子どもたちは、次のドアを開ける。
子どもたちは、次のドアを開ける。
次々に開けていくだろう。
嬉しいことがある。驚くことがある。色んなことが待っている。
でも、その中には悲しいこともある。
とっても、とっても、とっても悲しいことがあって、
心が空っぽのアルミ缶みたいにつぶれそうになった時には、
もう何もかもいやになって、ドアを戻ろうとするかもしれない。
でも、入って来たドアは決して開かない。
なんどやっても開かない。
どんなにやっても開かない。
でも、見えるはずだ。
もう亡くなってしまった猫が、呑気に昼寝しているところ。
私が、祖母に我がままを言っているところ。
幼い私が、何も知らず、母を傷つけているところ。
遥か向こうでは、子供時代の私の父がいる。
過ぎてきた日々がそこにはある。
失ってしまった思いは、全てそこにある。
会いたい人が、そこにいる。
だから、
知らなかった思いに出会ったり、
懐かしい思い出を思い出して、
のぼせるぐらいに胸が温かくなってきたら、
恐れずに目の前にあるドアを開けて、その先へ進んでほしい。
いつか、あなたの先に進む人が振り返ったとき、
あなたとあなたの大切な人が仲良く座っている、
そんな幸せな姿が見えるように。
一部、文言変更しました。