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仙龍創乱2  作者: 劉・小狼
第4章
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 第4章 3

 「ここは通さん!……」

 怒った張爛は些迅関へと戻ろうとする関遼に向かって、

薙刀のような武器で襲い掛かった。

 「な、何をする!」

 関遼も持っていた薙刀のような武器で張爛の

攻撃を受け止めた。

 関遼と張爛はそれぞれの威力で吹き飛んだ。

 「もうやめろ!」

 関遼はそう言い、張爛らの前から立ち去ろうとしたが、

何故か、関遼はその場から動く事がまるでできなかった。


 『ど、どうしてだ?……』


 関遼が自分が動けない事を不思議に思い、辺りを見回すと

庖悦が不思議な呪文を唱えていた。

 関遼が庖悦の方を見ながら

 「ほ、庖悦……」

 と呟くと

 「裏切り者め! トドメだ!」

 張爛は再び関遼に向かって、襲い掛かってきた。

 張爛がまさに関遼に襲い掛かろうとしたその時……


 今度は張爛の身体が動かなくなった。


 いや。張爛の場合はただ、身体が動かないだけじゃなく、

張爛の身体は空中で止まっていた。

 「な、なに?……」

 庖悦が驚いた顔で辺りを見回すと関遼の後ろの

少し小高い岩の小さい丘の上に呪文らしきモノを

唱えている杜闑の姿があった。

 庖悦は怖い顔で杜闑のことを睨み付けながら

 「邪魔をするな!」

 と言ってきた。

 杜闑は一気に気を込めると張爛を庖悦のもとまで

吹き飛ばすと

 「これ以上の争いは私が許しません!……

おとなしく、引き下がりなさい!」

 怖い顔で庖悦と張爛にそう言った。

 杜闑に敵わないと思った張爛と庖悦は悔しい顔をし、

杜闑の前から立ち去った。

 庖悦の術の影響を受けなくなった関遼は身体が自由になり、

動けるようになった。

 杜闑は自由に動けるようになった関遼を見ると

何も言わず、その場から立ち去ろうとした。

 「ま、待たれよ! 何故、わしを助けた?……」

 関遼は立ち去ろうとする杜闑を呼び止めた。

 杜闑は立ち止まると

 「なに…… 今、わしが仕えている者がお主が亡くなることを

望まないからお主を助けたまでだ! 好きな所に行くが良い!」

 関遼にそう言うと些迅関へと向かって、帰っていった。


 関遼が行き場を失っている頃。


 刻神が率いる龍炎国の軍勢が青龍と玄武が護る地の境に

やって来て、陣を布いた。

 陣を布くと四死獣らは些迅関にいる劉・小狼の方を見ながら

 「さて。どうするかな?……」

 四死獣の一人の飛燕は他の四死獣らにそう言った。

 四死獣の一人の黒虎は飛燕と同じように劉・小狼らがいる

些迅関を見ながら

 「さて。どうしましょうかな?…… まずはここで

様子を見ますか?……」

 他の四死獣らと共にその場から姿を消した。

 関遼を助けて、些迅関に戻ってきた杜闑に郭瑜は

龍炎国の兵がやってきたことを告げた。

 郭瑜は些迅関に孫嘉を残すと劉・小狼らと共に

龍炎国の兵を打ち払う為に些迅関を出陣した。


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