに好きになるわけがないからな。
「協力して?」
「もう協力するしかないじゃん。なんで目では有無を言わせないの……。相手の名前は」
「球磨川 白露っていうんだけど」
「球磨川……」
前にテレビで見たな。小学生ながら大人に混じり柔道の訓練をしている天才柔道少女。天才っていうのは頭が偏屈なやつとか多そうで嫌いなんだが。
それに、いい気になってそうだしな。お近づきにはなりたくない。
「じゃ、今日の放課後いくわよ」
「隣の小学校に?」
「もちろん! 思い立ったが吉日!」
「私としては凶日だけどな」
友達になる、ねぇ。
相手だって普通に嫌がりそうなもんだけどな。
さっさと白露の出会いを書きたかった…




