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三話

あんまり話としては進まないかもです。

最後まで読んでいってください。

それでは本編をどうぞ!

落ち着きを取り戻した俺はウォルさんに次はどうすればいいのかを尋ねた。


「そうだね、君たちは今からギルドに行って探求者(シーカー)としての登録を済ませてくるといい」


「そうですか。色々とお世話になりました。それでは」


「あー、ちょっと待って!」


 俺達が入り口に手をかけて外へ出ようとすると、ウォルさんに止められてしまった。


「どうしたんですか?」


「いや、何も丸腰でギルドに行かせるのは気が引けてね。お古で良ければこの教会にあるものをあげるけど」


「あー、どうする?」


 俺一人の判断で決めるのも悪いと思い、後ろにいる二人に尋ねた。

 先に答えたのはイリヤだった。というか、即答だった。


「もらうの一択でしょ!」


 まるでそれが当然であるかのように言い張った。

 それに対してジークはおどおどと答えた。


「い、イリヤと一緒でもらうに賛成です……」


「そ、そうか」


 この二人性格違いすぎでしょ。

 イリヤって昔からお金持ちと勘違いされていたが、本当は実家はそこまで裕福ではなかったのだ。そのせいか、昔から妙に金にうるさくて、タダでもらえるものは毒でももらうらしい。……流石に毒は言い過ぎたな。

 ジークは昔から内気な性格だったため、いつもおどおどと話していた。だが、その姿が本当に男なのかとうたがってしまうほどに可愛いのだ。結論、ジークは可愛い。


「じゃあ、ご厚意に甘えます」


「オッケー、ちょっと待っててね」


 ウォルさんは教会の奥の方へと姿を消した。

 それから数分経つと、先ほど姿を消したところから色々なものを抱えたウォルさんが姿を現した。

 ウォルさんは抱えていたものを俺達の前まで持ってくるとそこに置いた。


「とりあえず必要となるものは全部持ってきたから」


「ありがとうございます」


「いや、礼には及ばんさ。着替えは奥にある更衣室を使うといい。一人一つずつあるはずだから」


「ありがとうございます。それじゃあ、お借りします」


 俺達は教会の奥にある更衣室を使って着替えを済ませた。

 俺の服装は、上下黒の黒一式だった。だが、軽装であるのはいいのだが、古いため所々穴が空いているため少し気になってしまう。

 そして、ウォルさんから受け取った武器は大きくて真っ黒な鎌だった。アイテムランクがSという超高級な品物であった。

 ちなみにアイテムランクというのは、もの一つ一つのレア度を示すものである。最高ランクをSSSとし、最低ランクをFとしている。

 ジークは綺麗な鎧を身に纏い、お父さんからもらったという剣を腰に携えている。

 ジークがあまりにも様になっていたので、一瞬誰か分からず困惑してしまった。

 最後に、イリヤだが、黒のローブで身を包み、下はスカートを履いている。流石はこの辺りの街で一番の美少女と呼ばれるだけあってどんな服でも着こなすんだなーと感心してしまった。

 着替え終えた俺達はウォルさんに礼を言ってから、外に出てギルドを目指した。


 ギルドは教会からそう離れてなく、数分で着くことができた。

 教会よりも大きくて、中から探求者たちの騒ぐ声が聞こえてくるため入りづらかった。

 いつまでも外にいるわけにもいかないので、意を決してドアを開けた。

 ドアを開け中に入ると、中は夜の酒場のよううな盛り上がりを見せていた。

 その迫力に気を圧されながらも受付へと行った。

 受付にはものすごく美人な女性がいた。そして何よりもイリヤにはないものがあった。どこが、とは言わないが。……あれ?なんか寒気が。


「あのー、すいません。探求者として登録をしたいのですが……」


 ジークが受付の人に声をかけると、受付の人はこちらに気づいてから話しかけてきた。


「あっはい。登録の方ですね。少々お待ちください」


 受付の人はそう言うと席を立ってから、奥の方から何やら紙を持ってきた。


「それでは登録の方はここに名前と職業を記入してください」


 受付の人に言われた通りに紙を埋めていく。


「それでは最後に、ここにいる三人でパーティーを組む場合はそのままパーティー登録をしてください」


「はい、わかりました」


 最後にパーティ登録の紙にまで書き終えると、受付の人に渡した。


「これでいいですか?」


「はい、確認致します。……はい、書類に不備はないので大丈夫です。今日から早速登られますか?」


「まぁ、そうですね」


「わかりました。それでは、簡単に探求者についての注意と《バベルの塔》について説明したいと思います」


 こうして受付の人の説明が始まった。





 その頃、教会では。


「あれー?ウォルさーん、ここに置いてたSSS(・・・)ランクの《死神の鎌》どこやりましたか」


「ああ、あれならさっきのやつにあげた」


 ウォルさんの発言に男は困った顔をした。


「あれって持ち主を選んでいて、認めた人しか持てないやつなんですよ!」


「それなら心配ない」


「へっ?」


「あいつは鎌に選ばれていたからな」


 ウォルは最弱の探求者を思い浮かべてから、小さく笑った。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次回の更新は三日以内にしたいと思います。

それではまた次回で!

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