バウンティハンター ①
私の目の前でレブルともう一人の少女が戦っていた。
なぜこうなったか。説明をしておこう。領主の館を揚々として出てきたところにいきなりこの子が来た……のだ。
「私は貴方を討ち取りにきました」
「NPCが私を?」
「貴方がした悪事、私の糧となれ!」
と短刀を両手に構えて襲い掛かってくるが、レブルがそれをはじく。
「師匠に手出しはさせません!」
レブルの攻撃を躱し、後ろに下がってまた切りかかってくる。
「邪魔立てするなら容赦しませんよ! ちっこい少女ですけど私、強いんです!」
と、少女はいった。たしかに弱くはない。レブル相手にして耐えるというのは弱かったらまず無理な話だろうからな。
だけど誰だろうコイツ。
「へぇ、師匠も目をつけられたのですね、厄介なものに」
「厄介なもの?」
「あの子は多分バウンティハンターですよ。悪人に懸けられた懸賞金で生活している人です。フフフ……」
「へぇ」
「ちなみにバウンティハンターは並の人がなれるもんじゃないんや。生活が苦しく働く当てがない人がなるもんでほとんど山賊に近い立ち位置やな。まあ実力は確かやで。賞金が懸けられるのは大抵が強い凶悪犯。それを狩る専門となると相応の強さを求められるんや」
「私懸賞金かけられてないけど……」
「たまにかけられていない人が狩られることもあるんや。勘違いでな」
「なにそれ滅茶苦茶厄介じゃんか」
たしかに昔かけられてたけど今はニホンとも友好的な関係だし懸賞金は取っ払ったって言っていた。あの王子私にだけまだかけてたりするのか?
バウンティハンターの少女はまたレブルに切りかかってははじかれての繰り返しだった。
「なぜ邪魔をするのです! あなたは無実でしょう! 悪人はその後ろの人だ!」
「師匠を攻撃するんではありません! 懸賞金なんてかけられてませんから!」
「嘘だ! 私はちゃんと……」
と、懐から紙を取り出して私の名前が書かれた紙を出してくる。そこにはパンドラと名前が書かれてあった。懸賞金は一千万ゴールド。
なかなかの金額ではある。公布日が結構昔だなぁ。
「他国で懸賞金かけられてもここでもらえるの?」
「認証さえできればもらえるが友好条約を結んでる国じゃない限り無理やなぁ。ニホンとは結んでないから多分懸賞金はもらえへんで」
「それにそれ、古すぎますよ……。私は知ってるのです。師匠を殺せばニホン、オールランド王国が黙っていないと」
「え、え?」
少女は困惑していた。
レブルは剣をしまう。
「師匠はかけられてはいましたがニホンと仲良くなったあと懸賞金は撤廃されました。なのでニホン各地では懸賞金の紙は剥がされています」
「わ、私ったら早とちりを! お、お茶でもお詫びにごちそうします!」
「いや、いいよ」
「私の気が済みません! お茶が嫌なら私をいたぶってください! それでお相子です!」
「殴ってくださいって言われて殴るのが一番楽しくない」
この子、いい子なんだろうなぁ。




