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1ヶ月彼女  作者: 緑葉遊
6/9

5日目 初めてだったんだな・・・


「にぎやかなところだなここは」


目をキラキラさせながらほのかは周りを見渡している。

今俺とほのかはゲームセンターに来ていた。

周りには様々な機械が騒がしい音を鳴らしたり、きらびやかに光を発していた。

ほのかはゲームセンターに来るのが初めてらしく、先ほどからあの調子だった。


「にしても意外だな初めてだったんだな、ゲームセンター来るの」


「あぁ、興味なかったからな。それに、あまり良いイメージがなかったから」


確かにゲームセンターと聞いてあまり良いイメージを浮かべる人は少ないだろう。


「でも、今日来てイメージが変わったな、ちゃんと年齢層ごとに置いてあるゲームの種類が区切られている、誰でも来やすいように工夫されているな」


初めてきた場所の的確な感想をほのかは口にした。

確かに場所にもよるだろうが俺も初めて来たときはこんな感じなのかと思った。子供向けのゲームも置いてあり、家族で遊ぶゲームも置いてあり、家族で来ても普通に楽しめる場所だった。


「それで色々あるが今日は何をするんだ?」


ゲームセンターに行こうと誘ったのは俺だ、姉貴に欲しい景品があるから取ってきて欲しいと頼まれ今日ゲームセンターに来た。ただ姉貴の頼みごとを聞くだけでは楽しくないと思いほのかを誘ったところノリノリでついてきた。


「とりあえず姉貴の欲しいっていってた景品を取りにいくか」


「お姉さんのか、分かった」


俺たちは景品を取るためクレーンゲームのコーナーに向かった。

様々な景品がガラスの向こう側に飾られその上にはアームがぶら下がっていた。

俺が姉貴の欲している景品を探しているとほのかが話しかけてきた。


「晴、これはどうやって遊ぶんだ?」


「知らないのか?」


「あぁ、さっき興味なかったって言っただろ。今日初めて見たんだ、どうやって遊ぶんだ?」


本当に知らないらしい、というか初めて見たということに驚いた。


「じゃあ・・・ちょうど良いな」


少し視線をずらすと姉貴が欲しがっていたものを見つけた。


「あれでやってみるから見てな」


そういって俺はお目当ての景品があるクレーンゲームの台に行き、百円硬貨を入れた。

すると明るい音楽が流れ始めた。


「おぉ」


音楽が流れたことに少しほのかが驚いた。


「あのクレーンをこのボタンで操作するんだ、前後と左右一回ずつ動かして景品をとる」


クレーンが景品の上に行くよう操作し、そしてクレーンのアームが開き下がってきた。

クレーンは途中で止まりアームが閉じて景品をつかんだ。そのままクレーンが上がっていった。

景品をつかんだままアームは元あった位置に戻ろうと横に動き出すと、振動でつかんでいた景品が落ちた。失敗だった。


「あっ」


「こんな感じで景品をあの穴にをとせばいいんだ」


「これは大変じゃないか?見た感じあの機械の力も弱くないか?本当に取れるのか?」


「大丈夫だ見とけ」


俺はもう一回百円硬貨いれ今度は少し景品とずれた位置にクレーンをもってきて。

クレーンが落ちるとアームの片方が景品に当たり景品の位置がずれる。

何回か同じことやると景品が落ちた。

取り出すと女装した男のフィギュアが出てきた。なんのキャラクターだ?


「ほら取れただろ」


「そんな風にとるとは思わなかったな、凄いな晴」


賞賛の言葉に俺はうれしくなった。


「ほのかもやってみるか?」


「やってみたい!」


食い気味に答えてくるほのかと一緒に欲しい景品を探した。

幾つか見ていると、ほのかがこれがいいと、可愛らしいペンダントを見つけた。


「それじゃやってみる」


「おう、がんばれ」


しかし、ほのかの意気込みとは裏腹になかなか景品は取れなかず千円がなくなりそうになる。


「ほのか、もう少しずらしたほうがいい」


「こ、こうか?」


「そう、いい位置だ」


クレーンが落ち景品に当たりもう少しで落ちそうになる。


「ああ、おしい」


「あともう少しだがんばれ」


「わかった」


もういちどほのかがプレイしてクレーンが景品にあたり景品が落ちた。


「やったーーー」


「うわっ」


ほのかが嬉しさに感極まり思いっきり俺に抱きついてきた。


「晴、ありがとう晴のアドバイスのおかげだ!」


「分かった、わかったからいったん離れて」


なんとかほのかを落ち着かせて景品を取りそのままゲームセンターから出ることになった。

その後、帰り道ほのかはとったネックレスを何度も見ながら嬉しそうに何度もにやけていた。

俺がそんなに嬉しかったか?と聞くとほのかはにやけたままの顔で、


「当たり前だろ、晴と一緒にとったんだ大事にするよ」


そんな少しだらしない顔のほのかに俺は見惚れていた。


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