一話
ダンジョン系のもの初めて書くので至らぬ点があるかもですが最後まで読んでいただけると幸いです。それでは本編をどうぞ。
この世界には《バベルの塔》と呼ばれる建造物がある。いや、そもそもあれは建造物と呼んでいいのかすらわからない。
天まで続いているその塔は未だ誰一人としてそ頂上を見たものはいなかった。
そこで人々は我先にと次々に《バベルの塔》の中に入ってその頂上を目指し始めた。
ところが、《バベルの塔》の中には外の世界には存在しないモンスターがいた。《バベルの塔》に臨んだ人々はモンスターによってやられてしまっていた。
自分たちの力ではこれ以上の探索は無理だと思った人々は神々から力を得ようと考えた。
交渉交渉アンド交渉の末に見事神々からを得ることのできた人々は、次々に《バベルの塔》の探索に行った。
そしてそれはいつしか《ユニオン》と呼ばれる大きな組織をもつくり出し、探索に挑んでいった。
神の力を与えられ、《バベルの塔》を登る冒険者たちのことを人々はこう呼んだ、探求者と。
俺は今年で十歳となった。
俺達のところでは十歳になった子どもたちは教会で神の力を与えられる儀式が行われる。そこで儀式に成功すると見事探求者になることができる。
しかし、失敗したからといって困るものでもない。探求者になれなくても店を出して稼いだりといろいろとできたりする。
神の力を与えられると色々な恩恵がある。まずは、ステータスというものが与えられるらしい。
それには自分の力量がわかるようになっているとのことだ。ソースは酒場で聞いた探求者の話。
次にジョブというものが与えられる。
ジョブというのは、いわゆる戦闘における職業のようなものだ。例を挙げるとするのならば、攻守のバランスに優れたファイター、味方を守ることに優れたシールダー、神から授かった魔法の力を用いて戦うソーサラーなどがある。
そして、最後に《ユニークスキル》というものがもらえるらしい。
これは人によって違うらしい。似たようなものはあっても、決して同じものはない。完全オリジナルなスキルなのである。
「ロイスー、ジーク君たちが迎えに来てくれてるわよー」
「はーい、今いくー」
そういえば俺の自己紹介がまだだったな。
俺の名前はロイス、しがない農家の長男だ。兄弟はいないから一人っ子だ。
黒髪に黒目で顔はまぁ、ブサイク過ぎずイケメン過ぎずって感じの超普通な感じだ。
・・・こうしてみれば、俺って特徴ないな。
自分で言って傷ついた心をとりあえず持ち直し、母さんに呼ばれたので、昨日のうちに用意をしていたバッグを取って降りた。
一階に降りると、母さんがちょうど朝ごはんを作り終えたようだ。
「おはよう母さん」
「はい、おはよう。ジーク君たちが待っているから急ぎなさい」
「分かってるよ。それじゃ、いってきまーす」
「いってらっしゃーい」
俺は急いで外へ出た。外には俺の幼馴染であるジークとイリヤがいた。
ジークは顔が整っており、性格も良かったため、小さい頃からよくモテた。嫌味なくらいに整った顔、透き通るような蒼い目、そして女子にも負けない長く綺麗な金髪である。まぁ、簡単に言えばイケメンってことだ。
イリヤはこの辺の街では一番の美少女と言われるくらいものすごく可愛い。まるで人形のように整った顔立ちに宝石のように綺麗な碧眼、そして長く綺麗な綺麗な銀髪は一本に束ねられてポニーテールになっている。うん、可愛いです。
こいつらとはずいぶん長い付き合いになるが、未だに俺はこんなに派手な二人となんで幼馴染やってるんだろうと疑問に思ってしまう。
「遅いよロイス」
「悪い悪い。少し寝坊してしまってな」
「相変わらず朝は起きれないのね」
イリヤは呆れた顔でそういった。
いやー、人間そう簡単に変われないからなー。俺が朝起きれないのも変わらないってことだな。
「まぁ、私達もそこまで待っていないから別にいいわ」
「おお、さすがイリヤさ……」
「その代わり貸しイチね」
さすがはイリヤさんだよー。ナチュラルに貸しを作れるなんてな。ホント尊敬できるわー、マジリスペクトだわー。はぁ、お財布足りるかなー。
ジークは場を取り直すように言った。
「ま、まぁとりあえず教会に行こうか」
「……そうだな」
俺達三人は教会を目指して歩き始めた。
俺達は教会につくまでの間に色々なことを話した。
これからの人生についてだったり、どんな職業になりたいかとか、まだ見ぬ《ユニークスキル》に思いを馳せたりと本当に色んな事を話した。いつもは長くて早くつかないかなって思う教会までの道のりも今日はもっと話していたい、まだつかないでほしいと思っていた。
それでも時間は流れていき教会にもついてしまった。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
次回の更新は三日以内にします。