キャラメイキング
月乃たちと別れ、家に帰る。
そして、VRMMOのヘッドギアを頭にかぶった。
私は、VRMMOの世界へとダイブするのだった。
『ようこそInfinity Unlimited Onlineへ。私は異世界ナビゲーターのアイと申します』
異世界っていうことで貫き通すのか。
まぁ、それはそれでいいんだけど。アイって……AIをそのまま読んだだけだ。すっごい安直すぎるだろう。いや、これにとやかくつっこんでもキリないけど。
黙って聞いてよう。
『まず、手始めに種族を選んでください』
種族、ねぇ。
悪魔とか悪よりにしてほしいといっていたな。
すると、種族のウインドが現れる。ずらーっとスクロールするだけでも結構な数あった。エルフにドワーフ、人間に獣人……。異世界でも定番な種族とか、天使とか悪魔もあった。
神はさすがにないな。
でもすごい種類だな。悪よりの種族を選べっていってたし、悪いイメージがあるやつのほうがいいのか。
なら、こいつかな。
私が選んだのはダークエルフ。
『ダークエルフでよろしいですか?』
「うん」
『かしこまりました。肌の色、髪の色、目の色、身長はどうします?』
「えっと、さすがに褐色は嫌だしな。可愛いと思うけど似合わないし肌白くていいや。髪は紺色、目は……金色。身長はロリ。あ、あと目の下にクマつけて。濃くていいよ。クマ」
『畏まりました』
へぇ、この要望にも聞いてくれるのか。
『では、次に名前をお決めください』
名前、か。
私の名前は夢野 眠っていう名前。素直に眠子でもいいかもしれないけど……そんな現実世界っぽい名前は正直つけたくないしな。
異世界っぽい名前を付けたい。
「うーん……名前か……」
名づけるのって難しいな。
ゲームやっても名前決めるのが一番苦労するんだよね。だから迷わないようにデフォルトネームあるならそれにしてるんだけど……。
デフォルトないっていうのがこれまた……。
パン子は正直気に入ってるけど異世界で○○子っていう名前で呼ばれたくない。
パン……ドラ?
パンドラ! いいな。それでいこう。
「パンドラで」
『パンドラ様。かしこまりました。では最後に、一つだけ武器を差し上げます。選んでくださいませ』
武器、ね。
とりあえず……武器は弓かな。それっぽいし。流石に火縄銃とかはないか。あったらあったでそれ使うけどそれって結構やばいもんな。
「弓で」
『かしこまりました。では、確認いたします。名前はパンドラ様。武器種は弓。ダークエルフでロリ体形の肌白。紺色の髪で金の眼……。目の下にはクマ。これでよろしいですか?』
「よろしいです」
『かしこまりました。では、どうぞ異世界をご堪能ください』
私の下に大きな魔法陣が現れて、私は、IUOの世界へと旅立ったのだった。