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アルビトリウム  作者: 新条満留
第一章 アルビトリウムの伝説
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終わりの夏

終わりの夏


 夏休みになると、二人は個人的な用事がある日以外は、毎日のように会って散歩を楽しんだり、海水浴をしてはしゃぎ、どちらかの家か図書館に行って宿題をしたりして過ごした。そして八月に入ってから数日経ったある日、二人は初めて口づけを交わした。どちらかから迫った訳ではなかった。ただそれが当然であるかのように、偶然視線が合った瞬間に互いに顔を寄せ合い唇を合わせただけだった。それは二人にとってはロマンチックな思い出というよりも通過儀礼のようなものだった。当たり前のことを当たり前にすると言った方が相応しかった。この時の二人の心はそれ程に打ち解け合っていた。いや融合していたと言った方が近いかもしれない。

 護と香は互いに幸せの絶頂を味わっていた。ただ彼女には彼にもまだ明かしていない心の秘め事があった。


 後数日で夏休みが終わろうしていた日のことだった。護は『紅葉通り』に面している砂浜で女性の死体が発見されたことを知った。そして、その女性の名前が『桜木香』だということも……

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