フィガル騎士団
林間学校も終わり、ゲームにログインする。
ログインすると、異様な光景が広がっていたのだった。
「フィガル騎士団がお通りであるぞ。みなかしずけ」
と、宿から出ると街の人が頭を地につけかしずいている。
フィガル騎士団? 聞いたことがないが……。ろくでもなさそうなのは一目でわかるな。私はただただぼーっと突っ立ってみていると。
「おい、何を立っている? 傅けというのが聞こえなかったのか?」
「あー、すいません。今から傅きますね」
「もう遅い。おい、こいつを殺せ」
と、剣を構えた騎士が私の目の前に立ちふさがった。
なんだこいつ。と内心は思いつつも、私はすぐに魔法を唱える。水を集合させ、騎士たちにまとわりつかせたのだった。水に包まれて、水に閉じ込められた騎士たちはもがき、苦しんでいる。
それをみて老年の男性はとても焦っていた。
「なにをする! 抵抗するとは我らに歯向かうつもりか!」
「歯向かうねぇ……」
もがき苦しむ溺れてる騎士、それをみて私にがなりたてる老年の騎士。
権力に溺れた人たちの構図だ。私は別に構わないが、こうも簡単に殺せと命じられるのではこちらだって抵抗したくなるだろうに。
私だって死にたくないんだ。抵抗しないと死ぬからな。
「いいの? 私を殺さないとあの騎士たち死んじゃうよ?」
「貴様ぁ……!」
「ま、それもそれで面白いか。苦しみながら死んでいく騎士も、美しいかもしれないね」
「……覚えていろ貴様。貴様はフィガル騎士団の名の元に成敗する」
と、フィガル騎士団たちは去っていった。
おお、この人たちは見捨てるんですか。情に厚い、仲間思いというわけではなさそうか。水の檻に閉じ込められた騎士二人は何の抵抗もしなくなった。死んだかな?
まあいいさ。水の檻を解放し、私は宿に入る。
「師匠! 突然部屋からいなくなってどうなさったのですか!?」
「うーん、ちょっとね」
厄介な連中に目をつけられたものだ。
だがしかし、私をそう簡単に殺せると思ったら大間違いだろう。私は模倣スキルを使用する。見た目を天空神にしておき、しばらくはこのままで生活することにした。
いやあ、変装スキルは便利だね。声も体格も同じになるんだからさ。
「師匠の見た目変わりました!?」
「ああ、模倣スキル使ったからね。少々厄介なやつに目をつけられたもんだからしばらくはこのままでいるからね」
「なんやレブル何を騒いで……。天空神がなぜおるんや」
「あはは。私だよローキッス」
「……もしかしてパンドラなんか?」
「そう、模倣スキルで模倣してるだけ。すっごいしょ?」
神も模倣できるってなかなかすごいぞ。
「なかなかすごいスキルがあるもんやな……。だが変装する理由がわからへんな。なんかあったんか?」
「厄介なのに目をつけられてさぁ。で、ちょっと提案があるんだけど」
「なんかろくでもない気がするんやが気のせいか?」
「気のせい」
提案っていうのはほかでもない。
「みんなでフィガル騎士団を潰そうか」
「ろくでもないやん!」




