林間学校の班決め
場所は移り現実世界。
私は授業であくびをしていた。日差しがさして眠くなーる……。
「さて、今日は授業はしない。数学の時間だが、林間学校のことを決める」
「そっか。もうそういう時期なのね」
「林間学校の班決めをまずする。うちのクラスは30人で男子18の女子12というものすごく綺麗な人数になっている。男子三人、女子二人の班を作れ」
ということらしかった。
私と白露と月乃はお互いを見あう。
「えっと、ぐーちーで決めましょう?」
「そうだね。恨みっこなし」
この三人で組むことはできないから、誰がペアになるかをぐーちーで決める。
「ぐーちーぐーちーあったっち」
私チョキ、他がグー。
「私と白露がペアね」
「へいへい」
しょうがない、他の人と組みますかね。
でも誰と組もうか。林間学校の班で行動するらしく寝るときもこのペアになる。できるだけ苦手にしてる人じゃないといいんだけど……。
「……ま、あまりもんでいいか」
私は、席に座る。
すると、武宮君と斎賀君が私の目の前に来たのだった。
「パン子ちゃん。一緒の班にならない?」
「夢野さん。僕と一緒の班になろう?」
二人からお誘いが来た。
「二人同じ班?」
「「いや、別の班」」
ええ。
どちらか選べってことですか。なにそれ。そういう選択は私に設けないで欲しいんだけど。というか、なんでこの二人のどっちかと組むことが確定してるんですかね……。
どっちも顔だけはかっこいいから男に媚びてるって思われそうで嫌なんだけど。
「私あまりものでいいよ。拾ってくれた人と組むから」
「じゃ、僕が拾うよ」
「いや、俺が……」
なんで?
自分の好きな人を誘えばいいじゃん。私なんか誘わんくても……。そうか?
「お前ら、私の事が好きなのか?」
とニヤニヤしながら聞くと、斎賀君はうんと答える。まあ、こいつは告白してきたからな。わかってはいたが……。
武宮君はそんなわけないというと思ったが黙りこくってしまった。
「そ、その……俺はッ…」
「何そのマジな反応……。冗談として受け取れよ……」
「ご、ごめん」
「それでどっちと組むかねえ。選べないって言ったら怒るでしょ」
「夢野さんには僕を選んでほしい。きっと、幸せにする」
「幸せねえ……」
そういった類に興味はない。
幸せになりたい、というわけではない。今で充分幸せなのにこれ以上を望むというのは高望みというもんだ。というか、そう簡単に幸せにするという人は信用できないんだよな。
なんだか急に冷めていった。
「んじゃ、武宮君と組むわ」
「な、なんでっ……」
「私、幸せにするって簡単に言う人は信用してないから」
「そんな……」
人生は選択の連続だ。その選択をミスれば、取り返しのつかないことになる。
ここで曖昧に切り捨てるよりもズバッといってしまえば相手も少しは気が楽だろう。私を攻略したいなら選択を一つでも間違わないことだ。難易度高いからな。
「武宮君。ということで私は君を選ぶよ」
「お、おお、おう」
「あともう一人の女子を見つけるだけなんだけど……。私女子とそこまで仲良くないからなぁ」
「あ、女子はもうひとり誘ってるんだ……」
「浮気?」
「ち、違う! パン子ちゃんは女子を誘うのが無理そうだからあらかじめ……」
「へぇ。そこまで信用なかった?」
「そ、そうじゃない!」
必死だなぁ。
「冗談だよ。というか、私のこと分かったうえで行動してるじゃん」
「よかった……」
「おい、あれで付き合ってねーんだぜ?」
「じれってーな。早く付き合えよ」




